第2話 存在
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存在
「トシ〜大丈夫なの〜?もう5日も帰ってないだろ〜?」
「平気だよ、心配すんなって」
俺達夫婦の関係を知らねえ近藤さんは、甘ったるい声で俺を心配してくる。かれこれ30分もだ。仕事しやがれ。
「でもさでもさ〜新婚なんだし、式の日以来家に帰ってねえとなると、奥さんも寂しがってるんじゃないの〜?帰ってあげなよ〜」
「そうだぞ土方〜帰れ土方〜」
どこからか話を聞きつけてきた総悟が追い討ちをかけるように畳み掛ける。
「ついでに副長の座も寄越せよ土方」
「総悟ダメだぞ!トシはな、お前がやらかした分の始末書まとめてんだから!」
「そりゃ土方の容量が悪いだけでさァ。それとも帰りたくねえ理由が別にあるとか?」
「ハッ…トシ…お前もしかして…奥さんの前でやっちまったとか…?」
「ア〜なるほど。初夜で勃たねえとなると、そりゃまあ同情しやすぜ土方さん。でも大丈夫でさァ、女は意外とそういうこと気にしてやせんぜ」
「うるせえんだよお前ら!!!!わあったよ!!帰りゃいいんだろ帰りゃ!!!!」
近藤さんはそれを聞いて嬉しそうに頷くと、散々騒いでいった総悟を連れて出て行こうとした。
…よし、近藤さん達が出ていってから、布団敷くか。
しかし一度出ていきかけた近藤さんは、襖からひょっこりと顔を出し、
「あ、トシ!俺達がいなくなったからってここで寝たらダメだぞ!!俺達見てるからな!!」
「土方さ〜ん、ここにいたら命はないと思った方がいいですぜィ」
どうやら俺の作戦は失敗のようだ。
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