出会い編
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『えっと……大丈夫ですか?』
「ビックリした、こんなところに人がいるなんて……申し訳ないんだけど、ちょっと動けないから少し手を貸して欲しいかな」
そう言って木に頭を預け、ぐったりと横になっていた銀髪の男はアハハと困ったように笑う。そんな彼の服には血が付いていて、顔の殆どを黒い布で覆っている_______
「怪しいよねー、悪いことはしないから…って言ってもこんなんじゃ信用できないよね。って、そんな驚いた顔しなくても、君はっきり言葉にしてたよ」
ハッと慌てて口元を押さえ「すみません」と謝ると、彼は驚いた顔をしたあとクスクスと笑った。
ちょうど食料調達から家に帰る途中の出来事だった。普段は静かな森、少し動物たちが騒ついていたから何かあったのかと、気を張っていたのだが…出会ったのは疲れた目をして横たわる怪しい人、これが彼との出会いだった。
『血が…』
流石に怪しい人だろうが、このまま見捨てて行くわけにもいかず、とりあえず声をかける。多分血は彼のではないから大丈夫なはずだけど。
カカシ「ああ、これね、大丈夫、俺のじゃないから。ちょっとチャクラの使いすぎで動けないだけ。数日ゆっくりしてれば治るから、君が良ければここにいさせてもらいたいんだけど…いいかな」
やっぱり。けど、____俺のじゃないから。
つまり、この人は人を傷つけた人間。
格好、額当てから木の葉の忍だとわかった。久しく人に会っていなかったのと、初めて忍と出会ってどうしていいのかわからない。手を貸すべきなのか見捨てるべきか…。
今分かっているのは、この人はついさっき人を殺め、傷を負い、動けず困っていること、それだけだ。
私は覚悟を決め、手に持っていた食料を地面に置き隣へ座る。袖の服を破ると、それを彼の傷ついた腕へ巻くとからは驚き、目を見開く。
『ここと、足もやられてる…おじさんも嘘つくの下手』
カカシ「…ありがとう。まさか助けてくれるとは思わなかったよ」
お礼の返事はできなかった。
一度は見捨てようか迷ってしまった自分がいるから。
_________この選択は私の止められていた時間が動き出した瞬間だった。
そもそも、止められるはずがなかったのかもしれない。最後の戦いに必要となる全てのピースが揃ってしまった。
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