あとがき

初めまして。瀬早智阿と申します。
ここまでお読みいただきありがとうございます。

本作は春秋戦国時代の末期から楚漢戦争を舞台とした連作小説となります。

蒙恬の妻に関する記録は残っていないため、私なりに想像して生まれたのが「小夜」となります。
彼女は燕の名家の出身で、幼い頃に秦に移り住みました。やがて蒙家に招かれ、身分差を超えて蒙恬と結ばれます。
この小夜の視点で描かれるのが『彼岸花の頃に』『彼岸花の道』『遠くの彼岸花』、第三者視点から描かれるのが『希望のしるべ』です。
それぞれ本編、日常編、故郷追憶編、そして現代転生編となります

途中で差し込まれる『狭間の華は』と『斜陽の行末』は小夜が去ったのちも燕に残った美陽と琉宵の視点から語られます。
美陽は小夜の幼馴染であり、琉宵は小夜と一度だけ王宮で会ったことがあります。
美陽と琉宵は小夜が秦に移ったのちから本格的に交流をとっていました。
三人とも名家の生まれですが、特に琉宵は高い家格であり王家の側にいつも仕えていました。

小夜は秦での暮らしを選び、美陽は落ち延びました。一方で燕と運命を共にした琉宵。燕太子丹との関係を作中でも匂わせていますが、ここは一言で表せないからこその魅力があるとも思います。

そしてその後に挿入される『とある家から嫁いだ娘の話』の蘭季娘という通称を持つ女性から語られるストーリー。実は彼女は最後に蒙恬と小夜の娘、蒙鈴であったことが明かされます。蘭という漢字も「鈴蘭」からとっており、彼女が蒙鈴である伏線となっています。

最後に『その黄色はいつまでも』。こちらも現代における話ですが、男女2人の名前は作中で触れられません。しかしここまで読んでいただいた方ならこの2人が誰なのかはすぐにお気づきかと思います。

改めまして、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。

これから歴史創作をやっていくつもりなので、また縁がありましたらよろしくお願いいたしします。
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