【7章】過去
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あれから神社には行っていない。
この家を出て行くか悩んだが、おじいさんは残ると言うので一人にするのも気が引けて結局居座り続けている。
縁側に座りぼんやりと空を眺めた。
「今日じゃなかったか?秋祭り」
「・・・行かない」
毎日ここに捜査局が乗り込んでくるんじゃないかと気が気じゃなかった。
「人と接するのを怖がるお前が、唯一友達になった相手だろう?」
「でもまたあんなことがあったら・・・」
「そのときはその時だ」
私の脳裏にはあの男の子が浮かんだ。
もうじき夕日が沈む。
「行ってきます・・・」
悩みに悩んだ末、最後に一目会って謝ろうとだけ思った。
喰種であることを隠しててごめんって。
それからちゃんとバイバイする。
おじいさんは一つ頷くと、私の手を握った。
「これで遊んできなさい」
渡されたのはお金が入ったがま口財布だった。
「でも・・・」
「最後にするつもりなんだろう?どうせ最後なら少し楽しんでおいで」
私は財布を握りしめた。
「もし危険があればすぐに逃げなさい。そして必ずここに戻ってくるんだよ」
おじいさんは私の肩を掴むとくるりと反転させてトンと背中を押した。
「いってらっしゃい」
「いってきます」
私は神社に向かって駆け出した。
********
「まだ来ていないのかな・・・」
当日は人混みで合流できないと困るからと、待ち合わせは神社から少し外れたところにしていた。
神社の近くの河川敷。
穴場なので人っ子一人おらず、川の流れる音だけが耳に届いた。
私はしゃがんで小石を積み上げて時間を潰した。
少し離れた神社から祭りの音が聞こえる。
ワイワイガヤガヤ。
待ち合わせから10分が過ぎた。
「もしかしたら来ないのかもなぁ」
あれから神社に行っていないので、その可能性も考えていた。
だから仕方がないとも思えた。
がま口財布を開けると、お札が数枚と小銭が入っていた。
「こんなにいっぱい使えないよ」
財布の口を閉めると落とさないようにポケットに入れた。
ジャリ・・・。
背後から石を踏む音が聞こえた。
彼が来た!
そう思って振り返った。
しかし、そこに立っていたのは、目尻の皺がチャーミングな彼ではなく、彼よりも頭幾つ分も背が高く白いコートを纏った男達だった。
この家を出て行くか悩んだが、おじいさんは残ると言うので一人にするのも気が引けて結局居座り続けている。
縁側に座りぼんやりと空を眺めた。
「今日じゃなかったか?秋祭り」
「・・・行かない」
毎日ここに捜査局が乗り込んでくるんじゃないかと気が気じゃなかった。
「人と接するのを怖がるお前が、唯一友達になった相手だろう?」
「でもまたあんなことがあったら・・・」
「そのときはその時だ」
私の脳裏にはあの男の子が浮かんだ。
もうじき夕日が沈む。
「行ってきます・・・」
悩みに悩んだ末、最後に一目会って謝ろうとだけ思った。
喰種であることを隠しててごめんって。
それからちゃんとバイバイする。
おじいさんは一つ頷くと、私の手を握った。
「これで遊んできなさい」
渡されたのはお金が入ったがま口財布だった。
「でも・・・」
「最後にするつもりなんだろう?どうせ最後なら少し楽しんでおいで」
私は財布を握りしめた。
「もし危険があればすぐに逃げなさい。そして必ずここに戻ってくるんだよ」
おじいさんは私の肩を掴むとくるりと反転させてトンと背中を押した。
「いってらっしゃい」
「いってきます」
私は神社に向かって駆け出した。
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「まだ来ていないのかな・・・」
当日は人混みで合流できないと困るからと、待ち合わせは神社から少し外れたところにしていた。
神社の近くの河川敷。
穴場なので人っ子一人おらず、川の流れる音だけが耳に届いた。
私はしゃがんで小石を積み上げて時間を潰した。
少し離れた神社から祭りの音が聞こえる。
ワイワイガヤガヤ。
待ち合わせから10分が過ぎた。
「もしかしたら来ないのかもなぁ」
あれから神社に行っていないので、その可能性も考えていた。
だから仕方がないとも思えた。
がま口財布を開けると、お札が数枚と小銭が入っていた。
「こんなにいっぱい使えないよ」
財布の口を閉めると落とさないようにポケットに入れた。
ジャリ・・・。
背後から石を踏む音が聞こえた。
彼が来た!
そう思って振り返った。
しかし、そこに立っていたのは、目尻の皺がチャーミングな彼ではなく、彼よりも頭幾つ分も背が高く白いコートを纏った男達だった。
