第二章
夢小説設定
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〝………〟
私を呼ぶ声が聞こえた。
コポコポ
何かに呼ばれ瞼を上げると私は水の中にいた。
不思議と息はできて心地良い場所だとさえ思った。
〝〝名前〟〟
名前を呼ばれ、声の方した方を見るとそこには二つの光。私の方に近づいてくる光は徐々に人の形になり目の前で止まった。声からしてまだ幼い少年と少女くらいだろう。
あなたたちはだれなの?
〝私、俺たちは君の……昔から…………………〟
大事なところがうまく聞き取れない。
〝私、俺たちの名前は……………!!!〟
!?
突如光が私を包み込み、あまりの眩しさに私は瞼を閉じた。
ガバッ!!!
ゴツ!!!!
『いったぁぁぁぁ!』
「いってぇぇぇえ!!」
勢いよく飛び起きると顔面を強く打ちつけ顔を抑える。声が聞こえ、それは人だと認識したが壁なんじゃないかと思うほどの衝撃だった。
浦原「おやおや~、お目覚めのようですね、おひめ……さま………。黒崎さんたら、襲おうとしちゃダメですよ~」
一護「するわけねぇーだろ!!!!」
私は痛む額をさすりながら見上げると、同じく額をさする黒崎とその後ろに帽子を深く被り扇子を広げる男がいた。私の顔を見て、一瞬目つきが変わったのを見逃さなかった。
『黒崎…とあなたは?』
浦原「あ、名乗り遅れまして、私、浦原喜助と申します。以後お見知りおきを。いやぁー、本当に別嬪さんですね。体調の方はいかがですか?」
ニコニコと人が良さそうに微笑んでいるけど_____
目が笑っていない。
一護「藍白!お前、体は大丈夫か?」
『私は大丈夫だよ。それよりあなたの方が重傷じゃない?………傷が…ない』
彼の痛々しい包帯姿を見てあの夜の出来事を思い出した。貫かれたはずの胸を見るがそこには傷痕しか残っておらず、手を伸ばしその傷跡をなぞると彼に手を掴まれる。
一護「あんまり触るな」
視線を逸らし言う彼の耳がほんの少し赤くなっているのが見えた。ハッと自分がしていたことを考え、つられて顔に熱が集まるのを感じ、慌てて手を引っ込める。
『ご、ごめん。……私そんなに寝てたの?』
一護「いや、お前が寝てたのは丸一日だけだ。この傷は浦原さんがくれた薬のおかげでもう塞がった」
1日であの傷が治る薬があるなんて信じられないけれど、彼の傷が塞がっているのが証拠。彼らは一体何者なのだろう。
浦原「ダメですよー黒崎さん、いくら彼女が見えていたからといって、我々のことを知らないんですから、ちゃんと説明してあげないと。では私からご説明しますね、昨夜あったことについて………」
それから、胡散臭い浦原喜助という男は死神という存在を私に教えた。ソウル・ソサエティという場所があること。黒崎一護が死神になった経緯。そして嘘という化け物のこと。
そして、あの夜連れて行かれた朽木ルキアは、人間の黒崎に力を分け与えたことにより、ソウルソサエティに連行されたらしい。
非現実的な話に私は混乱し、途中から彼の言葉など入ってこない。それを見た浦原は明日またゆっくり話しましょうと言い黒崎を連れて出て行った。
1人になるとあの夜のことを思い出す。
どうしてこうなってしまったのだろうか…私は普通が良かったのに。考えたところで過ぎてしまったことはしょうがないと思い横になり目を閉じた。