第二章
夢小説設定
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目を覚ますと見慣れない天井が目に入る。体を起こし辺りを確認すると静かで人の気配を感じなかったので、まだ少し重たい体を持ち上げ部屋を出た。
『……浦原さん…でしたっけ?私を帰す気はないんですか?』
ちょうど建物から出たとき背後に気配を感じ、私は前を見たまま屋根の上にいる男に声をかけた。
浦原「あら!バレました〜?いやぁー、ふらふらの女性をほかってはおけませんからね〜」
ふざけた口調に苛立ちを覚えた。
『私は帰ります。助けてもらったことには感謝していますけど、死神の件は私に関係のない話で、ルキアという女性とも親しくもない。昨日、私は殺されかけました。ここに長居する必要もない。それに、自ら危険に足を突っ込むほど私は出来た人間じゃない……なので失礼します」
浦原「謎の声の正体知りたくないんです?……やっとこっち見てくれましたね」
私は足を止めて振り返り浦原と呼ばれた男を睨むと、彼は私を見て満足そうにニコリと笑う。
「初対面の人に言うのは失礼ですが、あなたは苦手なんです。何か知ってるような顔をして大事なことは話そうとしない」
浦原「鋭いですね」
「人の視線の変化には慣れてますから。一体あなたは私の何を知っているんですか?」
浦原「そうですね、単刀直入に言いましょう。あなたが無知のままここを去れば、あなたは確実に死ぬ」
「⁉︎」
突然目の前に現れた浦原はわたしの顎を持ち上げ彼の瞳が私を刺す。放たれた言葉と視線にゾワっと冷や汗が流れた。
信じたくはないが彼は嘘を言っていないと体で感じた。それに、昨日身をもって死を実感してしまった。負けじと彼の手を振り払い私は睨む。
「あの、死神とか嘘とか言う奴らにですか?」
浦原「いい目ですね。半分正解、半分不正解といったところでしょう。それともう一つ、私は藍白さんのことを知ってるといえば知っていますが、知らないと言えば知らないことになります」
「なっ⁉︎曖昧すぎる!それを信じろと言うの⁉︎」
浦原「あなたは謎が多い。信じる信じないはあなた次第です。少なからず、少しはためになると思いますよ、あなたの知りたがっていることは全てではありませんが手に入れられるのは確実です。さて、どうしますか?」
ああ、本当にこの人は侮れない
気を失った私を私の家ではなくここへ連れてきたのも
全く関係のない私に昨晩の出来事の経緯を教えたのも
知り合いの黒崎を私に合わせたのも
今この瞬間、私を誘い込むためだったのだろう
私は大きなため息をついた。
助けられた時から、彼の手の上で転がされたと思うと止められなかった。
「はー、わかった。あなたの話にのってみる」
全てを知るまでは彼の手の上で踊ってやろうじゃないか。私は半分浦原の挑発にのり、半分知りたい気持ちで彼の提案に乗ることに決めた。
浦原「そーですか♪それは良かった。ではこの続きはまた明日起きてから話しましょう。しっかり寝て体調を整えてくださいね〜。やることはいっぱいありますから」
浦原は戸を開け私をエスコートする。
私は返事をせずに部屋へと戻り布団へ入った。まだ身体は疲れていたのだろう、浦原への怒りは消え、私はまたすぐ眠りについたのだった。