【11章】覚悟
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「ん~!懐かしい匂い」
相澤さんの家に帰ってきた。
相澤さんの匂いで満たされた家はやっぱり落ち着く。
くんくんと鼻をひくつかせる。
「恥ずかしいからやめろ」
鼻をつままれた。
「いい匂いだよ」
「おっさんの匂いだろ」
「相澤さんの匂い落ち着く」
「早く入りなさい」
玄関で立ち止まっていたので、相澤さんは荷物を先に持ってリビングに行ってしまった。
「待って待って」
久しぶりに会えた気がして、できる限り傍にくっついていたい。
「今日は俺が作ってやる」
腕捲りしてキッチンに立つ相澤さん。
「え、相澤さん料理できるの!?」
「しないだけでできないとは言ってない」
「すごい珍しい物を見てる気がする・・・」
「座って待ってろ」
「やだ」
「やだってお前・・・」
ぴっとりと相澤さんの背中に張り付いた。
「ここで見てていい?」
「・・・どうかしたのか」
「なんだろ、職場体験中はあんまり感じなかったけど、帰ってきたら思った以上に寂しかったみたいで反動が・・・」
「奇遇だな、俺もだ」
「ええっ。相澤さんが?」
「俺のことなんだと思ってるんだ」
トントンとまな板の上で玉葱を切る相澤さんの首筋は少し赤かった。
「えへへ。嬉しー」
********
俺が作ったハンバーグは自分で言うのもなんだが、普段全くやらない割には及第点だった。
サラダを取り分けて名前の前に置いた。
名前は携帯を構えて写真を取り出した。
「やめろ、恥ずかしいだろ」
「なんで!?記念すべき相澤さんの料理だよ」
「大げさだな」
「二度とお目にかかれないかもしれないし」
「冷めない内に食え」
「いただきます」
名前がいない間の食事は味気ないものだった。
飲料ゼリーの在庫が増えてしまった。
ここ最近は買い足してなかったのだが。
「ん~!美味し~!!」
本当に味が分からないのだろうか。
そう思うほど名前は本当に美味しそうに頬張った。
ランチラッシュの弁当のときよりも。
「・・・・・・・また作ってやる」
「ほんとっ!楽しみ~。あ、でも私も作りたい!」
「じゃあ今度一緒に作るか」
「やった!何作ろう!?」
「・・・餃子とか?」
「できるかな?」
「どうだろうな」
なんせお互い手際はいいが、料理初心者に違いない。
「失敗してもきっと美味しいよ」
「そうだな」
********
食後はソファーでまったり。
膝上にパソコンを置きながら作業している相澤さんの隣で、在庫のアイスクリームを頬張りながら大人しく座った。
「あ・・・」
思い出したかのように声を上げた相澤さんにチラリと視線を送った。
「本当に何も無かったんだよな?」
脈略のない問いに首を傾げた。
「ホークス」
訝しむ目を向けられ私はブンブンと首を振った。
「ないよ!何も」
「だったらなんなんだ、あのデートとか・・・」
「冗談じゃない?」
納得していない様子の相澤さん。
ぶすっとしている横顔が何だか可愛い。
「でも夜にデートしたんじゃないのか?」
ああ、そういえばホークス電話口でそんなこと言ってたな。
「あれは~・・・」
相澤さんに事情を説明した。
「何?ヤキモチ?」
ニヤニヤと肘で相澤さんを小突いた。
「・・・・・・さあな」
あれ?思ってた反応と違う。
私は手の指を遊ばせながら勇気を出した。
「相澤さんとも夜景見てみたいな」
「俺は空は飛べんぞ」
前向きな返事ではないことに私は肩を落とした。
しかし、相澤さんの手元を覗くとパソコンで「夜景スポット」を調べていた。
「ここだったら近いか・・・」
こういうところなんですよ。
無愛想に見えて、案外優しいところとか。
意外と子どもっぽい感情を持ってたりとか。
大好きなんです。
相澤さんの家に帰ってきた。
相澤さんの匂いで満たされた家はやっぱり落ち着く。
くんくんと鼻をひくつかせる。
「恥ずかしいからやめろ」
鼻をつままれた。
「いい匂いだよ」
「おっさんの匂いだろ」
「相澤さんの匂い落ち着く」
「早く入りなさい」
玄関で立ち止まっていたので、相澤さんは荷物を先に持ってリビングに行ってしまった。
「待って待って」
久しぶりに会えた気がして、できる限り傍にくっついていたい。
「今日は俺が作ってやる」
腕捲りしてキッチンに立つ相澤さん。
「え、相澤さん料理できるの!?」
「しないだけでできないとは言ってない」
「すごい珍しい物を見てる気がする・・・」
「座って待ってろ」
「やだ」
「やだってお前・・・」
ぴっとりと相澤さんの背中に張り付いた。
「ここで見てていい?」
「・・・どうかしたのか」
「なんだろ、職場体験中はあんまり感じなかったけど、帰ってきたら思った以上に寂しかったみたいで反動が・・・」
「奇遇だな、俺もだ」
「ええっ。相澤さんが?」
「俺のことなんだと思ってるんだ」
トントンとまな板の上で玉葱を切る相澤さんの首筋は少し赤かった。
「えへへ。嬉しー」
********
俺が作ったハンバーグは自分で言うのもなんだが、普段全くやらない割には及第点だった。
サラダを取り分けて名前の前に置いた。
名前は携帯を構えて写真を取り出した。
「やめろ、恥ずかしいだろ」
「なんで!?記念すべき相澤さんの料理だよ」
「大げさだな」
「二度とお目にかかれないかもしれないし」
「冷めない内に食え」
「いただきます」
名前がいない間の食事は味気ないものだった。
飲料ゼリーの在庫が増えてしまった。
ここ最近は買い足してなかったのだが。
「ん~!美味し~!!」
本当に味が分からないのだろうか。
そう思うほど名前は本当に美味しそうに頬張った。
ランチラッシュの弁当のときよりも。
「・・・・・・・また作ってやる」
「ほんとっ!楽しみ~。あ、でも私も作りたい!」
「じゃあ今度一緒に作るか」
「やった!何作ろう!?」
「・・・餃子とか?」
「できるかな?」
「どうだろうな」
なんせお互い手際はいいが、料理初心者に違いない。
「失敗してもきっと美味しいよ」
「そうだな」
********
食後はソファーでまったり。
膝上にパソコンを置きながら作業している相澤さんの隣で、在庫のアイスクリームを頬張りながら大人しく座った。
「あ・・・」
思い出したかのように声を上げた相澤さんにチラリと視線を送った。
「本当に何も無かったんだよな?」
脈略のない問いに首を傾げた。
「ホークス」
訝しむ目を向けられ私はブンブンと首を振った。
「ないよ!何も」
「だったらなんなんだ、あのデートとか・・・」
「冗談じゃない?」
納得していない様子の相澤さん。
ぶすっとしている横顔が何だか可愛い。
「でも夜にデートしたんじゃないのか?」
ああ、そういえばホークス電話口でそんなこと言ってたな。
「あれは~・・・」
相澤さんに事情を説明した。
「何?ヤキモチ?」
ニヤニヤと肘で相澤さんを小突いた。
「・・・・・・さあな」
あれ?思ってた反応と違う。
私は手の指を遊ばせながら勇気を出した。
「相澤さんとも夜景見てみたいな」
「俺は空は飛べんぞ」
前向きな返事ではないことに私は肩を落とした。
しかし、相澤さんの手元を覗くとパソコンで「夜景スポット」を調べていた。
「ここだったら近いか・・・」
こういうところなんですよ。
無愛想に見えて、案外優しいところとか。
意外と子どもっぽい感情を持ってたりとか。
大好きなんです。
