【3章】決意
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入ってみたはいいものの、どれがいいかと聞かれたら分からない。
上を決めたらそれに合う下を考えないといけないというのが煩わしかった。
「そちら、最後の1点なんですよ」
せっかく連れてきてくれたのだから探しているフリだけでもしようと適当にトップスを手に取ると、スタッフが喋りかけてきた。
「そうなんですか・・・」
私の塩対応などなんのその。
こちらのペースなどお構いなしに矢継ぎ早に話しかけて来る。
困った私は相澤さんに視線を送った。
「こいつに合う服を見繕ってもらえるか。ファッションには疎いから貴女のセンスで」
相澤さんは私を助けるどころかスタッフのやる気に火をつける発言をした。
「かしこまりました!」
当然いいカモが見つかったといわんばかりに、次々に提案を重ねて来る。
「考えるのが面倒くさいというお客様にはワンピースをお勧めしてます」
これなら上下の組み合わせ考えなくていいでしょ?とスタッフはいくつか候補を持ってきた。
「スカート・・・」
「スカートはお嫌いですか?」
「嫌いというか・・・」
「それ、試着させて貰えますか?」
埒が明かないと思ったのか、相澤さんは私を試着室に押し込めた。
「お客様、いかがですか~?」
「まだです!もうちょっと待って」
入って3分と経たない内にスタッフが尋ねて来るが、人間の女の子は着替えそんなに早くできるの?
私は服を脱いで、ワンピースを上から着るか下から履くか悩んで、四苦八苦しているところだ。
「で・・・できた?」
鏡に映る自分を上から下まで確認して変なところがないか探す。
「着れたか?」
相澤さんの声が聞こえた。
「う、うん・・・。多分?」
「見せてみろ」
私は試着室のカーテンを開けた。
「お客様とってもお似合いですよ!サイズもぴったりです」
サービストークだということは分かっているが褒められて悪い気はしない。
「彼氏さんもそう思いますよね?」
「ち、違っ!」
違う、と訂正する前に店舗の電話が鳴っていることに気付いたスタッフは、爆弾発言だけ落としてこの場を去っていった。
「・・・いいんじゃないか?」
「変・・・じゃない?」
「ああ。似合ってるよ」
「なんかスースーする。心許ない」
「女装した男みたいな感想だな」
後ろを鏡で見る為に反転するとスカートの裾がフワッと浮いた。
鏡に映った自分はその辺を歩いている女の子と同じだ。
なんだか気恥ずかしかった。
・・・でも。
「スカートなんて初めて履いた」
「利便性を抜きにしたらどうなんだ?気に入ったか?」
「うん。なんか、女の人みたい」
「女だろ」
「えへへ」
電話を終えたらしいスタッフが戻ってきた。
「これ、そのまま着ていくのでタグ切って貰いたい。あと、この服に合う靴あるか?」
「かしこまりました!少々お待ちください」
そこから靴も合わせてくれた。
初めに持ってきてくれたピンヒールを履くと、まるで生まれたての小鹿のようにしか歩けなくて相澤さんに笑われた。
ほぼヒールがないパンプスを購入し、店を出た。
上を決めたらそれに合う下を考えないといけないというのが煩わしかった。
「そちら、最後の1点なんですよ」
せっかく連れてきてくれたのだから探しているフリだけでもしようと適当にトップスを手に取ると、スタッフが喋りかけてきた。
「そうなんですか・・・」
私の塩対応などなんのその。
こちらのペースなどお構いなしに矢継ぎ早に話しかけて来る。
困った私は相澤さんに視線を送った。
「こいつに合う服を見繕ってもらえるか。ファッションには疎いから貴女のセンスで」
相澤さんは私を助けるどころかスタッフのやる気に火をつける発言をした。
「かしこまりました!」
当然いいカモが見つかったといわんばかりに、次々に提案を重ねて来る。
「考えるのが面倒くさいというお客様にはワンピースをお勧めしてます」
これなら上下の組み合わせ考えなくていいでしょ?とスタッフはいくつか候補を持ってきた。
「スカート・・・」
「スカートはお嫌いですか?」
「嫌いというか・・・」
「それ、試着させて貰えますか?」
埒が明かないと思ったのか、相澤さんは私を試着室に押し込めた。
「お客様、いかがですか~?」
「まだです!もうちょっと待って」
入って3分と経たない内にスタッフが尋ねて来るが、人間の女の子は着替えそんなに早くできるの?
私は服を脱いで、ワンピースを上から着るか下から履くか悩んで、四苦八苦しているところだ。
「で・・・できた?」
鏡に映る自分を上から下まで確認して変なところがないか探す。
「着れたか?」
相澤さんの声が聞こえた。
「う、うん・・・。多分?」
「見せてみろ」
私は試着室のカーテンを開けた。
「お客様とってもお似合いですよ!サイズもぴったりです」
サービストークだということは分かっているが褒められて悪い気はしない。
「彼氏さんもそう思いますよね?」
「ち、違っ!」
違う、と訂正する前に店舗の電話が鳴っていることに気付いたスタッフは、爆弾発言だけ落としてこの場を去っていった。
「・・・いいんじゃないか?」
「変・・・じゃない?」
「ああ。似合ってるよ」
「なんかスースーする。心許ない」
「女装した男みたいな感想だな」
後ろを鏡で見る為に反転するとスカートの裾がフワッと浮いた。
鏡に映った自分はその辺を歩いている女の子と同じだ。
なんだか気恥ずかしかった。
・・・でも。
「スカートなんて初めて履いた」
「利便性を抜きにしたらどうなんだ?気に入ったか?」
「うん。なんか、女の人みたい」
「女だろ」
「えへへ」
電話を終えたらしいスタッフが戻ってきた。
「これ、そのまま着ていくのでタグ切って貰いたい。あと、この服に合う靴あるか?」
「かしこまりました!少々お待ちください」
そこから靴も合わせてくれた。
初めに持ってきてくれたピンヒールを履くと、まるで生まれたての小鹿のようにしか歩けなくて相澤さんに笑われた。
ほぼヒールがないパンプスを購入し、店を出た。