【8章】日常
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は臨時休校を経て、久しぶりの学校。
みんなは相澤先生の安否を心配し、当面どうなるのかと相談していた。
私は心の中で「もう登校してるよ~」と答えておいた。
「おはよう」
ガラリと開いたクラスの扉から我らが担任が姿を現したことで教室が湧き立った。
「相澤先生、もう復帰すんのか」
後ろから轟くんに話しかけられたので、くるりと後ろを向いた。
「ほんとにね。早いよね」
「名字も大丈夫なのか?」
「ん?私は大きな怪我なかったし大丈夫だよ」
「でもかなりヤバイ場所で戦ってただろ」
見られてたんだ。
私はポリポリと頬を掻いた。
「でも防戦一方だったよ。相澤先生を避難させることもできなかったし」
「そうか・・・なぁ」
「ん?」
「いや、なんでもねぇ」
轟くんが何かを言いかけて黙ってしまった。
ひとしきり騒ぎが収まったところで、話は体育祭へと移った。
みんな相澤さんの話に集中し出したので、私も前を向いた。
「なぁなぁ!名字って自主練すんの?」
一限目が終わり、二限目の予習をしていたところ、切島くんに話しかけられた。
「体育祭の?特に予定はないけど・・・。それよりも私やりたいことがあって!」
どちらかというと体育祭より勉強の方が私には問題がある。
極力休み時間と放課後は相澤先生の職務が終わるまで勉強しているが、それでも授業が進んでいくスピードが早いので置いていかれないように必死だ。
「そっかぁ。上鳴!お前はすんだろ?一緒にやろうぜ!」
「おー。絶好のアピールチャンスだもんな!」
みんな心は体育祭へ一直線のようだ。
「えらくヨユーだな。優等生」
相変わらずの嫌味を炸裂するのは爆豪くんだ。
「別に余裕じゃないよ」
「フン」
鼻であしらわれてしまった。
爆豪くんが立ち去った後、後ろからトントンと肩を叩かれた。
「名字のやりたいことって何なんだ?」
まぁこの距離で会話してたら聞かれてるよね。
轟くんは読んでいた本を閉じていた。
「私、勉強が苦手で・・・そっちの方がヤバイから」
「そうなのか。いつも勉強してるから得意なのかと思ってた」
「まさか!逆逆。ついていくのに必死」
「放課後も残ってるのか?」
「うん。自習室で勉強してるよ」
「今日も行くのか?」
「今日はちょっと行きたいところがあるから、行かないかも」
「そうか・・・」
「どうかした?」
何やら考え込んでいる轟くんに私は首を傾げた。
さっきも何か言いたげだったし。
「放課後、ちょっとだけ時間貰えるか?」
「え?いいけど・・・。今聞こうか?」
「いや、さすがにここでは・・・」
「・・・?分かった」
そんな出し惜しみするような話なのだろうか。
まぁ、彼は少し独特なテンポを持っているので、合わせてあげる方が無難だ。
仮にも私は年上なわけだし。
轟くんの態度に疑問は持ちつつも、私は放課後を待つことにした。
*******************
「それって告白じゃない?」
「ブフッ!」
今日は耳郎ちゃんに誘われてお昼を一緒に食べていた。
放課後の予定を聞かれたので、轟くんに呼び出されていることを話すとこのような反応が返ってきた。
「まさか!」
「他に心当たりあるの?」
「ないけど、告白される心当たりもない」
「轟何考えてるのかイマイチわかんないし、有り得るかもよ~」
「面白がってるでしょ」
「まぁね」
告白・・・?
そんなまさかね。
私は定食の肉じゃがを口に運んだ。
********
「名字、行くか」
「どこに・・・?」
「そうだな・・・。中庭でもいいか」
「お、おう」
耳郎ちゃんのせいで、午後の授業は耳に入ってこなかった。
それでなくても遅れてるから集中しなきゃヤバイのに。
轟くんは至って普通の様子で放課後話しかけてきた。
もし告白ならもうちょっと緊張しててもいいと思う。
荷物を持って教室を出た。
出るときに耳郎ちゃんと目が合った。
彼女は「いってらっしゃ~い」と悪い顔をしていた。
「耳郎ちゃんめ・・・!」
「名字?」
「ううん、何でもない」
え、もし告白されたら何て答えよう?
オッケーはできないけど、今後の関係性も考えてできるだけダメージの少ない言葉を選ばなければ。
道中、そんなことを考えていたが杞憂だった。
むしろ状況はもっと最悪だった。
「あの時、相澤先生にその・・・キスしてたよな?」
まじか。
そっちか。
人気のない中庭で真正面に立った轟くんから切り出されたのは、USJ襲撃事件のことだった。
まさか見られていたとは。
「キスというか・・・相澤先生死にかけてたから一か八かで私の血を流し込んだだけだよ」
「名字の血は他人にも使えるのか」
私は頭をフル回転させた。
ボロを出してはいけない。
「・・・副作用が強いから本来他人には使っちゃダメなの。でもあの時は緊急事態だったし」
「副作用?」
「えーっと、私の血が悪さして自我を保てなくなったり?」
「そうなのか」
轟くん、何を考えているんだろう。
お願いだからもうこれ以上突っ込んで聞かないで欲しかった。
「最前線で戦ってる名字を見て、俺も頑張らなきゃなって思った」
「や、そんなカッコイイものじゃなかったよ。結構危なくて最後は相澤先生に助けて貰ったし」
「それでもすげぇって思った」
「あ、ありがとう?」
「体育祭までに一度特訓付き合ってくれねぇか?」
「うん!もちろん、いいよ」
話の流れが逸れた事に安心して、全力で頷いた。
「じゃあ、早速明日の放課後でもいいか?」
「おっけー」
特訓に付き合う約束だけ交わして解散した。
危なかった・・・。
これからも私はこうやって突っ込まれるたびに不審に思われない様に回避していかなくてはいけないのか。
逸る心臓を押さえた。
みんなは相澤先生の安否を心配し、当面どうなるのかと相談していた。
私は心の中で「もう登校してるよ~」と答えておいた。
「おはよう」
ガラリと開いたクラスの扉から我らが担任が姿を現したことで教室が湧き立った。
「相澤先生、もう復帰すんのか」
後ろから轟くんに話しかけられたので、くるりと後ろを向いた。
「ほんとにね。早いよね」
「名字も大丈夫なのか?」
「ん?私は大きな怪我なかったし大丈夫だよ」
「でもかなりヤバイ場所で戦ってただろ」
見られてたんだ。
私はポリポリと頬を掻いた。
「でも防戦一方だったよ。相澤先生を避難させることもできなかったし」
「そうか・・・なぁ」
「ん?」
「いや、なんでもねぇ」
轟くんが何かを言いかけて黙ってしまった。
ひとしきり騒ぎが収まったところで、話は体育祭へと移った。
みんな相澤さんの話に集中し出したので、私も前を向いた。
「なぁなぁ!名字って自主練すんの?」
一限目が終わり、二限目の予習をしていたところ、切島くんに話しかけられた。
「体育祭の?特に予定はないけど・・・。それよりも私やりたいことがあって!」
どちらかというと体育祭より勉強の方が私には問題がある。
極力休み時間と放課後は相澤先生の職務が終わるまで勉強しているが、それでも授業が進んでいくスピードが早いので置いていかれないように必死だ。
「そっかぁ。上鳴!お前はすんだろ?一緒にやろうぜ!」
「おー。絶好のアピールチャンスだもんな!」
みんな心は体育祭へ一直線のようだ。
「えらくヨユーだな。優等生」
相変わらずの嫌味を炸裂するのは爆豪くんだ。
「別に余裕じゃないよ」
「フン」
鼻であしらわれてしまった。
爆豪くんが立ち去った後、後ろからトントンと肩を叩かれた。
「名字のやりたいことって何なんだ?」
まぁこの距離で会話してたら聞かれてるよね。
轟くんは読んでいた本を閉じていた。
「私、勉強が苦手で・・・そっちの方がヤバイから」
「そうなのか。いつも勉強してるから得意なのかと思ってた」
「まさか!逆逆。ついていくのに必死」
「放課後も残ってるのか?」
「うん。自習室で勉強してるよ」
「今日も行くのか?」
「今日はちょっと行きたいところがあるから、行かないかも」
「そうか・・・」
「どうかした?」
何やら考え込んでいる轟くんに私は首を傾げた。
さっきも何か言いたげだったし。
「放課後、ちょっとだけ時間貰えるか?」
「え?いいけど・・・。今聞こうか?」
「いや、さすがにここでは・・・」
「・・・?分かった」
そんな出し惜しみするような話なのだろうか。
まぁ、彼は少し独特なテンポを持っているので、合わせてあげる方が無難だ。
仮にも私は年上なわけだし。
轟くんの態度に疑問は持ちつつも、私は放課後を待つことにした。
*******************
「それって告白じゃない?」
「ブフッ!」
今日は耳郎ちゃんに誘われてお昼を一緒に食べていた。
放課後の予定を聞かれたので、轟くんに呼び出されていることを話すとこのような反応が返ってきた。
「まさか!」
「他に心当たりあるの?」
「ないけど、告白される心当たりもない」
「轟何考えてるのかイマイチわかんないし、有り得るかもよ~」
「面白がってるでしょ」
「まぁね」
告白・・・?
そんなまさかね。
私は定食の肉じゃがを口に運んだ。
********
「名字、行くか」
「どこに・・・?」
「そうだな・・・。中庭でもいいか」
「お、おう」
耳郎ちゃんのせいで、午後の授業は耳に入ってこなかった。
それでなくても遅れてるから集中しなきゃヤバイのに。
轟くんは至って普通の様子で放課後話しかけてきた。
もし告白ならもうちょっと緊張しててもいいと思う。
荷物を持って教室を出た。
出るときに耳郎ちゃんと目が合った。
彼女は「いってらっしゃ~い」と悪い顔をしていた。
「耳郎ちゃんめ・・・!」
「名字?」
「ううん、何でもない」
え、もし告白されたら何て答えよう?
オッケーはできないけど、今後の関係性も考えてできるだけダメージの少ない言葉を選ばなければ。
道中、そんなことを考えていたが杞憂だった。
むしろ状況はもっと最悪だった。
「あの時、相澤先生にその・・・キスしてたよな?」
まじか。
そっちか。
人気のない中庭で真正面に立った轟くんから切り出されたのは、USJ襲撃事件のことだった。
まさか見られていたとは。
「キスというか・・・相澤先生死にかけてたから一か八かで私の血を流し込んだだけだよ」
「名字の血は他人にも使えるのか」
私は頭をフル回転させた。
ボロを出してはいけない。
「・・・副作用が強いから本来他人には使っちゃダメなの。でもあの時は緊急事態だったし」
「副作用?」
「えーっと、私の血が悪さして自我を保てなくなったり?」
「そうなのか」
轟くん、何を考えているんだろう。
お願いだからもうこれ以上突っ込んで聞かないで欲しかった。
「最前線で戦ってる名字を見て、俺も頑張らなきゃなって思った」
「や、そんなカッコイイものじゃなかったよ。結構危なくて最後は相澤先生に助けて貰ったし」
「それでもすげぇって思った」
「あ、ありがとう?」
「体育祭までに一度特訓付き合ってくれねぇか?」
「うん!もちろん、いいよ」
話の流れが逸れた事に安心して、全力で頷いた。
「じゃあ、早速明日の放課後でもいいか?」
「おっけー」
特訓に付き合う約束だけ交わして解散した。
危なかった・・・。
これからも私はこうやって突っ込まれるたびに不審に思われない様に回避していかなくてはいけないのか。
逸る心臓を押さえた。
