【17章】脱走
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名前は毎日笑顔だった。
しかし、始めは安心していたその笑顔も徐々に違和感に変わっていった。
「なぁ、先生・・・」
爆豪に呼び止められ廊下で立ち止まった。
「どうした」
「名字のことなんスけど」
俺は周囲を見渡し、クイと顎で空き教室に入るよう指示した。
「あいつ、最近変です」
「ああ、俺もそう思っていた」
「授業中もボーッとしてて、この間の戦闘訓練も動きが悪かった」
「実はテストの成績も下がっている」
「休み時間も大抵寝てる」
「以前は?」
「その辺の奴らと喋ってた」
俺は顎髭を触りながら考えた。
「だがしんどそうとか辛そう・・・というよりは生き生きしているような感じもしていて」
「それなんだ」
爆豪が言う通り、俺も同じところに違和感をもっている。
成績低下に慢性的な睡眠不足。
そこに暗そうな表情が加われば何かあったと確信できるのだが、今の名前はどちらかというと生き生きしている。
ちぐはぐだ。
本人は何もないとのらりくらり。
「まあ、いつも通り注意しておく」
それぐらいしか今できることはなかった。
********
「ちょっといいか、イレイザーヘッド」
爆豪の次はパワーローダーに呼び止められた。
「少し気になることがあってな」
予想外に声を潜めて話すので、俺は距離を縮めるべく腰を折った。
「資料が出てきて・・・発目が何やら名字に頼まれ事をされたみたいだ」
「名字に?何を作っていたんですか」
「それが・・・結構前の話みたいで。本人に聞いても何を作ったか忘れたらしい。資料もこの通り殴り書きで読めん」
「普通作ったもの忘れますか?」
「あいつ、発明しすぎて何を作ったか時々忘れるんだよな」
「はぁ・・・」
「一応耳に入れておくぞ」
「ありがとうございます」
今までサポートアイテムを追加で頼んだことなどなかったはずだ。
それに名前のことだから、逐一俺に報告するはずだ。
俺は首を傾げた。
結局そのままバタバタしてサポートアイテムの件を名前に聞き忘れてしまった。
また明日でいいと思い、今日の監視当番につく。
俺はデスクの前に座った。
何もないと分かっているので、俺はアイマスクを準備し仮眠体勢に入る。
リアルタイムで監視するなんて時間の無駄だ。
俺はいつもひと眠りした後、テープを巻き戻して早送りで確認していた。
この日もいつもと同じでスマホのタイマーをセットし、眠りについた。
********
ブーブーブー。
スマホでセットしていた時間が訪れた。
思っていたより深く眠っていたらしい。
眠っていた時間は一瞬に感じられた。
アイマスクを外してカメラを確認すると名前はベッドで丸くなっている。
念のため、チェックするために録画を巻き戻した。
早送りで現在の時間まで送っていく。
「ん・・・?」
俺は動画に違和感を感じた。
もう一度頭まで戻して再生する。
「何なんだ」
名前は確かに寝ている。
しかし胸がざわついた。
もう一度頭に戻す。
そして現在の時間まで早送りにする。
その作業を繰り返した。
「あ・・・」
俺は気付いた。
「寝ている方向が違う」
いつも上を向いて寝る名前。
そして時間が経てば寝返りを何回か打つ。
しかし、今日の名前は壁側に横を向いて微動だにしない。
「まさか・・・」
俺は監視部屋を飛び出した
しかし、始めは安心していたその笑顔も徐々に違和感に変わっていった。
「なぁ、先生・・・」
爆豪に呼び止められ廊下で立ち止まった。
「どうした」
「名字のことなんスけど」
俺は周囲を見渡し、クイと顎で空き教室に入るよう指示した。
「あいつ、最近変です」
「ああ、俺もそう思っていた」
「授業中もボーッとしてて、この間の戦闘訓練も動きが悪かった」
「実はテストの成績も下がっている」
「休み時間も大抵寝てる」
「以前は?」
「その辺の奴らと喋ってた」
俺は顎髭を触りながら考えた。
「だがしんどそうとか辛そう・・・というよりは生き生きしているような感じもしていて」
「それなんだ」
爆豪が言う通り、俺も同じところに違和感をもっている。
成績低下に慢性的な睡眠不足。
そこに暗そうな表情が加われば何かあったと確信できるのだが、今の名前はどちらかというと生き生きしている。
ちぐはぐだ。
本人は何もないとのらりくらり。
「まあ、いつも通り注意しておく」
それぐらいしか今できることはなかった。
********
「ちょっといいか、イレイザーヘッド」
爆豪の次はパワーローダーに呼び止められた。
「少し気になることがあってな」
予想外に声を潜めて話すので、俺は距離を縮めるべく腰を折った。
「資料が出てきて・・・発目が何やら名字に頼まれ事をされたみたいだ」
「名字に?何を作っていたんですか」
「それが・・・結構前の話みたいで。本人に聞いても何を作ったか忘れたらしい。資料もこの通り殴り書きで読めん」
「普通作ったもの忘れますか?」
「あいつ、発明しすぎて何を作ったか時々忘れるんだよな」
「はぁ・・・」
「一応耳に入れておくぞ」
「ありがとうございます」
今までサポートアイテムを追加で頼んだことなどなかったはずだ。
それに名前のことだから、逐一俺に報告するはずだ。
俺は首を傾げた。
結局そのままバタバタしてサポートアイテムの件を名前に聞き忘れてしまった。
また明日でいいと思い、今日の監視当番につく。
俺はデスクの前に座った。
何もないと分かっているので、俺はアイマスクを準備し仮眠体勢に入る。
リアルタイムで監視するなんて時間の無駄だ。
俺はいつもひと眠りした後、テープを巻き戻して早送りで確認していた。
この日もいつもと同じでスマホのタイマーをセットし、眠りについた。
********
ブーブーブー。
スマホでセットしていた時間が訪れた。
思っていたより深く眠っていたらしい。
眠っていた時間は一瞬に感じられた。
アイマスクを外してカメラを確認すると名前はベッドで丸くなっている。
念のため、チェックするために録画を巻き戻した。
早送りで現在の時間まで送っていく。
「ん・・・?」
俺は動画に違和感を感じた。
もう一度頭まで戻して再生する。
「何なんだ」
名前は確かに寝ている。
しかし胸がざわついた。
もう一度頭に戻す。
そして現在の時間まで早送りにする。
その作業を繰り返した。
「あ・・・」
俺は気付いた。
「寝ている方向が違う」
いつも上を向いて寝る名前。
そして時間が経てば寝返りを何回か打つ。
しかし、今日の名前は壁側に横を向いて微動だにしない。
「まさか・・・」
俺は監視部屋を飛び出した
