一章
夢小説設定
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『どうして……』
恋次「……俺にお前は斬れねぇー……」
刀は私に当たることなく空を斬った。
恋次は私にしか聞こえない小さな声でそう言った。驚いているのは私だけではなく、みんなが目を見開いている。
〝よっ、名前!お前は相変わらずだな!!〟
何かが私の中で聞こえた。
『あなた、私と……』
一護「丸腰の女にまで手をあげるほど卑劣なやつとは思わなかったぜ!!!!」
『黒崎!?』
ビリ!ビリ!
恋次「くっ!てめぇ」
気づいた時には血だらけで倒れていたはずの黒崎の腕の中にいた。恋次の額に一撃を入れると、私を抱える腕に力がはいり彼は動き出した。
なぜ私を抱えながらこんな俊敏に動けるのだろうか、黒崎は血を流しながらも恋次を翻弄する。
一護「どうしたよ!?えれー、動きが鈍くなったじゃねえか!何でだかわかんねーけど、いい気分だ!傷の痛みもねえ!テメーに負ける気もぜんぜんしねえ!!」
彼が喋るだけでビリビリと体に響く圧。彼から発せられる圧がどんどん上がっていくのを近くで感じていたが、彼の体が悲鳴を上げているのがわかった。
『く、黒崎!!もう動かないで!身体が……!!』
一護「さあ!決着つけようぜ!俺の勝ちでな!」
わたしの言葉が届いていない。彼の瞳は獲物を見つけた獣のようで、恋次しか捉えていなかった。
黒崎が構えたのと同時だった______
彼の刀身が消えた。
彼の肩越しから無くなった刀身を手に持つ男を見たときズキッ!!っと頭を鈍器で殴られたような痛みを感じた。
『あっ………』
一護「おい!大丈夫か!!!」
その痛みは徐々に強くなり返事もできなくなった。心配そうに顔を覗き込む黒崎が目に入る。いつもの彼の瞳…そう安堵した時、後ろに立つもう一つの影が目に入り、手を伸ばした。
(バカ、戦ってる最中に集中解くなよ)
私の声は言葉にならなかった。
白夜「なっ」
黒崎の腹を刀が2度貫通し大量の血がトバッと吹き出ると、わたしを抱えたまま彼は崩れ落ちた。衝撃から守るように倒れたのだろうか、倒れた痛みはなかったが、私は激しい頭痛に耐えられずそのまま意識を失った。
最後に覚えているのは黒崎の悲しい瞳と、彼を刺した男の驚きの表情だった。