その黄色はいつまでも
「急いで食べないと溶けちゃいますよ。ほら、コーンに垂れ始めてます」
「いや、一度に食べると頭が冷えるのでな…」
8月が終わってもなお、暑い日の事。
私達は自動販売機でアイスを買って食べ歩きをしていた。
「いつの間に冷たい物が苦手になったのですか?」
「あの頃は今と違って食べ物を冷やす技術などあまりなかったからな、気にならなかっただけかもしれない」
「ふふっ、それもそうですね」
改めてこの時代に生きている事は奇跡の一つなんだと思う。私はそれに感謝しつつチョコミント味のアイスを一口含む。
「…チョコミントって歯磨き粉の味がしないのか?」
「しませんよ。というかそもそも、歯磨き粉は不味くありません」
「変わっているな」
「そうかもしれませんね」
そんな風に他愛もない会話をしながら歩いていく。そこで私達と同じ男女二人組とすれ違った。
女性の方はどこかで見たことがある気がする。
彼女は黄色い宝石のブレスレットを付けていた。
あちらもこちらを一瞬見ていた。やはり気のせいではないのだろうか。
「どうしたのだ」
「いえ、あの人と会ったことがある様な気がして…」
「さぁ、どうだろうな」
「もう、少しは興味持って下さいよ」
私達は黄色い彼岸花の道を歩いて行った。
「いや、一度に食べると頭が冷えるのでな…」
8月が終わってもなお、暑い日の事。
私達は自動販売機でアイスを買って食べ歩きをしていた。
「いつの間に冷たい物が苦手になったのですか?」
「あの頃は今と違って食べ物を冷やす技術などあまりなかったからな、気にならなかっただけかもしれない」
「ふふっ、それもそうですね」
改めてこの時代に生きている事は奇跡の一つなんだと思う。私はそれに感謝しつつチョコミント味のアイスを一口含む。
「…チョコミントって歯磨き粉の味がしないのか?」
「しませんよ。というかそもそも、歯磨き粉は不味くありません」
「変わっているな」
「そうかもしれませんね」
そんな風に他愛もない会話をしながら歩いていく。そこで私達と同じ男女二人組とすれ違った。
女性の方はどこかで見たことがある気がする。
彼女は黄色い宝石のブレスレットを付けていた。
あちらもこちらを一瞬見ていた。やはり気のせいではないのだろうか。
「どうしたのだ」
「いえ、あの人と会ったことがある様な気がして…」
「さぁ、どうだろうな」
「もう、少しは興味持って下さいよ」
私達は黄色い彼岸花の道を歩いて行った。