【17章】脱走
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「・・・帰るか」
「うん」
何となく言い出せなかったその言葉。
どの面下げて寮に帰ればいいのかわからない。
今は午後14時を回ったところだ。
この件は相澤さん以外知らないのだろうか。
いや、一緒に怒られると言ったのだから誰か知っている人がいるのだろう。
とぼとぼと雄英までの道のりを歩く。
「・・・そういえば、どうやって私の居場所分かったの?」
私でさえ、しらみつぶしで死柄木の居場所を見つけるのに何日もかかっているのだ。
居なくなったからといって、すぐに見つけられるなんて奇跡に近いのではないか。
「名前、自分で言ってただろ。前の世界で携帯を持たなかった理由」
「あ」
GPSだ。
私はスマホを取り出した。
「詰めが甘いんだよ」
ニヤリと相澤さんは口角を上げた。
「・・・敵わないなぁ」
********
相澤さんに連れられたのは校長室だった。
「失礼します」
ノックの後、中から校長先生の声が聞こえてきた。
相澤さんに促され、中へ入ると他の先生達も揃っていた。
「え・・・」
私は思わず相澤さんの後ろに隠れた。
事情を知っているとしてもせいぜい校長先生ぐらいだと思ったからだ。
それがほぼ全教員が揃っている。
相澤さんのことだからなるべく内密にしてくれているのではという甘い期待があった。
「この度はお騒がせして申し訳ありませんでした」
相澤さんが頭を下げた。
私も慌てて一緒に頭を下げる。
「ごめんなさい・・・」
悔しかった。
相澤さんは何も悪い事していない。
こうなることが嫌だったのに、私の行動のせいで結局頭を下げさせてしまった。
「まぁ、頭上げてよ」
恐る恐る上げると校長先生の姿が見えなかった。
「君が抜け出したきっかけを作ったのはこちら側だからね」
横を見ると、相澤さんの捕縛布の中に校長先生は収まっていた。
その手には私が書いた手紙が握られていた。
「少しよろしいですか」
相澤さんが割って入った。
「過程は褒められたものではないが、結果的に彼女は敵連合の潜伏先を突き止めました。自分もこの目で見ています。情報を渡す見返りとして今回の件を不問にして頂きたい」
敵連合の居場所を突き止めた。
その発言により場の空気が変わった。
校長先生はそんなピリピリした空気に似つかわしくない声で私に言った。
「取引ってやつだね!でも寮を無断で抜け出したことについては看過できない。処分は謹慎3日!」
最悪、雄英追放の可能性も考えていた私は存外軽い処分に胸を撫で下ろした。
「もう勝手に抜け出しちゃだめだよ」
小さな手が私の頭に乗った。
「はい・・・」
その手はまるで親が子を宥めるようで。
私はコクンと頷いた。
「うん」
何となく言い出せなかったその言葉。
どの面下げて寮に帰ればいいのかわからない。
今は午後14時を回ったところだ。
この件は相澤さん以外知らないのだろうか。
いや、一緒に怒られると言ったのだから誰か知っている人がいるのだろう。
とぼとぼと雄英までの道のりを歩く。
「・・・そういえば、どうやって私の居場所分かったの?」
私でさえ、しらみつぶしで死柄木の居場所を見つけるのに何日もかかっているのだ。
居なくなったからといって、すぐに見つけられるなんて奇跡に近いのではないか。
「名前、自分で言ってただろ。前の世界で携帯を持たなかった理由」
「あ」
GPSだ。
私はスマホを取り出した。
「詰めが甘いんだよ」
ニヤリと相澤さんは口角を上げた。
「・・・敵わないなぁ」
********
相澤さんに連れられたのは校長室だった。
「失礼します」
ノックの後、中から校長先生の声が聞こえてきた。
相澤さんに促され、中へ入ると他の先生達も揃っていた。
「え・・・」
私は思わず相澤さんの後ろに隠れた。
事情を知っているとしてもせいぜい校長先生ぐらいだと思ったからだ。
それがほぼ全教員が揃っている。
相澤さんのことだからなるべく内密にしてくれているのではという甘い期待があった。
「この度はお騒がせして申し訳ありませんでした」
相澤さんが頭を下げた。
私も慌てて一緒に頭を下げる。
「ごめんなさい・・・」
悔しかった。
相澤さんは何も悪い事していない。
こうなることが嫌だったのに、私の行動のせいで結局頭を下げさせてしまった。
「まぁ、頭上げてよ」
恐る恐る上げると校長先生の姿が見えなかった。
「君が抜け出したきっかけを作ったのはこちら側だからね」
横を見ると、相澤さんの捕縛布の中に校長先生は収まっていた。
その手には私が書いた手紙が握られていた。
「少しよろしいですか」
相澤さんが割って入った。
「過程は褒められたものではないが、結果的に彼女は敵連合の潜伏先を突き止めました。自分もこの目で見ています。情報を渡す見返りとして今回の件を不問にして頂きたい」
敵連合の居場所を突き止めた。
その発言により場の空気が変わった。
校長先生はそんなピリピリした空気に似つかわしくない声で私に言った。
「取引ってやつだね!でも寮を無断で抜け出したことについては看過できない。処分は謹慎3日!」
最悪、雄英追放の可能性も考えていた私は存外軽い処分に胸を撫で下ろした。
「もう勝手に抜け出しちゃだめだよ」
小さな手が私の頭に乗った。
「はい・・・」
その手はまるで親が子を宥めるようで。
私はコクンと頷いた。
