【4章】先生と生徒
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「ヒーローコスチューム?」
相澤さんの隣で数学(算数から昇格した)を勉強していた時、1枚の紙を差し出されたので受け取った。
「ヒーロー活動するときの制服だ。お前が初見でコスプレと言ってたやつだ」
「ああ!相澤さんは全身真っ黒だよね」
「シンプルな方がいいだろ」
「私も似たようなやつがいいな」
「おおまかな希望を書けばあとはサポート会社が調整はしてくれる」
「ふーん・・・」
考えるまでもないのでサラサラとペンを走らせた。
「できた!」
「早いな・・・もっと考えなくていいのか?」
「逆にそんな選択肢ある?黒翼出しやすいように背中が開いてることと、黒くて伸縮性のある素材がマスト条件かな。ライダースーツみたいなやつ」
「女はもっとデザインを考えるのが大半なんだが・・・」
「探索や範囲攻撃に特化してるならそれもアリだけど、私は接近戦になる可能性も高いから、デザイン重視で怪我したら意味ないじゃん」
「色は黒でいいのか?」
「夜間活動する可能性考えるなら見えにくい黒一択」
相澤さんは私の意見に納得した様子だ。
「名前も将来アングラ系になるかもしれないな」
「アングラ系?」
「まあ、裏の仕事だな」
「『も』ってことは相澤さんも?」
「最近は教師業優先で数は減ってるがな」
「じゃあ将来は一緒に活動できたらいいね」
せっかくだから一度ぐらいは相澤さんとお仕事してみたい。
アングラ系かぁ。
確かに表舞台で煌びやかに活動するよりは俄然合っていると思う。
「あと、名前に会わせたい人がいる」
相澤さんがちょいちょいと手招きするので、私は立ち上がって後ろについていった。
********
コスチュームをこうもあっさり決めてしまうとは。
それもきちんと自分の特性に合わせた合理的思考で考えている。
経験から来るものだろう。
やはり生徒達と同じ環境に身を置くには実力差がありすぎるか?
俺は名前を談話室に入れた。
「おお、相澤くん」
ソファから立ち上がった彼の大きさに驚いた名前は、俺の背中に隠れてしまった。
「名前、こちらはオールマイトだ」
「オールマイト・・・」
ひょこっと顔を出した名前。
オールマイトは近づいて名前の目線に合わせて腰を折った。
「噂のお嬢さんだね。こんにちは!私のことは分かるかい?」
「こんにちは。・・・テレビによく出てる人」
「私が来た!!!ってね」
オールマイトの迫力にたじたじの名前。
まあ、この人のテンションには俺もついていけないから気持ちは分かる。
「オールマイトは今年からこの学校の教員になる。オールマイトを知らないなんて、それこそお前が言ってたように犬猫を知らないのと同じレベルだ。だから先に会わせた」
「なるほど・・・」
「異世界から来たなんて、ファンタジックな話だね!ぜひともお話ししてみたい」
ニカッと眩しい笑顔と手土産の煎餅をちらつかされたことで、名前は導かれるままソファに腰を下ろした。
********
オールマイトさんはテレビで見たままの人だった。
テンションの高さも慣れればどうってことない。
出された煎餅を齧りつつ、オールマイトさんが解決した過去の代表的な事件の話などを聞いた。
「オールマイトは『平和の象徴』だ」
「平和の象徴・・・」
相澤さんの言葉に胸がちくりとした。
"名前はこの世界の平和の象徴になれるわ!"
母親の言葉が脳裏を過った。
「どうした?」
「ううん、何でもない」
過去を思い出し、苦い顔をしていたのだろう。
不思議そうな顔をして尋ねる相澤さんに向かって首を横に振った。
相澤さんの隣で数学(算数から昇格した)を勉強していた時、1枚の紙を差し出されたので受け取った。
「ヒーロー活動するときの制服だ。お前が初見でコスプレと言ってたやつだ」
「ああ!相澤さんは全身真っ黒だよね」
「シンプルな方がいいだろ」
「私も似たようなやつがいいな」
「おおまかな希望を書けばあとはサポート会社が調整はしてくれる」
「ふーん・・・」
考えるまでもないのでサラサラとペンを走らせた。
「できた!」
「早いな・・・もっと考えなくていいのか?」
「逆にそんな選択肢ある?黒翼出しやすいように背中が開いてることと、黒くて伸縮性のある素材がマスト条件かな。ライダースーツみたいなやつ」
「女はもっとデザインを考えるのが大半なんだが・・・」
「探索や範囲攻撃に特化してるならそれもアリだけど、私は接近戦になる可能性も高いから、デザイン重視で怪我したら意味ないじゃん」
「色は黒でいいのか?」
「夜間活動する可能性考えるなら見えにくい黒一択」
相澤さんは私の意見に納得した様子だ。
「名前も将来アングラ系になるかもしれないな」
「アングラ系?」
「まあ、裏の仕事だな」
「『も』ってことは相澤さんも?」
「最近は教師業優先で数は減ってるがな」
「じゃあ将来は一緒に活動できたらいいね」
せっかくだから一度ぐらいは相澤さんとお仕事してみたい。
アングラ系かぁ。
確かに表舞台で煌びやかに活動するよりは俄然合っていると思う。
「あと、名前に会わせたい人がいる」
相澤さんがちょいちょいと手招きするので、私は立ち上がって後ろについていった。
********
コスチュームをこうもあっさり決めてしまうとは。
それもきちんと自分の特性に合わせた合理的思考で考えている。
経験から来るものだろう。
やはり生徒達と同じ環境に身を置くには実力差がありすぎるか?
俺は名前を談話室に入れた。
「おお、相澤くん」
ソファから立ち上がった彼の大きさに驚いた名前は、俺の背中に隠れてしまった。
「名前、こちらはオールマイトだ」
「オールマイト・・・」
ひょこっと顔を出した名前。
オールマイトは近づいて名前の目線に合わせて腰を折った。
「噂のお嬢さんだね。こんにちは!私のことは分かるかい?」
「こんにちは。・・・テレビによく出てる人」
「私が来た!!!ってね」
オールマイトの迫力にたじたじの名前。
まあ、この人のテンションには俺もついていけないから気持ちは分かる。
「オールマイトは今年からこの学校の教員になる。オールマイトを知らないなんて、それこそお前が言ってたように犬猫を知らないのと同じレベルだ。だから先に会わせた」
「なるほど・・・」
「異世界から来たなんて、ファンタジックな話だね!ぜひともお話ししてみたい」
ニカッと眩しい笑顔と手土産の煎餅をちらつかされたことで、名前は導かれるままソファに腰を下ろした。
********
オールマイトさんはテレビで見たままの人だった。
テンションの高さも慣れればどうってことない。
出された煎餅を齧りつつ、オールマイトさんが解決した過去の代表的な事件の話などを聞いた。
「オールマイトは『平和の象徴』だ」
「平和の象徴・・・」
相澤さんの言葉に胸がちくりとした。
"名前はこの世界の平和の象徴になれるわ!"
母親の言葉が脳裏を過った。
「どうした?」
「ううん、何でもない」
過去を思い出し、苦い顔をしていたのだろう。
不思議そうな顔をして尋ねる相澤さんに向かって首を横に振った。