第3話 出会い
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その日、わたしは日課である日記帳に今日の出来事を書き込んだ。
この生まれ故郷である江戸で、初めて頼れる人に出会えた。とても心強いことだった。
日頃外に出ないわたしは思った以上に疲れ切っていたのか、吸い込まれるように眠った。
そして夢をみた。
優しい笑顔でわたしを強く抱きしめてくれる土方様。
その温もりは今まで感じたことのない、極上の幸せだった。
愛の言葉を囁きあって、たくさん口づけをして、また抱きしめあって。
しかし幸せな物語は長くは続かない。
その温もりとは相反した静かで冷たい雨の音で目を覚ました。時刻は午前3時を回ったところだった。
隣をみても、あの人がいるわけもなく。
それまで自分が夢で感じた温もりが叶うはずのない願望でしかなかったことに悲しみと情けなさを覚えたわたしは、昨日隣で寝ていた彼の温もりを探して手を伸ばした。
「土方様…」
温もりがあった場所を確かめるようにそっと目を閉じると、再びそのまま深い眠りへついた。
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