あなたのことが
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「楓さん、いい加減俺のモンになってくだせェ」
あなたのことが
わたしは今日もまた、この男…沖田総悟に捕まっている。
今週で顔を合わせるのは3回目だ。またこの子は捕物の際、派手に立ち回ったらしい。
始末書の束を持って警察庁に現れた。
「あのね沖田くん、何度も言ってると思うけど、年上をからかうもんじゃないわよ」
「からかってやせん。俺は真剣に言ってまさァ。アンタこそ何度言や分かるんでィ」
このように顔を合わせれば、俺のモンになってくれと迫ってくる、弱冠18歳の真選組一番隊隊長。
かたやわたしは現在恋人募集中の28歳、アラサーの警察庁長官秘書。
仕事柄、真選組とはよく顔を合わせるし、飲み会にも何度か同席したことはあるのだが、まさかこの年齢になって一回りも年下の男の子に言い寄られる日が来るとは。
まあ人おちょくるのが大好きな沖田くんのことだから、もちろん冗談に決まっているのだろうが。
「また来ますんで」
沖田くんはそう言いながら書類の束を手渡してきた。
「…町の破壊行為はほどほどにしてよね。いくら警察庁でも庇ってあげられなくなっちゃう」
「心配してくれてんですかィ?今日は優しいんですねィ。いつもこれくらい優しくしてくれねえかな〜」
「無駄口叩いてないでさっさと仕事に戻る!じゃあね、もう来なくていいから」
わたしは受け取った書類を持って、オフィスへと戻った。
書類の束を見て、ついついため息が零れてしまう。
…今日も残業になりそうだ。
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