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Blue energy -being hidden- 嘆きの風

Blue energy -being hidden-

隣で眠るその人を、飛影はそっと見た。


ベージュのシーツにくるまって眠る蔵馬は、深い眠りの中で
浅い息を吐いていた。
「ん…」
そのとき、小さく聞こえた声…。飛影。
「蔵馬」
起きないように声を潜めて、そして蔵馬の黒髪を撫でた。
百足の飛影の部屋。

今は月が遠くに見えるだけで少しの音もしない。
シーツを捲る気にならず、飛影はそのまま頬に手を添えた。


白い頬から伝わる疲労は、それでも飛影を嫌な気持ちには
させなかった。

それよりも、蔵馬の寝顔に見入ってしまう。気
を許して眠るこの狐は、今とても幼く見えた。


また夕べ無理させたんだろう…躯がよく言う言葉…

今日は、本当にそれを感じてしまっていた。

心臓の音が、小さく聞こえた。
意識がないと消えそうで…それでも、この眠りは全て
自分のものだと思う。


この眠る表情も、甘い寝息も。
「ずっと、そばにいるからな」


思い出す、昨日の蔵馬の表情の全てを。


魔界の風も夜は何故か穏やかで、蔵馬の頬が薄紅に
染まっていた。


「俺も…ずっとそばにいたいんだぞ」





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