【11章】覚悟
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前言撤回。
やっぱりこの人胡散臭い。
私は眼前に広がるホークスと天井を見上げながらそう思った。
「食後の腹ごなしにちょうど良かったッスね」
「はい。いい感じに消化してます」
「はは。先にシャワー浴びていいよ。事務所備え付けだからあんまり広くないけど」
「じゃあお言葉に甘えて、お先に失礼します」
事務所のシャワーを浴び、出てきたときにはホークスはラフな格好になっていた。
黒のタンクトップから出ている腕は筋肉質で鍛え上げられている。
「・・・お先でした」
「じゃ、俺も入ってきます」
ホークスは女性の扱いに慣れていそうだ。
ドライヤーなど普段事務所には置いていないであろうものまで準備してくれている。
人気ヒーローだしモテるんだろうな。
可愛いとかデートとかそういう単語もサラッと出て来る。
相澤さんに当てはめてみたが、似合わなさ過ぎてブンブンと首を振って想像をかき消した。
相澤さんの家と違ってやれることもないので、まだ寝るには早いが布団を敷いてしまおうと借りている部屋に戻った。
今日ホークスから学んだことは沢山ある。
それを持参したノートに纏めた。
布団の上でゴロゴロしながら見返していると眠気が襲ってくる。
「くぅ・・・」
水炊きでお腹が満たされ、お風呂で1日の汚れも落としたので私の瞼は徐々に下がってきた。
ノートを持ったまま、落ちてしまった。
そして今だ。
うたた寝をしていたが、扉の開く気配がして匂いからホークスであることを察知した。
相澤さんと過ごした日々で私は随分と変わったようだ。
以前なら扉が開くだけで飛び起きて喰種化していたが、今は『きっと何か取りに来たんだろう』と思いそのまま重たい身体を横たえていた。
だから簡単に上を取られてしまった。
気配が自身のすぐ上にあることに気付きそこでパチッと目を覚ました。
「な・・・んですか?」
目を開けるとホークスの端正な顔とその背景に映るのは天井。
「まだ今日は終わってないよ」
「何かお仕事ありましたか?」
「アングラ系になりたいんだよね?」
「はい」
「じゃあイロの仕事も覚えないと」
「イロ?」
「色仕掛け」
「はい!?」
私の目玉は飛び出そうになった。
****************
「い、色仕掛け・・・?」
「はい、女子生徒はこの職場体験で学ぶことになってるんだけど、相澤先生から聞いてない?」
「聞いてない、聞いてない」
「おっかしいなー」
私の脳内はぐるぐる回った。
「どっちにせよアングラ系目指すならハニートラップは必須だよ」
「ハニートラップ・・・」
そんなことまで考えてなかった。
ただ私は相澤さんと一緒に仕事したいなとかそういう安易なことしか。
「ということで、覚悟決めてもらえます?」
ホークスの手が服の裾から進入してきた。
腹部にホークスの掌の熱が伝わる。
背筋に悪寒が走った。
「っ・・・!」
私は右目を赤く光らせ、黒翼を出した。
ホークスに向かって振り払おうとしたその時、私の脳裏に相澤さんの姿が浮かんだ。
"ホークスの言うことに従うんだぞ"
パサリ。
私は起こそうとした上体を再び布団の上に横たえた。
「名字さん?」
黒翼を閉じて喰種化を解いた。
相澤さん、もしかしてこのことを事前に言ったら私が拒否するから言わなかったのかな。
ひどいなぁ。
目の前がボヤけた。
「あ・・・」
目線を右に向けると壁に掛かった時計が視界に入った。
「あの、21時に相澤さんに定期連絡入れないといけないのでそれだけ先にしてもいいですか?」
「・・・・・・どうぞ」
「その間に心の準備するので」
ホークスは気を遣ってくれたのか、部屋から出て行ってくれた。
数回コールしたら『もしもし』と相澤さんの声が耳に届いた。
「もしもし」
『どうだ、1日目を終えた感想は』
「・・・まだ終わってない」
『こんな時間まで働いてるのか。職場体験中は日勤だと思ってたんだが・・・』
「ひどいよ、相澤さん。先に言って欲しかった」
『?』
「私、子どもじゃないから我儘言わないよ。でもさすがに心の準備もあるし」
『何の話してるんだ?』
「ハニートラップ。女子生徒はイロについてこの職場体験で教わるって・・・」
『は?』
急に電話越しの相澤さんが静かになった。
『・・・ホークスに代わってくれ』
「?」
『そんなもんあるわけないだろう!ホークスに代われ!』
「え、ないの!?」
『当たり前だ!』
ホークスに騙されてた。
『いいか、もし何かされそうになったら全力で逃げろ。俺が許可する』
「わかった」
ホークスに携帯を渡そうと部屋を出た。
「あの・・・相澤さんがホークスに代われって」
「はいはい」
私は携帯を手渡した。
やっぱりこの人胡散臭い。
私は眼前に広がるホークスと天井を見上げながらそう思った。
「食後の腹ごなしにちょうど良かったッスね」
「はい。いい感じに消化してます」
「はは。先にシャワー浴びていいよ。事務所備え付けだからあんまり広くないけど」
「じゃあお言葉に甘えて、お先に失礼します」
事務所のシャワーを浴び、出てきたときにはホークスはラフな格好になっていた。
黒のタンクトップから出ている腕は筋肉質で鍛え上げられている。
「・・・お先でした」
「じゃ、俺も入ってきます」
ホークスは女性の扱いに慣れていそうだ。
ドライヤーなど普段事務所には置いていないであろうものまで準備してくれている。
人気ヒーローだしモテるんだろうな。
可愛いとかデートとかそういう単語もサラッと出て来る。
相澤さんに当てはめてみたが、似合わなさ過ぎてブンブンと首を振って想像をかき消した。
相澤さんの家と違ってやれることもないので、まだ寝るには早いが布団を敷いてしまおうと借りている部屋に戻った。
今日ホークスから学んだことは沢山ある。
それを持参したノートに纏めた。
布団の上でゴロゴロしながら見返していると眠気が襲ってくる。
「くぅ・・・」
水炊きでお腹が満たされ、お風呂で1日の汚れも落としたので私の瞼は徐々に下がってきた。
ノートを持ったまま、落ちてしまった。
そして今だ。
うたた寝をしていたが、扉の開く気配がして匂いからホークスであることを察知した。
相澤さんと過ごした日々で私は随分と変わったようだ。
以前なら扉が開くだけで飛び起きて喰種化していたが、今は『きっと何か取りに来たんだろう』と思いそのまま重たい身体を横たえていた。
だから簡単に上を取られてしまった。
気配が自身のすぐ上にあることに気付きそこでパチッと目を覚ました。
「な・・・んですか?」
目を開けるとホークスの端正な顔とその背景に映るのは天井。
「まだ今日は終わってないよ」
「何かお仕事ありましたか?」
「アングラ系になりたいんだよね?」
「はい」
「じゃあイロの仕事も覚えないと」
「イロ?」
「色仕掛け」
「はい!?」
私の目玉は飛び出そうになった。
****************
「い、色仕掛け・・・?」
「はい、女子生徒はこの職場体験で学ぶことになってるんだけど、相澤先生から聞いてない?」
「聞いてない、聞いてない」
「おっかしいなー」
私の脳内はぐるぐる回った。
「どっちにせよアングラ系目指すならハニートラップは必須だよ」
「ハニートラップ・・・」
そんなことまで考えてなかった。
ただ私は相澤さんと一緒に仕事したいなとかそういう安易なことしか。
「ということで、覚悟決めてもらえます?」
ホークスの手が服の裾から進入してきた。
腹部にホークスの掌の熱が伝わる。
背筋に悪寒が走った。
「っ・・・!」
私は右目を赤く光らせ、黒翼を出した。
ホークスに向かって振り払おうとしたその時、私の脳裏に相澤さんの姿が浮かんだ。
"ホークスの言うことに従うんだぞ"
パサリ。
私は起こそうとした上体を再び布団の上に横たえた。
「名字さん?」
黒翼を閉じて喰種化を解いた。
相澤さん、もしかしてこのことを事前に言ったら私が拒否するから言わなかったのかな。
ひどいなぁ。
目の前がボヤけた。
「あ・・・」
目線を右に向けると壁に掛かった時計が視界に入った。
「あの、21時に相澤さんに定期連絡入れないといけないのでそれだけ先にしてもいいですか?」
「・・・・・・どうぞ」
「その間に心の準備するので」
ホークスは気を遣ってくれたのか、部屋から出て行ってくれた。
数回コールしたら『もしもし』と相澤さんの声が耳に届いた。
「もしもし」
『どうだ、1日目を終えた感想は』
「・・・まだ終わってない」
『こんな時間まで働いてるのか。職場体験中は日勤だと思ってたんだが・・・』
「ひどいよ、相澤さん。先に言って欲しかった」
『?』
「私、子どもじゃないから我儘言わないよ。でもさすがに心の準備もあるし」
『何の話してるんだ?』
「ハニートラップ。女子生徒はイロについてこの職場体験で教わるって・・・」
『は?』
急に電話越しの相澤さんが静かになった。
『・・・ホークスに代わってくれ』
「?」
『そんなもんあるわけないだろう!ホークスに代われ!』
「え、ないの!?」
『当たり前だ!』
ホークスに騙されてた。
『いいか、もし何かされそうになったら全力で逃げろ。俺が許可する』
「わかった」
ホークスに携帯を渡そうと部屋を出た。
「あの・・・相澤さんがホークスに代われって」
「はいはい」
私は携帯を手渡した。
