【20章】過去②
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「・・・どうして助けたんですか?」
「さあ・・・?どうしてだろう」
私自身彼の問いかけに答えられなかった。
「さっきのは・・・私を助けてくれたの?それともただ目の前にいた喰種を処理しようとしただけ?」
「さあ・・・?分かりません」
私達はお互い自分の行動に首を捻っていった。
「あはは」
なんだかおかしくなって笑ってしまった。
きょとりと大きな眼を彼は私に向けた。
「はーあ」
さっきの崩落で喰種の男と私達は分断された。
瓦礫に腰かけ、息を吐く。
「疲れたなぁ」
今までの気持ちをまとめた一言。
ほんと、疲れた。
「疲れた時は空とか緑とか見たらいいらしいですよ~」
見に行きませんか?と彼は頭上を指差した。
見ると天井にぽっかり穴が開いている。
隙間から夜空が見えた。
「貴方・・・捜査官の仕事いいの?」
「みんな強いので大丈夫です~」
私は黒翼を出した。
「どーぞ」
「失礼します~」
彼を背負い私は夜空に飛び出した。
「あ、一応見つかったらマズイんで、その辺お願いします」
「ちょっと」
見た目は全然似てないけど、掴みどころがないところとかウタさんに似ているな。
そんなことを思った。
建物の屋根に降り立ち、彼を降ろした。
「わ~・・・やっぱどこも派手にやってるね」
外に出たことで、眼下の光景がよく目に入る。
建物内部だけでなく、外でも捜査官と喰種が争っている。
逃げられなかった観衆達が次々と捜査官に捕まる。
「・・・」
「・・・」
屋根に寝そべり夜空を眺めた。
「あんまり星見えないね」
「都会ですからね~」
捜査官と喰種が隣合わせで寝転がっている。
こんなに異様な光景はないだろう。
「早く・・・逃げた方がいいです」
「なんか、もうどうでもいいなって思ちゃって。どうせ殺されるなら貴方の戦績にしてあげるよ」
だからどーぞ、と手首を差し出した。
貴方の持つナイフを使えばそれで終わり。
「最後に聞いてもいいですか?ゴースト・・・貴方の名前は?」
ああ、この人私のこと知ってたんだ。
「名字名前」
「僕は・・・鈴屋什造です」
「ふふ、見た目と違って名前はえらく古風なんだね」
「よく言われます~」
にこりと笑った表情はまるでお人形さんみたいに可愛くて。
余計に名前とのギャップに笑えた。
彼は私の手首をそっと掴んだ。
「約束です~。次、会った時は一緒にご飯食べましょう」
名前さんは僕達と同じ食事ができるんでしょ?と。
言われた言葉を理解するより先に、私は彼に投げ飛ばされた。
「いったぁ・・・」
何すんの、と顔を上げると什造くんはナイフを構えていた。
「逃がすかよ」
あの喰種の男に見つかってしまった。
のんびりしすぎた。
忘れてはいなかったが、ここは戦場なのだ。
「行ってください」
什造くんは振り返らずにそう言った。
「いいのかよ、喰種逃がして」
「貴方を仕留めれば何も問題はありません~」
ニヤリと笑った什造くんは、私と喋っていた時の彼とは似ても似つかなかった。
私は地面を蹴って駆け出した。
この期に及んで、まだ生きたいと思った。
「さあ・・・?どうしてだろう」
私自身彼の問いかけに答えられなかった。
「さっきのは・・・私を助けてくれたの?それともただ目の前にいた喰種を処理しようとしただけ?」
「さあ・・・?分かりません」
私達はお互い自分の行動に首を捻っていった。
「あはは」
なんだかおかしくなって笑ってしまった。
きょとりと大きな眼を彼は私に向けた。
「はーあ」
さっきの崩落で喰種の男と私達は分断された。
瓦礫に腰かけ、息を吐く。
「疲れたなぁ」
今までの気持ちをまとめた一言。
ほんと、疲れた。
「疲れた時は空とか緑とか見たらいいらしいですよ~」
見に行きませんか?と彼は頭上を指差した。
見ると天井にぽっかり穴が開いている。
隙間から夜空が見えた。
「貴方・・・捜査官の仕事いいの?」
「みんな強いので大丈夫です~」
私は黒翼を出した。
「どーぞ」
「失礼します~」
彼を背負い私は夜空に飛び出した。
「あ、一応見つかったらマズイんで、その辺お願いします」
「ちょっと」
見た目は全然似てないけど、掴みどころがないところとかウタさんに似ているな。
そんなことを思った。
建物の屋根に降り立ち、彼を降ろした。
「わ~・・・やっぱどこも派手にやってるね」
外に出たことで、眼下の光景がよく目に入る。
建物内部だけでなく、外でも捜査官と喰種が争っている。
逃げられなかった観衆達が次々と捜査官に捕まる。
「・・・」
「・・・」
屋根に寝そべり夜空を眺めた。
「あんまり星見えないね」
「都会ですからね~」
捜査官と喰種が隣合わせで寝転がっている。
こんなに異様な光景はないだろう。
「早く・・・逃げた方がいいです」
「なんか、もうどうでもいいなって思ちゃって。どうせ殺されるなら貴方の戦績にしてあげるよ」
だからどーぞ、と手首を差し出した。
貴方の持つナイフを使えばそれで終わり。
「最後に聞いてもいいですか?ゴースト・・・貴方の名前は?」
ああ、この人私のこと知ってたんだ。
「名字名前」
「僕は・・・鈴屋什造です」
「ふふ、見た目と違って名前はえらく古風なんだね」
「よく言われます~」
にこりと笑った表情はまるでお人形さんみたいに可愛くて。
余計に名前とのギャップに笑えた。
彼は私の手首をそっと掴んだ。
「約束です~。次、会った時は一緒にご飯食べましょう」
名前さんは僕達と同じ食事ができるんでしょ?と。
言われた言葉を理解するより先に、私は彼に投げ飛ばされた。
「いったぁ・・・」
何すんの、と顔を上げると什造くんはナイフを構えていた。
「逃がすかよ」
あの喰種の男に見つかってしまった。
のんびりしすぎた。
忘れてはいなかったが、ここは戦場なのだ。
「行ってください」
什造くんは振り返らずにそう言った。
「いいのかよ、喰種逃がして」
「貴方を仕留めれば何も問題はありません~」
ニヤリと笑った什造くんは、私と喋っていた時の彼とは似ても似つかなかった。
私は地面を蹴って駆け出した。
この期に及んで、まだ生きたいと思った。
