木の葉崩し編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『サスケ……すごい……』
目の前で繰り広げられる試合から、視線を逸らせなかった。サスケは、この数ヶ月で何を積み重ねてきたのだろう。以前とは比べものにならないほど速く、鋭く、強くなっていた。けれど、それ以上に我愛羅 には底知れない何かがあった。
どんな結末になるのか。息を呑みながらただ見守る。その時だった。
乱入。
予想もしない形で試合は強制的に幕を閉じた。気づけば試験会場は戦場へと変わっていた。外から轟音が響く。砂煙が舞い上がり、悲鳴とざわめきが広がっていく。里全体が攻撃されているのがわかった。
サスケは逃げた砂の忍を追ってしまった。追いたいけれど、私は目の前の敵だけで精一杯だった。どう隙を作るか。どう逃げるか。呼吸を整えながら、頭の中で必死に策を組み立てる。その瞬間、足元を鋭く払われ体勢が大きく崩れた。
『しまっ——⁉︎』
カカシ「ほんとにお前は目が離せないよ。考え事しながら戦うのは、もう少し強くなってからだな」
『カカシ先生‼︎』
カカシ「お前に幻術が効かないから、もしかしてと思ったけど……ほんとに戦ってるからビックリだよ。敵は強いんだから、まず身を低くしてやり過ごすっていう基本を覚えなさい」
私を小脇に抱えたまま、残りの敵を倒していく。速く、迷いがない攻撃に、敵が次々と地面へ沈んでいった。
『すごい……』
思わず感嘆の声が漏れたその直後、ゴツン!と遠慮のないゲンコツが落ちてきた。
『い、痛っ……!』
カカシ「油断するな」
言い方は軽いのに、叱り方には容赦がなかった。その時、少し離れた場所でサクラ が幻術を解除しているのが見え、私たちはすぐに彼女の元へ向かう。近くに倒れていたナルト とシカマル を叩き起こし、カカシ先生が短く、しかしはっきりと告げた。
カカシ「サスケを追う。Aランク任務だ」
__________
ガイ先生がこじ開けた大穴から、皆が次々と外へ出ていく。その背を見届けてから、私は振り返った。
『……カカシ先生、怪我しないでね』
こんな状況は初めてで、胸がざわついて落ち着かない。不安を押し込めるように小さく声をかけると、私の気持ちを見透かしたように、カカシ先生がそっと頭に手を置いた。
カカシ「お前、誰に言ってるの。俺はそんなにやわじゃないよ。それより……お前の方が心配だ。いつも言ってるだろ、自分を蔑ろにするなって」
『……わか、っ――』
言い終える前だった。低い声が不意に割り込む。
「君はここにいてもらいたいな」
『っ!?』
視界が揺れ、体がふわりと浮く。気づけば、誰かに抱えられたまま広場から離れた場所へ引きずられていた。聞き覚えのある声に、私は背後のお面へ視線を向ける。
『その声……カブトさんでしょ!どうしてこんなことを』
カブト「第二の試験以来だね。あの時は命令だったから、ちょっと手荒になっちゃったけど……まあ、お互い様ってことで許してよ?」
柔らかな口調とは裏腹に、腕を拘束する力は少しも緩まない。逃がすつもりなどないのだと、その強さが静かに伝わってきた。何が目的なのか分からないけれど、今のカブトさんが敵側にいるという事実だけは嫌でも理解できた。
ちらりと光る苦無が私の首元へ向けられ、カカシ先生もガイ先生も動けなくなったのが分かった。重荷になんて、なってたまるか。
『私程度が、人質になる価値あると思ってます?』
カブト「……っ!?」
身体の奥から一瞬だけ力を引き出し、私は拘束を振りほどくように身を捩る。腕の力がわずかに緩んだ隙を逃さず、強引に距離を取った。放った拳は受け止められたものの、それで十分だった。頬を伝う血を乱暴に拭い、私はまっすぐカブトさんを睨み据える。
カブト「ほんと、君は驚かせてくれるね……。さっきはわからなかったけど、これが試合で見せた力か。珍しい術を使う」
すぐにカカシ先生が駆け寄ってくる。鋭い視線が全身を素早く確認し、怪我の状態を探る。
カカシ「さっき俺が言った言葉はもう忘れちゃったのかい。傷は?立てるか?」
『足手まといになるのは嫌……。これくらい、拭けば平気。サクラ達を追うのは難しそうだし、私はここに残る……でいいですか?』
カカシ「……本当に逞しくなったね。その力、まだ完全には使いこなせてないんだろ?無茶するなよ」
頷いた瞬間、止まりかけていた戦場が再び動き出す。上忍クラスが相手だ。まったく歯が立たないわけじゃないけれど、先生たちの援護なしでは厳しいことも理解していた。悔しい。でも、立ち止まっている暇なんてない。
私は戦いながら、自分なりに戦い続ける方法を探した。力を一気に解放するのではなく、抑えながら持続させる。100%ではなく、30%を維持するように。繊細な調整が必要で、少し気を抜けば制御が乱れる。それでも、今の私にできる最善はこれだった。
