中忍選抜試験編 前
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予選会場から離れた人気のない場所に2人の忍の姿。
オロチマル「それと、サスケくんところにいた白髪の子いたでしょ。その子の情報もよこしなさい」
カブト「?……名前ですか?彼女と会ったのは試験の途中からで、これといって問題視することはないと思う実力でしたよ」
サスケの忍識札の確認後にそう言った大蛇丸。カブトは疑問に思いながら名前の忍識札を手渡す。そこに書かれているのは平均的なデータと平凡な情報のみで、彼が感じた違和感を知ることはできなかった。
しかしその少ない情報が逆に怪しさを感じさせた。
オロチマル「…面白いわね、カブトあなたに頼みたいことがあるのよ」
戦闘時に折られた腕をさすりながらカブトに伝える。ほんの一瞬だったが彼女に違和感を覚えた大蛇丸。それに、あの炎の質に昔の話だが思い当たることがあった。
カブトは「仕事使いの荒いお人だ」と言ってニヤリと笑り姿を消した。
サスケ「…い!……おい!名前」
『…あ、うん。ごめん、ボーとしてた』
サスケの声に我にかえると彼はなにも言わずただ私を見ていた。
広場には第二の試験を突破した忍とその上忍、試験官、火影が集まり、第三の試験に出場するための予選を行うと説明があった。
サスケ『…お前調子悪いんだろ』
彼の言葉にドキッと肩が揺れた。サスケの言う通り、みんなと合流してから私の体はどこかおかしい。戦うたび頭痛や体の奥底が疼くような感覚になり身体が思うように動かない。
けどそれは彼も同じ…首には再会する前にはなかった痣ができていて時折痛そうに首筋を抑えている。その時、彼のチャクラはとても乱れていた。
『お互い様でしょ。ここまできて、棄権なんてしないよ』
サスケ「……無茶すんなよ」
『え?なんて…?』
サスケ「なんでもねーよ。負けんじゃねーぞ」
不機嫌になる彼を見て首を傾げる。けど、これ以上言ったところで彼はもう聞く耳を持たないだろうから諦めた。
そして、誰一人棄権することなく予選が始まる。
一試合目_____
サスケの試合。彼はチャクラが上手く練れず苦戦をしていたが体術を使い予選を突破した。彼に声をかけたかったがすぐにカカシと2人で消えてしまい叶わなかった。
その後、他の試合が続く中、カカシが戻ってきたのでサスケの状態を聞いたけど詳しいことは教えてくれなかった。とりあえず無事だと安心したが、大蛇丸の顔を思い出し私は拳を強く握った。
______「お、おい」
『……えっと、キバ君だっけ?』
声をかけられ振り向くと、そこには死の森で会った8班がいた。顔は覚えていても名前までは不安だったが間違えてはいなかったようだ。後ろにいるのはシノとヒナタだろう。キバは私の斜め下を見ながらばつが悪そうな顔をしている。
キバ「…キバでいい…それとよ…あの時は…だから、その……次あんな状況になったら俺がお前を助けるんだからな‼︎」
『う、うん…』
怒った顔でそう叫ぶとドシドシと元の場所へ戻っていった。一体何だったのだろうか…。
ナルト「なんだあいつ?」
『ちょっと私もわからない』
シノ「キバはあの時の礼が言いたかったんだ。なぜなら無駄にプライドが高いキバはお前を置いて逃げたことが恥ずかしいんだろう」
ヒナタ「その……あの時は逃げてしまってごめんなさい。それとありがとう…」
シノ「俺からも礼を言う。あの時お前がいてくれなかったら俺たちはやられていた」
そう言って彼らは戻って行った。
カカシ「随分友達できたじゃない」
『これはできたうちに入るの?ただほんの少し一緒にいただけだよ』
カカシ「忍の世界、少しでも一緒に危機を乗り越えたなら大切にするといい。いつか同じ任務に着いた時に助けになってくれる」
『そうゆうものか……』
カカシ「そうゆうもの。けど、あれは気をつけた方がいいな……お前何したのよ」
困ったように言う彼の視線をたどると、その人物を見て血の気が引きカカシの身体で身を隠す。
『すごく見られてる』
カカシ「お前気づいてなかったの?ちゃんと試合見てるけど基本お前のこと見てるよ。だから何したんだって聞いたんだよ」
『何もしてないよ‼︎……少し戦って…怒らせた……だけ?』
カカシ「それがしたって言うんじゃない?……ま、お前が一人前になるまでは俺が守ってやるから心配するな」
右目を弓形にして笑み、私の頭をポンポンと優しく撫でた。
『…………』
不思議と彼の手が心地いいと思った。私が無言でいると不思議そうに覗き込んできたので慌てて目を逸らす。
『……あ…ありがとう。………あの、ちょっと聞きたいことがあるんだけど』
言葉を詰まらせながらお礼を言って、私はさっきの感情を振り払い、第二の試験から感じる違和感について相談してみた。