出会編
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『カカシ先生』
少し恥ずかしそうに言葉にした彼女。
ナルト達と合わせた時からずっと思っていた、名前のコミュニケーション能力の低さ。人里離れた場所に住んでいたからしょうがないが、これからのことを考えると、慣れさせておいたほうがいいだろう。
様子を見るに馴染むのには時間はかからなさそうだと安堵したのと同時___________『カカシ先生、全部捕まえちゃおう』
その言葉の意味を理解するのは次に発せられた言葉だった。
『ここから見ると迷い猫や犬は計10頭くらいいるね。他2班も動いてるから、余り7頭見放された子達がいる。距離的に捕まえるのは可能な範囲かな』
大きく見開かれ透き通る青い瞳があらわになる。
この近辺の情報を的確に言い当てた名前。俺は驚きを隠せない、一体なぜ分かったのか…問いかけようとしたが、掻き消される。
『カカシ先生が出たら意味ないんだよね…相手も動物だし、いいよね』
〝俺が許可を出したら参加させる〟俺の言った言葉を思い出し、彼女は俺を見て許可を求めていたのだと分かった。気のせいかもしれないが、俺が口を開くよりも先に彼女は微笑んだ気がした。そしてそのまま前に倒れ込むように落ちる。
一瞬遅れた俺の手は空を掴む。
カカシ「ちょっ‼︎……まじですか」
ヒヤッとしたのも束の間、またもや驚かされた。彼女は軽やかに木々を駆け抜ける。
最初は戸惑った様子を見せたが、意図を呑むとやる気になった3人。的確な場所の指示により時間はかかったが4人で7頭の迷い猫や犬を捕獲することができた。
元の任務の時間内に終えたのが幸い、報告時に怒られる事はなく第七班は評価を得ることができた。なかなか褒められることがなかった為か3人は自慢げだ。あのサスケでさえ喜びを隠しきれていない。
ナルト「名前ってばすごいってばよ‼︎なんでいる場所が分かったんだ?」
『わ、私…ずっと森に住んでたから目がいいからかな?ここから数キロ先までは見えるよ。後は気配もなんとなく感じられるから』
すげーと驚くナルトはここからあれは、あれは、と遠いところを指差し名前に答えさせる。確かにかなり遠くのものを的確に答えてた。まあ、答えがわかるのはその場所の近くに来てからだけれど…。
カカシ「まー。確かにあんな場所に住んでたら神経は研ぎ澄まされそうだな。けどなんで迷い猫と野生の区別ができたんだ?」
サクラ「確かにそーよね。途中で他のわんちゃん見たけど違いが全然わからなかったわ」
『んー、基本は感覚だけど…1番はその子の緊張感…かな。野生は森で慣れてるけど迷い子は初めての環境にすごく緊張してる様子だから…それで見分けてる…かな』
サクラ「へー、わかるもんなんだー」
いや、普通わからない。
それも、一頭も外さない正確性。あの森で育ったからか、または育ての親と言うおじいさんに教わったからか。
それに、森での身のこなしも普通ではない。名前のおじいさんはきっと忍だろう。そうなってくると話は変わってくる…そのおじいさんが敵なのか味方なのか…。
当の本人はじいさんのこと何も知らなさそうだから、現段階で探る物などない。
カカシ「おいおいだな」
サクラ「なにがおいおいなの?」
カカシ「あ、いや独り言だよ」
ナルト「カカシ先生変なのー。てか、そんな事より!名前!お前、忍になれってばよ‼︎お前ならなれるってばよ」
『ええ、私が忍…けど忍術も使えるかわかんないし、戦えるかも』
サスケ「まあ、技術どうこうは問題だが、お前の感知能力はこの班に欠けているものだ。ナルトと合わせて1人としてカウントできる。なってもいいんじゃないか」
ナルト「サスケー!それってばどうゆう意味だってばよ‼︎」
サスケ「そのまんまの意味だ、ウスラトンカチ」
喧嘩をし出す2人。サスケが褒めるのは意外だったが、それだけの実力を見せたということ。その光景を後ろから見て悩んでいる彼女の頭にポンと手を置いた。
カカシ「俺からもなんだが、今日1日見ていて名前の感知というか情報収集力は素晴らしいもんだ。戦闘、忍術は分からないが身のこなしも問題ない。基礎を学べばいいところまでいくだろう。あとはお前の好きにすればいいさ」
横から見た彼女の瞳は輝いていて、忍を目指すだろうとすぐに分かった。
俺に言ってきたのは次の日。予想していた俺はそのまま火影の元へ向かい、了承を得た。
彼女は1週間の詰め込みでチャクラの基本について学び、ナルトの影響か分身ではなく影分身を2体時出現させることができ見事下忍となった。