【1章】出会い
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にわかに信じ難いが異世界からやってきた。
それが現状の辻褄合わせで最も納得がいく結論だった。
それにしても俺の提案が功を奏したことにひとまず安堵した。
ヒーローが束になってやっと抑えられたあの動き。
最後の一歩を踏み出そうとした時は確実に俺らを殺そうとする意思があった。
それは長年のヒーローの勘だった。
しかし思い返してみれば彼女にそのような心的作用を与えたのは、我々の行動にあったのではないかと考えた。
最初に捕縛したのは自分だ。
もしあの時距離を取りながらでもゆっくり話を聞く姿勢を見せていれば、結果は違ったのではないかと。
マイクを攻撃した時がいい例だ。
あの時、あの黒翼で貫けば死んでいただろうし、彼女にはそれができたはずだ。
しかしそうしなかった。
校長室で彼女の処遇を決めかねている時、もしこのまま警察に渡せば恐らくあの実力があれば逃げ出せる、それはマズイと思った。
ヒーローがずっと何十人で見張っているわけにもいくまい。
それならば一旦素性が分かるまで、上手い事飼い慣らす方が正解なのではないか・・・と考えた。
そしてちょうど俺の考えを肯定するかのように、彼女の腹の虫が鳴った。
俺の考えを話すとその場にいた全員が賛同したので、ランチラッシュに頼んで昼ご飯を作ってもらった。
どうやらお気に召さなかったようだが、ひとまず暴れ回るという事態は避けられた。
そこからお互いが出せる情報を出し合った結果、冒頭の結論に至ったのである。
異世界から来たとなれば俺の個性が効かなかったのも納得ができる。
「・・・で、これからどうするんですか」
問題はそこだ。
目の前の本人は物足りなげな表情で空になった皿を見つめている。
「やっぱ警察に・・・渡したらとんでもないことになりそうだな」
ブラドが発言すると彼女はニョキニョキとあの黒翼を出して切先をブラドに向けた。
発動するときはやはり右目が赤くなるのか。
「捜査局じゃなくても警察はイヤ」
「じゃあ、しばらくうちで面倒みようか!」
「別に面倒見てもらわなくても、ここを出たら一人で生きていける」
「さすがにそれは許せないよ。ここに居るか、警察に引き渡されるかどっちがいい?」
「この場で全員殺して逃げるっていう選択肢は?」
ピリッと空気に亀裂が入った。
「ここにいれば3食飯がついてくるぞ」
俺の発言に彼女の耳がぴくりと動いた。
「異世界から来て混乱してるだろ。どうやって生活するんだ。知らないことだらけだぞ。ここに居た方が賢明じゃないのか」
しばらく思案した彼女はゆっくり頷いた。
「ここにいる・・・」
校長は彼女の返答を聞くと、パンと手を合わせた。
「よし!決まりだ。君の名前は?」
「名字名前・・・」
それが現状の辻褄合わせで最も納得がいく結論だった。
それにしても俺の提案が功を奏したことにひとまず安堵した。
ヒーローが束になってやっと抑えられたあの動き。
最後の一歩を踏み出そうとした時は確実に俺らを殺そうとする意思があった。
それは長年のヒーローの勘だった。
しかし思い返してみれば彼女にそのような心的作用を与えたのは、我々の行動にあったのではないかと考えた。
最初に捕縛したのは自分だ。
もしあの時距離を取りながらでもゆっくり話を聞く姿勢を見せていれば、結果は違ったのではないかと。
マイクを攻撃した時がいい例だ。
あの時、あの黒翼で貫けば死んでいただろうし、彼女にはそれができたはずだ。
しかしそうしなかった。
校長室で彼女の処遇を決めかねている時、もしこのまま警察に渡せば恐らくあの実力があれば逃げ出せる、それはマズイと思った。
ヒーローがずっと何十人で見張っているわけにもいくまい。
それならば一旦素性が分かるまで、上手い事飼い慣らす方が正解なのではないか・・・と考えた。
そしてちょうど俺の考えを肯定するかのように、彼女の腹の虫が鳴った。
俺の考えを話すとその場にいた全員が賛同したので、ランチラッシュに頼んで昼ご飯を作ってもらった。
どうやらお気に召さなかったようだが、ひとまず暴れ回るという事態は避けられた。
そこからお互いが出せる情報を出し合った結果、冒頭の結論に至ったのである。
異世界から来たとなれば俺の個性が効かなかったのも納得ができる。
「・・・で、これからどうするんですか」
問題はそこだ。
目の前の本人は物足りなげな表情で空になった皿を見つめている。
「やっぱ警察に・・・渡したらとんでもないことになりそうだな」
ブラドが発言すると彼女はニョキニョキとあの黒翼を出して切先をブラドに向けた。
発動するときはやはり右目が赤くなるのか。
「捜査局じゃなくても警察はイヤ」
「じゃあ、しばらくうちで面倒みようか!」
「別に面倒見てもらわなくても、ここを出たら一人で生きていける」
「さすがにそれは許せないよ。ここに居るか、警察に引き渡されるかどっちがいい?」
「この場で全員殺して逃げるっていう選択肢は?」
ピリッと空気に亀裂が入った。
「ここにいれば3食飯がついてくるぞ」
俺の発言に彼女の耳がぴくりと動いた。
「異世界から来て混乱してるだろ。どうやって生活するんだ。知らないことだらけだぞ。ここに居た方が賢明じゃないのか」
しばらく思案した彼女はゆっくり頷いた。
「ここにいる・・・」
校長は彼女の返答を聞くと、パンと手を合わせた。
「よし!決まりだ。君の名前は?」
「名字名前・・・」