第三章
夢小説設定
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『いやぁぁぁぁぁぁぁぁあ!』
なぜ出口が空なのか意味がわからない。特に何事もなく気持ち悪い道を早足に抜け、出口だと喜んだのも束の間、しっかり外の状況を確認しなかった私は地上へ向かって落ちていった。
どうしようかと涙目になりながらも考えていると、夢で見た大きな塀に囲まれた白い街。そして一つの門の前に複数人の姿が…その中には、ひときは目立つオレンジ髪が目に入り叫ぶ。
『黒崎‼︎助けてーーーーー』
一護「誰だよ、こんな時に俺を呼ぶやつ…って藍白!!おま、なんで、ここに!」
『そんな事より、どうにかしてー‼︎』
よくみると黒い服を着た敵らしき姿を数人確認し、彼は鍔迫り合いをしていたが、今は自分の命がかかっているため、気にしていられない。
一護「バカ野郎っ⁉︎」
『っ⁉︎』
どんどん地面が近づき、私はもうダメだと目を閉じた。
フワッ
『…あー、死ぬかと思った』
一護「馬鹿野郎‼︎おめー!なんで来たんだよ!もし俺が助けられなかったら死んでたかもしれねーぞ!」
気がつけば彼の胸の中で浮遊感は消えていた。
『そんなこと言われたって、私だって知らなかったんだもん!出口の場所を教えなかったあの下駄帽子に言ってよ!』
一護「おまっ!なんで俺が逆ギレされなきゃいけないんだよ!」
『なんでって!あなたが私が悪いみたいに怒鳴るからでしょ!』
一丸「なんや、えらい賑やかになってー、僕も混ぜてくれん?」
『…だれ、あの蛇みたいな男』
声のした方を見るとさっきまで一護と鍔迫り合いをしていた蛇のような白髪の男が拍手をして私たちを見ていた。
一丸「蛇なんて失礼やのー、一丸銀ってなまえがあんのやー。えらい変わった子やのー、この感じ…昔どこかで…」
薄く開かれた目が重なり鳥肌が立ち、無意識に一護の服を掴む。
一護「人様の前で堂々と口説いてんじゃねーよ。お前の相手は俺だろ」
一丸「おー、怖い怖い。そんな睨まんといてーな」
一護「なんだよそんな離れて?その脇差でも投げる気か」
一丸「脇差やない。これが僕の斬魄刀や射殺せ〝神そう〟」
そう言って構えた彼の腕から伸びた、脇差の長さだった刀はギュンと私がいる場所まで伸びた。瞬時に黒崎が大刀で受けるが勢いに負け、後ろに飛ばされる。蛇の男の刀が触れた黒崎の刀が私に少し当たった瞬間、ジジジジとノイズが聞こえたのと同時に映像が映し出された。
落ちる時に見た白い建物。けど少し古さを感じ、それは多分、数年、いや、もっと昔の出来事だろう。そして次から次へと断片的な映像が映し出される。
赤毛の少年。
私の顔を覗き込む。
「お前どっから来たんだ?」
『……あっち』
「あっちって……川だけど…おかしなこと言うやつだな、まあ、お前現世で最近死んだのか?」
『…現世?』
「……だめだなこりゃ、気づいたら死んでたって感じか、しょうがねー、そうゆうやつもたまにいるからなー。お前行くとかねーなら俺らんとこ来いよ」
次は銀髪の少年。
座る私に手を差し伸べる。
「たく、ほんとにお前はどんくせーな」
「これこれ、女の子にそんな言葉は使っちゃいけないよー」
『おばあちゃーん、もっと言ってやって!そんなんじゃいつまで経っても背は伸びないよーって』
「んな⁉︎それは関係ねーだろ!」
次は2人の優しい影。私の手を持ち頭を撫でる。
『お母さん!お父さん!早く、早く!』
「ふふ、そんな急がなくても彼は逃げないよ」
「ほら、門を開いてやったぞ。いつかはお前1人で開けるようになるだぞ」
『えーー、めんどくさいよ』
白髪の青年は目を細めて言う。
「悪いなーお嬢ちゃん。かんにんな」
茶髪の男。
不敵な笑みをうかべ、私の方に手が伸ばされる。
「君は僕のものだよ、必ず見つけだすからね」
とても怖い思い出と、なんだかとても懐かしい思い出が入り混じっていた。
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