【12章】親交
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職場体験が終わり、日常に戻った。
私が知らないところで緑谷くん達は大変な目に遭っていたらしい。
「ごめんね、何もできなくて」
「名字が謝ることじゃないだろ」
轟くんもヒーロー殺しと会敵したらしい。
緑谷くんからグループラインで位置情報が送られていたのは知っていたが、「何これ?」と大して気にも留めなかった。
気付いていたとしても九州にいた自分は何もできないことにかわりはないのだけれど。
「あ、そういや母さんに会って来た」
「そっかそっか!どうだった?」
「・・・会って良かった」
轟くんの雰囲気は柔らかくて。
体育祭後から一皮むけたというかなんというか。
「おい」
後ろから爆豪くんに話しかけられて、くるりと振り返った。
「・・・え、爆豪くん?」
上鳴くん達が爆豪くんの髪を見て手を叩いて爆笑している。
いや、笑っちゃいけないということだけは彼の表情から分かる。
「えっと・・・職場体験お疲れ様」
「今度ホークス事務所の話聞かせろや」
「あ、うん。爆豪くんはベストジーニストのところだったよね?そっちの話も聞きたいな」
「話すことなんてねぇわ」
爆豪くんのこめかみに青筋が立っている。
どうやら職場体験お気に召さなかったようだ。
これ以上地雷を踏むまいと思い、口を噤んだ。
最近爆豪くんとの会話が増えたと思う。
きっとまだ私のことを疑っている。
私から話しかけることはほとんどないが、話しかけられたら普通に対応した。
どうやら今のところ誰かに私のことを話した様子もない。
爆豪くんのこと少しは信用してもいいのかな・・・。
一瞬そんな考えが過ったが秒で打ち消した。
本当のことを話すなんてとんでもない。
「最近爆豪と仲いいのか?」
轟くんが探るように聞いてきた。
「仲いいってほどのものじゃないよ。しいて言うならクラスメイト以上友達未満?」
「そうか・・・」
「何か気になることでもある?」
「あいつ・・・名字にあたり強かったし、大丈夫なのか?」
「爆豪くんがあたり強いのは私にだけじゃないでしょ」
「だけど、最近ちょっと変わったよな」
「そう?」
「体育祭後あたりから・・・名字に対しては。俺には相変わらずだが」
「舐めプって失礼だよねぇ」
「気にしてないけどな」
私がクスクス笑うと轟くんの口元も弧を描いた。
轟くんはいい意味でマイペースだ。
雑談していると相澤さんが教室に入ってきた。
職場体験の話を切り上げ、きちんと皆自席に戻って相澤さんの方を向いた。
相澤さんは面倒くさそうに机の上に箱のBOXを置いた。
「席替えします」
クラスの皆が盛り上がる中、相澤さんは「席なんてどこでもいいだろ」とブチブチ文句を言いながらくじを配った。
なら何故実施する。
「名字と離れるのか」
轟くんが存外寂しそうに呟くので私は驚いた。
「また図書室一緒に行こうね」
「ああ」
回ってきたBOXから私も1枚くじを取った。
「じゃあな」
黒板に張り出された番号を確認し、私も席を移動した。
「なぜ、こうなった・・・」
「短い別れだったな」
右を向くと轟くん。
「てめぇが隣かよ」
左を向くと爆豪くん。
遠くの方から「あの席パネェ!」という上鳴くんの声が聞こえた。
私が知らないところで緑谷くん達は大変な目に遭っていたらしい。
「ごめんね、何もできなくて」
「名字が謝ることじゃないだろ」
轟くんもヒーロー殺しと会敵したらしい。
緑谷くんからグループラインで位置情報が送られていたのは知っていたが、「何これ?」と大して気にも留めなかった。
気付いていたとしても九州にいた自分は何もできないことにかわりはないのだけれど。
「あ、そういや母さんに会って来た」
「そっかそっか!どうだった?」
「・・・会って良かった」
轟くんの雰囲気は柔らかくて。
体育祭後から一皮むけたというかなんというか。
「おい」
後ろから爆豪くんに話しかけられて、くるりと振り返った。
「・・・え、爆豪くん?」
上鳴くん達が爆豪くんの髪を見て手を叩いて爆笑している。
いや、笑っちゃいけないということだけは彼の表情から分かる。
「えっと・・・職場体験お疲れ様」
「今度ホークス事務所の話聞かせろや」
「あ、うん。爆豪くんはベストジーニストのところだったよね?そっちの話も聞きたいな」
「話すことなんてねぇわ」
爆豪くんのこめかみに青筋が立っている。
どうやら職場体験お気に召さなかったようだ。
これ以上地雷を踏むまいと思い、口を噤んだ。
最近爆豪くんとの会話が増えたと思う。
きっとまだ私のことを疑っている。
私から話しかけることはほとんどないが、話しかけられたら普通に対応した。
どうやら今のところ誰かに私のことを話した様子もない。
爆豪くんのこと少しは信用してもいいのかな・・・。
一瞬そんな考えが過ったが秒で打ち消した。
本当のことを話すなんてとんでもない。
「最近爆豪と仲いいのか?」
轟くんが探るように聞いてきた。
「仲いいってほどのものじゃないよ。しいて言うならクラスメイト以上友達未満?」
「そうか・・・」
「何か気になることでもある?」
「あいつ・・・名字にあたり強かったし、大丈夫なのか?」
「爆豪くんがあたり強いのは私にだけじゃないでしょ」
「だけど、最近ちょっと変わったよな」
「そう?」
「体育祭後あたりから・・・名字に対しては。俺には相変わらずだが」
「舐めプって失礼だよねぇ」
「気にしてないけどな」
私がクスクス笑うと轟くんの口元も弧を描いた。
轟くんはいい意味でマイペースだ。
雑談していると相澤さんが教室に入ってきた。
職場体験の話を切り上げ、きちんと皆自席に戻って相澤さんの方を向いた。
相澤さんは面倒くさそうに机の上に箱のBOXを置いた。
「席替えします」
クラスの皆が盛り上がる中、相澤さんは「席なんてどこでもいいだろ」とブチブチ文句を言いながらくじを配った。
なら何故実施する。
「名字と離れるのか」
轟くんが存外寂しそうに呟くので私は驚いた。
「また図書室一緒に行こうね」
「ああ」
回ってきたBOXから私も1枚くじを取った。
「じゃあな」
黒板に張り出された番号を確認し、私も席を移動した。
「なぜ、こうなった・・・」
「短い別れだったな」
右を向くと轟くん。
「てめぇが隣かよ」
左を向くと爆豪くん。
遠くの方から「あの席パネェ!」という上鳴くんの声が聞こえた。
