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甘い翻弄、口づけの炎

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「はっ……」
闇に溶けるような声が、飛影を駆り立てていく。
窓の外に見える細長い月。



「あっ……」
仰向けで見上げてくる蔵馬の瞳が綺麗だった。
潤んだ瞳の中に映る自分を、跨がりながら飛影は見た。
この奥に、燃えたぎる表情の、自分をもっと残したいと思う、それは 自然な衝動だ。
深い碧の瞳は、飛影を甘く見上げていた。
「はっん…」
胸の突起に唇を落とし、飛影は強く蔵馬を見た。びくびくとしなる
蔵馬の 腰が、飛影を強く求めて寝台の中で震えていた。
胸の突起を強く舐めあげ、そして荒い息をかけていく…その瞬間に 立ち上がるそれが、
欲望を呼び覚ます。 「んっ…」
よだれを垂らしていやいやのように顔を横に振る蔵馬の、唇を取った。
「んんっ!」
絡まる舌が、熱く熱く奥まで忍んでいく…蹂躙するように。激しさに蔵馬の
喉がヒクついていた。
「あ、ふっ……」
半端に開いた口の奥から垂れる唾液が、シーツに落ちていた。
じっとりと 染み込んだその色が、扇情だった。散らばる透明の液体。
あっと、大きく声がした。
蔵馬の足を開き、奥へ指をくわえ込ませたのだ。奥の毛をかき分け、
滑る指が 入り込んでいく…。
ヌルヌルと、侵しながら飛影の指がまさぐっていた。 「ん…ぁ」
吐息が、激しく甘い。
「う…」
突かれた一点に、蔵馬の身体が甘い熱情を訴えていく……トロトロと
しみ 出していく蜜。
ぐっと、蔵馬の足を限界まで開いていた。
「やっ…ぁ」
頬が、蔵馬の頬が赤く染まっていた。見られている。見つめる飛影の瞳を感じる。
「黙れ」
ちゅる、と言う音が、何度も部屋に響いた。ちゅるちゅる……と、
先端を舐める 舌は、早く激しかった。
根元から、飛影の熱い舌が舐め濡らしていく…。 「あ、ああっ!」
膨らんでいく蔵馬のそれが、どくんと脈打っていた。ブルブルと揺れるそれと、
涙を濡らす頬を桃色に染める蔵馬。
じゅくじゅくと染み出る液の出るそれを、 飛影の口が覆っていた。
「んっ…ひ、えい……あん!」
腰が浮き、蔵馬は下半身を激しく揺らしていた。
「欲しいのか」
言えよと、飛影は突き上げた。


「はっ……ぁあ!」
身体をせり割るような、全て飲み込む波に、蔵馬の声が甘さを増していた。
ああっと、蔵馬はただ顔を横に振った。目の前が、ぼやけていく……。
突き上げては引いていく飛影のそれが、燃えながら蔵馬に触れるようだ。
「ひ……えいっ……」
ぎゅっと、蔵馬は両腕を頭の上で組んだ。そうでもしないと、力の全てが 消えそうで。
ぐいと、飛影は腰を滑り込んだ。


そっと、蔵馬は隣の人を見た。
瞳を閉じて、今眠っているかのような、飛影。
起きているのか…それでもいい。
「初めて、だよ」
甘く、蔵馬は唇を重ねた。
「こんなに…翻弄される相手」


もっと、捕らえて欲しい。 そっと、蔵馬は隣の人を見た。
瞳を閉じて、今眠っているかのような、飛影。
起きているのか…それでもいい。
「初めて、だよ」 甘く、蔵馬は唇を重ねた。
「こんなに…翻弄される相手」

もっと、捕らえて欲しい。

どんなに多くの記憶を辿っても…。

こんなに好きになった人は居ない。
「…あなたに何があっても俺が…」
きっと、治してみせる。
ぎゅっと、蔵馬は唇を噛んだ。
「あなたを誰にも渡さないよ」

飛影に、しがみついた。
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