【14章】誘拐
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まずい・・・。
どうしよう。
私はお腹を押さえた。
遡ること数時間前。
私は皆と一緒に宿泊施設を目指していた。
倒しても倒してもやってくる土魔獣に、辟易しながら倒して前へ進んだ。
私一人空を飛んで宿泊施設を目指せば早い。
しかし皆頑張っているのに、1人だけ裏切るわけにはいかなかった。
「もー、疲れた!!」
「葉隠さん、頑張ろう」
葉隠さんの背中を押して気合いを送った。
しかし、進めども進めども宿泊施設に近づいている気がしない。
「名字!どんな感じ?」
「うーん・・・。正直1/8進んだかどうかって感じ」
私は時折空を飛んで、皆に現在地を伝えた。
「これ!マジで昼飯抜きになるんじゃねぇの」
切島くんの発言にドキリとした。
早ければ12時って言ってたよね。
もし遅れても多少は我慢できる。
あまりエネルギーを使い過ぎず省エネで頑張ろう。
申し訳ないけれど、私は皆の補佐程度に留めた。
さらに時間は過ぎていき、携帯で時刻を確認するとお昼を回っていた。
まだ半分にも到達していない。
目測が甘かった。
「大丈夫か?」
轟くんが私の肩に手を置いた。
「うん・・・」
「顔色悪いぞ」
脂汗が滲む。
轟くんは私の前にしゃがんだ。
「乗れ」
「え?」
「しばらく休んだ方がいい」
顎でクイと背中に乗るように指示される。
「いや、でも・・・」
「早く」
「名前ちゃん体調悪いん?個性で浮かせようか?」
「大丈夫だ。麗日の個性は温存しておいた方がいい」
私はお言葉に甘えて轟くんの背中に乗せてもらった。
「ごめんね」
「・・・体調悪いのに放っておけねぇ」
「ありがとう」
轟くんの背中は思っていたより広かった。
私を背負ってしまった轟くんは一旦戦線離脱することになる。
皆に守られて申し訳ない。
「ほんと、皆ごめんね」
「謝ることないって!」
「そうそう!こういう時こそ助け合いだって」
誰一人として嫌な顔を見せることはない。
その一方で私の体調は刻一刻と悪化していった。
「(お腹空いた・・・)」
考えないようにしようと思っていたが無理だ。
我慢の限界が近い。
「名字さん、目・・・」
「え?」
緑谷くんに指摘されて気付いた。
右目が喰種化して赤く光っている。
「その様子だと無意識?大丈夫?」
「う、うん」
轟くんが首だけ振り向いた。
何か言葉を掛けてくれているが、耳に入ってこない。
鼻に轟くんの匂いが掠める。
ああ、美味しそう・・・。
もう、空腹の限界だった。
どうしよう。
私はお腹を押さえた。
遡ること数時間前。
私は皆と一緒に宿泊施設を目指していた。
倒しても倒してもやってくる土魔獣に、辟易しながら倒して前へ進んだ。
私一人空を飛んで宿泊施設を目指せば早い。
しかし皆頑張っているのに、1人だけ裏切るわけにはいかなかった。
「もー、疲れた!!」
「葉隠さん、頑張ろう」
葉隠さんの背中を押して気合いを送った。
しかし、進めども進めども宿泊施設に近づいている気がしない。
「名字!どんな感じ?」
「うーん・・・。正直1/8進んだかどうかって感じ」
私は時折空を飛んで、皆に現在地を伝えた。
「これ!マジで昼飯抜きになるんじゃねぇの」
切島くんの発言にドキリとした。
早ければ12時って言ってたよね。
もし遅れても多少は我慢できる。
あまりエネルギーを使い過ぎず省エネで頑張ろう。
申し訳ないけれど、私は皆の補佐程度に留めた。
さらに時間は過ぎていき、携帯で時刻を確認するとお昼を回っていた。
まだ半分にも到達していない。
目測が甘かった。
「大丈夫か?」
轟くんが私の肩に手を置いた。
「うん・・・」
「顔色悪いぞ」
脂汗が滲む。
轟くんは私の前にしゃがんだ。
「乗れ」
「え?」
「しばらく休んだ方がいい」
顎でクイと背中に乗るように指示される。
「いや、でも・・・」
「早く」
「名前ちゃん体調悪いん?個性で浮かせようか?」
「大丈夫だ。麗日の個性は温存しておいた方がいい」
私はお言葉に甘えて轟くんの背中に乗せてもらった。
「ごめんね」
「・・・体調悪いのに放っておけねぇ」
「ありがとう」
轟くんの背中は思っていたより広かった。
私を背負ってしまった轟くんは一旦戦線離脱することになる。
皆に守られて申し訳ない。
「ほんと、皆ごめんね」
「謝ることないって!」
「そうそう!こういう時こそ助け合いだって」
誰一人として嫌な顔を見せることはない。
その一方で私の体調は刻一刻と悪化していった。
「(お腹空いた・・・)」
考えないようにしようと思っていたが無理だ。
我慢の限界が近い。
「名字さん、目・・・」
「え?」
緑谷くんに指摘されて気付いた。
右目が喰種化して赤く光っている。
「その様子だと無意識?大丈夫?」
「う、うん」
轟くんが首だけ振り向いた。
何か言葉を掛けてくれているが、耳に入ってこない。
鼻に轟くんの匂いが掠める。
ああ、美味しそう・・・。
もう、空腹の限界だった。
