【21章】終焉
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夢を見た。
朝起きて、制服を着て学校に行く。
授業を一通り受けて放課後は自習室で勉強したり、時々爆豪くんや轟くんの訓練に付き合ったり。
女子生徒に相澤さんのことを揶揄われて、誤魔化しながら逃げるようにしてランチラッシュの元へ行く。
上達した私の料理を食べた相澤さんは「美味いな」と微笑を零してくれるのだ。
私が見ている夢は私の願望だ。
「ん・・・」
ぼんやりした頭。
目に映るのは白い天井。
「目、覚めたか」
徐々に五感が取り戻され、耳に彼の声が届いた。
「相澤さん・・・?」
首を動かすと、相澤さんが心配そうな表情で私の顔を覗き込んだ。
「気分はどうだ」
「あまり良くはないけど・・・でも大丈夫」
生きてる。
それだけは確かに分かった。
「って、ダメじゃん!」
「おい!起きるな」
勢いで起こした身体を、相澤さんに両肩を掴まれ戻された。
「ああー・・・。ごめん。私のせいで」
計画が頓挫してしまった。
相澤さんが覚悟を決めてくれたというのに。
「あれからどれぐらい経った?」
「半日ほどだ。今は昼だ」
わりとすぐに目覚められたんだ。
半日だったら疲れた時の睡眠時間と大して変わらない。
「ずっとここに居てくれたの?」
「人生で初めて有給を使った」
「社畜だね」
「もうすぐその生活も終わるけどな」
「え?まだ諦めてないの?」
驚いた。
脱走計画は失敗に終わったと思っていた。
「プランAが駄目ならプランBだろ。複数用意するなんて当たり前だ」
********************
「じゃあ、このままここから逃げる?」
病室には相澤さんの他に誰もいない。
点滴を外そうとした私の手を相澤さんが制した。
「だめだ。まずは医者に診てもらおう」
「ある程度リスクは犯さないと逃げきれないよ」
まさか今の状態で逃げるとは誰も思うまい。
やるなら今だ。
2人の間に緊張が走った瞬間、コンコンと病室のドアを叩く音が聞こえた。
ハッと2人で視線を向ける。
「はい」
相澤さんが立ち上がって扉を横にスライドさせた。
「やあ!」
そこに立っていたのは根津校長だった。
********
逃げるチャンスを失ってしまった。
根津校長は相澤さんが用意しようとした椅子を断り、彼の肩の上に乗った。
「(ほんと、根津校長ってそこ好きだよね・・・)」
小さいから成せる技に羨ましく思った。
思うように事が運べず、それが顔に出てしまっていたらしい。
「おや、そんなに口を尖らせてどうしたんだい?」
「えっ!?いや・・・別に何もありません」
頬をぺシぺシと叩いた。
相澤さんに軽く視線を送ると睨まれてしまった。
「(ごめんって・・・)」
表情を戻し、平静を装った。
「見舞いですか?校長」
相澤さんが話を切り出した。
「ああ、うん!それもあるんだけどね。はいこれ」
根津校長はフルーツの盛り合わせをくれた。
・・・どうやって持ってきたんだろう。
「ありがとうございます」
「体調は大丈夫?」
「はい、なんとか」
「で、本題なんだけど・・・」
校長はぴょこっと身体を前に乗り出した。
「君の世界と繋がっている空間のひずみ、見つかったんだよ」
相澤さんからは聞いていたが、校長から言われるのは初めてだ。
それはつまり・・・。
「そうですか。それって、私を元の世界にいつ戻すかって話ですよね?」
シュンと、俯くと校長は相澤さんの肩からベッドの上に移動した。
「え?穴はもう塞いじゃったよ?」
「「え?」」
朝起きて、制服を着て学校に行く。
授業を一通り受けて放課後は自習室で勉強したり、時々爆豪くんや轟くんの訓練に付き合ったり。
女子生徒に相澤さんのことを揶揄われて、誤魔化しながら逃げるようにしてランチラッシュの元へ行く。
上達した私の料理を食べた相澤さんは「美味いな」と微笑を零してくれるのだ。
私が見ている夢は私の願望だ。
「ん・・・」
ぼんやりした頭。
目に映るのは白い天井。
「目、覚めたか」
徐々に五感が取り戻され、耳に彼の声が届いた。
「相澤さん・・・?」
首を動かすと、相澤さんが心配そうな表情で私の顔を覗き込んだ。
「気分はどうだ」
「あまり良くはないけど・・・でも大丈夫」
生きてる。
それだけは確かに分かった。
「って、ダメじゃん!」
「おい!起きるな」
勢いで起こした身体を、相澤さんに両肩を掴まれ戻された。
「ああー・・・。ごめん。私のせいで」
計画が頓挫してしまった。
相澤さんが覚悟を決めてくれたというのに。
「あれからどれぐらい経った?」
「半日ほどだ。今は昼だ」
わりとすぐに目覚められたんだ。
半日だったら疲れた時の睡眠時間と大して変わらない。
「ずっとここに居てくれたの?」
「人生で初めて有給を使った」
「社畜だね」
「もうすぐその生活も終わるけどな」
「え?まだ諦めてないの?」
驚いた。
脱走計画は失敗に終わったと思っていた。
「プランAが駄目ならプランBだろ。複数用意するなんて当たり前だ」
********************
「じゃあ、このままここから逃げる?」
病室には相澤さんの他に誰もいない。
点滴を外そうとした私の手を相澤さんが制した。
「だめだ。まずは医者に診てもらおう」
「ある程度リスクは犯さないと逃げきれないよ」
まさか今の状態で逃げるとは誰も思うまい。
やるなら今だ。
2人の間に緊張が走った瞬間、コンコンと病室のドアを叩く音が聞こえた。
ハッと2人で視線を向ける。
「はい」
相澤さんが立ち上がって扉を横にスライドさせた。
「やあ!」
そこに立っていたのは根津校長だった。
********
逃げるチャンスを失ってしまった。
根津校長は相澤さんが用意しようとした椅子を断り、彼の肩の上に乗った。
「(ほんと、根津校長ってそこ好きだよね・・・)」
小さいから成せる技に羨ましく思った。
思うように事が運べず、それが顔に出てしまっていたらしい。
「おや、そんなに口を尖らせてどうしたんだい?」
「えっ!?いや・・・別に何もありません」
頬をぺシぺシと叩いた。
相澤さんに軽く視線を送ると睨まれてしまった。
「(ごめんって・・・)」
表情を戻し、平静を装った。
「見舞いですか?校長」
相澤さんが話を切り出した。
「ああ、うん!それもあるんだけどね。はいこれ」
根津校長はフルーツの盛り合わせをくれた。
・・・どうやって持ってきたんだろう。
「ありがとうございます」
「体調は大丈夫?」
「はい、なんとか」
「で、本題なんだけど・・・」
校長はぴょこっと身体を前に乗り出した。
「君の世界と繋がっている空間のひずみ、見つかったんだよ」
相澤さんからは聞いていたが、校長から言われるのは初めてだ。
それはつまり・・・。
「そうですか。それって、私を元の世界にいつ戻すかって話ですよね?」
シュンと、俯くと校長は相澤さんの肩からベッドの上に移動した。
「え?穴はもう塞いじゃったよ?」
「「え?」」
