【1章】出会い
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「ちょっと、マイク生きてる!?」
「大丈夫、伸びてるだけです」
この人達、私が喰種ってこと分かってるんだよね?
緊張感のない会話に肩の力が抜けてしまった。
「俺の個性が効かない・・・発動型じゃないのか」
髪を逆立てて何やら男が呟いているがその意味は分からない。
「ねぇ、捜査局っていつからコスプレイヤーになったの?」
私が話しかけたことで相手の動きは止まった。
「ほんとよくやるよね。喰種狩るために犬も人間みたいに改造しちゃったの?その金髪も人とは思えない力持ってたし。人造人間?」
「一体何の話をしているんだ」
無精ひげを生やした黒服の男が顔を歪めた。
「とぼけても無駄だよ。捜査局の奴でしょ?遭遇したのは偶然かもしれないけど、私を殺せたらお手柄だもんね。一気に出世コースだよ。でも・・・」
私はポキポキと身体を鳴らした。
そして1、2、3、と人数を数えた。
「たった7人・・・大丈夫」
殺される前に殺す。
今までそうしてきた。
今回だって同じことだ。
ちょっと変な奴らだけど、やることは一緒。
一気にカタをつける。
姿勢を屈め足を踏み出そうとしたとき、右足に何か触れた。
「・・・?」
視線を移すとねずみが地中から顔を出していた。
「やあ!」
「ねずみ・・・!?」
喋るねずみに気を取られ一瞬隙ができてしまった。
気付いたときには前にいた男は後ろに回っており、私の首に腕を回していた。
「ミッドナイトさん!」
距離を詰めてきた女性からふわりといい匂いがした。
その香りが鼻腔から体内へ入ると同時に頭がぼんやりして意識が遠のいた。
最悪・・・。
せっかく生きてたのにここで終わりか。
私は意識が完全に飛ぶ直前に、渾身の力を振り絞って目の前の腕に噛みついた。
*************
俺の個性は効かなかったがミッドナイトさんの個性は効いた。
「相澤君、大丈夫!?」
「なんとか。にしてもすごい力だな」
意識が飛ぶ前でなければ、俺の腕の方が飛んでいたかもしれないとシャレにならないことを考えた。
ゆっくり腕に刺さった歯を抜くと血が流れた。
意識を失った女をブラドに渡した。
「君たち2人はリカバリーガールのところへ先に行って治療しておいで。とりあえずこの子は校長室へ運ぼう」
校長の指示で俺はマイクを抱え上げ保健室へ向かった。
治療を終え、俺は校長室へと急いだ。
マイクは未だ伸びているので保健室のベッドへ置いてきた。
あの女は敵なのか?
気になる点がある。
女が自由に操っている黒翼は自分の意思でしまうこともできるようだった。
つまり発動型の個性だ。
なのに俺の個性は効かなかった。
今までに事例がない。
それに最後はまるで会話になっていなかった。
捜査局とは何のことだ?
警察か?
自分を殺せば手柄になると言っていたから指名手配犯かと思ったが、記憶にはない。
答えは出ぬまま校長室の扉の前に着いた。
「失礼します」
中へ入るとあの場にいた全員で女を取り囲んでいた。
「やあ、相澤君大丈夫かい?」
「ええ、問題はないです。骨は無事でした」
包帯を巻いた腕を見せた。
女はソファの上で気持ちよさそうに眠っている。
先ほどまで暴れていたとは思えない。
一見普通の女性だった。
「警察に頼んでデータも調べたけど、特に犯罪歴があるわけじゃなさそうだね。ヒットしなかったよ」
校長も同じことを考えていたようだ。
「それより縛っておいた方がいいんじゃないか」
「さっき相澤君の捕縛布破いたわよ」
「こんなところで暴れられたらそれこそ危険だ」
目覚めた彼女をどうするか。
警察へ引き渡すだの、それだと反撃されて逃げられるかもしれないだの様々な意見が散見した。
そんな中、ぐるぐるきゅ~と何とも間抜けな音が校長室に響いた。
その場にいた全員の視線が彼女のお腹に向いた。
「・・・違うやり方がいいかもしれません」
「大丈夫、伸びてるだけです」
この人達、私が喰種ってこと分かってるんだよね?
緊張感のない会話に肩の力が抜けてしまった。
「俺の個性が効かない・・・発動型じゃないのか」
髪を逆立てて何やら男が呟いているがその意味は分からない。
「ねぇ、捜査局っていつからコスプレイヤーになったの?」
私が話しかけたことで相手の動きは止まった。
「ほんとよくやるよね。喰種狩るために犬も人間みたいに改造しちゃったの?その金髪も人とは思えない力持ってたし。人造人間?」
「一体何の話をしているんだ」
無精ひげを生やした黒服の男が顔を歪めた。
「とぼけても無駄だよ。捜査局の奴でしょ?遭遇したのは偶然かもしれないけど、私を殺せたらお手柄だもんね。一気に出世コースだよ。でも・・・」
私はポキポキと身体を鳴らした。
そして1、2、3、と人数を数えた。
「たった7人・・・大丈夫」
殺される前に殺す。
今までそうしてきた。
今回だって同じことだ。
ちょっと変な奴らだけど、やることは一緒。
一気にカタをつける。
姿勢を屈め足を踏み出そうとしたとき、右足に何か触れた。
「・・・?」
視線を移すとねずみが地中から顔を出していた。
「やあ!」
「ねずみ・・・!?」
喋るねずみに気を取られ一瞬隙ができてしまった。
気付いたときには前にいた男は後ろに回っており、私の首に腕を回していた。
「ミッドナイトさん!」
距離を詰めてきた女性からふわりといい匂いがした。
その香りが鼻腔から体内へ入ると同時に頭がぼんやりして意識が遠のいた。
最悪・・・。
せっかく生きてたのにここで終わりか。
私は意識が完全に飛ぶ直前に、渾身の力を振り絞って目の前の腕に噛みついた。
*************
俺の個性は効かなかったがミッドナイトさんの個性は効いた。
「相澤君、大丈夫!?」
「なんとか。にしてもすごい力だな」
意識が飛ぶ前でなければ、俺の腕の方が飛んでいたかもしれないとシャレにならないことを考えた。
ゆっくり腕に刺さった歯を抜くと血が流れた。
意識を失った女をブラドに渡した。
「君たち2人はリカバリーガールのところへ先に行って治療しておいで。とりあえずこの子は校長室へ運ぼう」
校長の指示で俺はマイクを抱え上げ保健室へ向かった。
治療を終え、俺は校長室へと急いだ。
マイクは未だ伸びているので保健室のベッドへ置いてきた。
あの女は敵なのか?
気になる点がある。
女が自由に操っている黒翼は自分の意思でしまうこともできるようだった。
つまり発動型の個性だ。
なのに俺の個性は効かなかった。
今までに事例がない。
それに最後はまるで会話になっていなかった。
捜査局とは何のことだ?
警察か?
自分を殺せば手柄になると言っていたから指名手配犯かと思ったが、記憶にはない。
答えは出ぬまま校長室の扉の前に着いた。
「失礼します」
中へ入るとあの場にいた全員で女を取り囲んでいた。
「やあ、相澤君大丈夫かい?」
「ええ、問題はないです。骨は無事でした」
包帯を巻いた腕を見せた。
女はソファの上で気持ちよさそうに眠っている。
先ほどまで暴れていたとは思えない。
一見普通の女性だった。
「警察に頼んでデータも調べたけど、特に犯罪歴があるわけじゃなさそうだね。ヒットしなかったよ」
校長も同じことを考えていたようだ。
「それより縛っておいた方がいいんじゃないか」
「さっき相澤君の捕縛布破いたわよ」
「こんなところで暴れられたらそれこそ危険だ」
目覚めた彼女をどうするか。
警察へ引き渡すだの、それだと反撃されて逃げられるかもしれないだの様々な意見が散見した。
そんな中、ぐるぐるきゅ~と何とも間抜けな音が校長室に響いた。
その場にいた全員の視線が彼女のお腹に向いた。
「・・・違うやり方がいいかもしれません」