木の葉崩し編
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二人の試合から、目が離せなかった。サスケはこの数ヶ月で何をしたのだろう。以前とは比べものにならないほど速く、鋭く、強くなっていた。だけど——我愛羅も同じだ。いや、それ以上に、“底知れない何か”があった。
——どんな結末になるのか。
息を呑んで見守っていた、その時だった。
乱入。
予想もしない形で、試合は強制的に幕を閉じた。気づけば、試験会場はもう“戦場”に変わっていた。外からも轟音が響き、砂煙が上がる。里全体が攻撃されているのが分かる。サスケは逃げた砂の忍を追ってしまった。追いたいのに——私は目の前の敵に精一杯で、それどころではない。
どう戦うか策を練っていたその瞬間、足元を鋭く払われ、体勢を崩した。
『しまっ——⁉︎』
カカシ「ほんとにお前は目が離せないよ。考え事しながら戦うのは、もう少し強くなってからだな」
『カカシ先生‼︎』
カカシ「幻術が効かないから“もしかして”と思ったけど……ほんとに戦ってるからビックリだよ。敵は強いんだから、まず“身を低くしてやり過ごす”っていう基本を覚えなさい」
私を片腕で小脇に抱えたまま、カカシ先生は残りの敵を淡々と、無駄なく、あっさり倒していく。あまりの強さに思わず感嘆の声が漏れた。
『すごい……』
その直後——ゲンコツが落ちてきた。
『い、痛っ……!』
カカシ「油断するな」
言い方は軽いのに、叱り方は容赦がない。その後、サクラが幻術を解除しているのに気づき、私たちはすぐに彼女の元へ駆け寄った。近くにいたナルトとシカマルを叩き起こし、カカシ先生は短く、しかしはっきりと告げる。
カカシ「サスケを追う。“Aランク任務”だ」
緊急事態の中でも、彼の声はどこまでも冷静だった。この瞬間、私たちは試験ではなく——本物の戦場へ足を踏み入れたのだ。
『……カカシ先生、怪我しないでね』
ガイ先生がこじ開けた大穴から皆が外へ出ていく。その背を見届けてから振り返り、私は小さく声をかけた。こんな状況は初めてで、胸がざわついて仕方がない。その不安を見透かしたように、カカシ先生はそっと私の頭に手を置いた。
カカシ「お前、誰に言ってるの。俺はそんなにやわじゃないよ。それより……お前の方が心配だ。いつも言ってるだろ、自分を蔑ろにするなって」
『……わか、っ——』
言い終える前に、低い声が割り込んだ。
「君はここにいてもらいたいな」
『っ!?』
視界が揺れ、身体がふわりと浮いた。気づけば私は誰かに抱えられ、広場から離れた場所へ引きずり出されていた。その声。
『その声……カブトさんでしょ! どうしてこんなこと——』
カブト「第二の試験以来だね。あの時は命令だったから、ちょっと手荒になっちゃったけど……まあ、お互い様ってことで許してよ?」
柔らかい口調とは裏腹に、腕の拘束は容赦ない。
カブト「大蛇丸様が君に興味を持ち始めてね。遠くに行かれると“監視”ができない。だから、君にはここにいてもらいたいんだ。……じっとしててくれると助かるな?」
ちらりと光る苦無。それだけで、カカシ先生もガイ先生も動けない。
『私程度が、人質になる価値あると思ってます?』
カブト「……っ!?」
身体の奥から力を一瞬だけ引き出し、私は身を捩る――拘束が緩む。拳は受け止められたが、十分に距離は作れた。頬を伝う血を拭い、私は睨み据える。
カブト「ほんと、君は驚かせてくれるね……。さっきはわからなかったけど、これが試合で見せた力か。珍しい術を使う」
すぐそばにカカシ先生が駆け寄り、状態を確認する。
カカシ「さっき俺が言った言葉、覚えてる? 傷は? 立てる?」
『足手まといになるのは嫌…。これくらい、拭けば。サクラ達を追うのは難しそう。私はここに残る、でいいですか?』
カカシ「……本当に逞しくなったね。その力、まだ完全には使いこなせてないんだろ? 無茶するなよ」
頷いた瞬間、戦場が再び動き出した。上忍クラスが相手。完全に歯が立たないわけじゃないが、守りがなければ厳しい。悔しいけど、立ち止まっている時間なんてない。だから私は、100%ではなく、30%を持続させる形で力を出す。消耗は激しいけれど、それが今の私にできる最善だった。
『ハッ、ハッ、……っ⁉︎ …カブトさん』
またしても背後を取られ、地面に押し倒される。
首筋に冷たい感触。視界に入ったカブトは、確かに楽しそうに笑っていた。
カブト「君はいつもボロボロだ。どうだい、そろそろ大人しく着いてくる気にならない?楽になれるよ」
『まだ成長途中なので。けど……そのボロボロの私を甘く見たから前は負けたんですよ?また同じ目に遭うかもしれませんけど、大丈夫ですか?』
カブト「……ククッ。君は本当に、僕を怒らせるのが上手だ」
低く落とされた声が、耳元を撫でる。
笑っているはずなのに、どこにも温度がない。
カブト「そんなふうに煽るとさ……これ以上、血を流すことになるよ?」
囁きが終わるより早く――
露出した傷口に、ぬるり、とした感触が走った。
『っ――⁉︎』
理解するより先に、背筋が総毛立つ。舌だ、と気づいた瞬間、内臓を掴まれたような嫌悪が込み上げた。バチバチ‼︎と反射的にチャクラが弾ける。空気が焦げ、拘束が軋む音とともに、体が自由になった。
カブト「……おっと。危ない危ない」
一歩引いた彼は、焼けた口元に指先を当て、まるで興味深い実験結果でも見るように目を細める。
カブト「口が焼かれるところだったよ。……君、本当に、油断ならない」
即座に施される医療忍術。焦げた痕跡は、数秒で綺麗に消えた。私は袖で乱暴に傷口を拭い、鋭く睨みつける。さっきまで触れていた感触を、振り払うように。カブトは、その視線を楽しむように受け止め、ゆっくりと笑った。ぞくり、と寒気が走る。
カブト「まだコントロールが甘い。感情の起伏で出力が跳ね上がるのも分かった。…それに“体を纏うチャクラ”に、火の性質変化。サスケ君との修行の影響かな?未知数だらけだけど、今日の収穫としては上出来だよ」
そう呟きながら、遠くを一瞥する。
カブト「っと、あちらが終わったみたいだ。また会おう、名前ちゃん」
空気が揺れ、彼の姿が消えた。
『こっちは絶対嫌‼︎』
カカシ「名前‼︎ 大丈夫か‼︎」
『……あの人に二度と会いたくない‼︎』
カカシ「……っ。詳しい話は後で聞くよ。火影様の結界も解けたし、敵も撤退した。俺はあっちへ行くから、あとは任せろ。お前は休んで——もう限界だろ?」
『本当に……最後の力をあの人に使っちゃって。もっと手伝いたかったけど、もうチャクラが……。お願いします』
そう言った瞬間——カカシが息を飲む。
次の刹那。
——ボンッ。
彼の前にいた私は影分身。本体はすでに動き出していた。あの戦いの中、敵が減る瞬間を見計らって分身を残し、私は先にナルト達の元へ走り出していたのだ。
『ハッ……ハッ……本当、信じられない‼︎でも終わった……これで、やっと――本気で追える』
意識を一点に収束し、禍々しいチャクラの方角へ駆け出す。そのとき――私の両目には、黒い紋様が静かに浮かび上がってい
