肝を試そう/爆豪VS緑谷
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A組が先に校内を回り終えた。
私と勝己くんは結局参加せずに寮でサボってしれーっとゴールの輪の中に戻ったのだが。
「名前ちゃん!!」
参加していないことがバレやしないかドキドキしていた私に出久くんが駆け寄ってきた。
「どこにいたの!?すごく探したんだよ」
心配顔の出久くんに私はこそっと耳打ちした。
「あ・・・なるほど」
納得した様子の出久くんにえへへと私は頭を掻いた。
「何にせよ、無事で良かったよ。怖い思いもしなくて済んだし」
にこりと微笑んでくれたので、私も微笑み返した。
「B組どんな感じだった?やっぱり怖かった?」
他の子と話が合わなくなると困るので、私は出久くんから肝試しの詳細を聞き出した。
****************
そしてお次はA組が脅かし役の番。
私は百ちゃんに作ってもらったゾンビマスクを頭から被って持ち場の教室で待機している。
B組の人が来たら教室から廊下に飛び出せばいいんだよね・・・?
「っていうか・・・」
一人で真っ暗な教室で待機するの怖い!!!!
しかもここ、実験室なんですけど!?
絶対後ろは振り返ってはいけない。
振り返れば人体模型と目が合ってしまう。
「うー・・・」
さっきまではA組の皆と一緒に居たから脅かし役であればいけると思って、勝己くんの静止を断ってしまった。
「はぁ・・・どうしよう」
ドアの前にしゃがみこんだ。
「「ぎゃああああああ!!!!」」
「きゃあっ!?何!?」
突如廊下から聞こえてきた悲鳴。
私は思わず耳を塞いだ。
そっと窓の外を覗くと、飯田くんが妖怪の顔をしてフルスロットルでB組の人達を追いかけている。
「ひいっ!!!」
一瞬飯田くんと目が合い、思わず再びしゃがみ込む。
私がびびってどうする!!
でも怖いんだもん。
「あれやばかったな」
「A組の奴って分かってても追いかけられるとビビる」
そうこうしている内にターゲットの泡瀬・吹出ペアが私の持ち場を通過してしまった。
「あ・・・」
私は出て行くことができず、実験室の中で座り込んでしまった。
「うわっ!」
先程の騒ぎですっかり忘れてしまっていた。
ここは実験室なのだ。
俯いていた顔を上げると、ずっと見ないように気を付けていた人体模型と目があった。
「もうやだぁ・・・」
電気を付けたいが、肝試しというシチュエーションがそれを許してくれない。
膝を抱えて小さくなった。
ガラッ!!!
「ひいっ!!!」
私が開けたんじゃない。
なのにドアが開いた。
怖くて振り返れない。
私はさらに背中を丸めて小さくなった。
「名前ちゃん?」
投げかけられた声は良く知っている彼のもので、背中にふと手の温もりを感じた。
「出久くん・・・?」
ようやく顔を上げて振り返ると、そばかすがチャームポイントの出久くんが心配そうに私を見下ろしていた。
「大丈夫?」
小さく頷こうとしたが、彼の前で見栄を張る必要はないと思い、首を横に振った。
クスリと笑うと出久くんは、しゃがんで私と目線を合わせた。
「どうしてここに?」
「持ち場、僕の前が名前ちゃんなのに、出てこなかったから心配になって」
「飯田くん怖かった」
「ああ・・・」
「めちゃくちゃ追いかけてた」
「彼はいつも全力だからね」
苦笑いする出久くん。
「僕達のペースで一緒にやろう?」
にこりと笑って出久くんは私の手を取って立ち上がらせてくれた。
「うん!」
残りの時間、私達は一緒にゾンビになってB組を脅かした。
出久くんの手は温かくて、さっきまでの恐怖が嘘のように吹き飛んでいった。
こうして肝試しは勝己くんと出久くんのおかげで、なんやかんやいい思い出ができた。
私と勝己くんは結局参加せずに寮でサボってしれーっとゴールの輪の中に戻ったのだが。
「名前ちゃん!!」
参加していないことがバレやしないかドキドキしていた私に出久くんが駆け寄ってきた。
「どこにいたの!?すごく探したんだよ」
心配顔の出久くんに私はこそっと耳打ちした。
「あ・・・なるほど」
納得した様子の出久くんにえへへと私は頭を掻いた。
「何にせよ、無事で良かったよ。怖い思いもしなくて済んだし」
にこりと微笑んでくれたので、私も微笑み返した。
「B組どんな感じだった?やっぱり怖かった?」
他の子と話が合わなくなると困るので、私は出久くんから肝試しの詳細を聞き出した。
****************
そしてお次はA組が脅かし役の番。
私は百ちゃんに作ってもらったゾンビマスクを頭から被って持ち場の教室で待機している。
B組の人が来たら教室から廊下に飛び出せばいいんだよね・・・?
「っていうか・・・」
一人で真っ暗な教室で待機するの怖い!!!!
しかもここ、実験室なんですけど!?
絶対後ろは振り返ってはいけない。
振り返れば人体模型と目が合ってしまう。
「うー・・・」
さっきまではA組の皆と一緒に居たから脅かし役であればいけると思って、勝己くんの静止を断ってしまった。
「はぁ・・・どうしよう」
ドアの前にしゃがみこんだ。
「「ぎゃああああああ!!!!」」
「きゃあっ!?何!?」
突如廊下から聞こえてきた悲鳴。
私は思わず耳を塞いだ。
そっと窓の外を覗くと、飯田くんが妖怪の顔をしてフルスロットルでB組の人達を追いかけている。
「ひいっ!!!」
一瞬飯田くんと目が合い、思わず再びしゃがみ込む。
私がびびってどうする!!
でも怖いんだもん。
「あれやばかったな」
「A組の奴って分かってても追いかけられるとビビる」
そうこうしている内にターゲットの泡瀬・吹出ペアが私の持ち場を通過してしまった。
「あ・・・」
私は出て行くことができず、実験室の中で座り込んでしまった。
「うわっ!」
先程の騒ぎですっかり忘れてしまっていた。
ここは実験室なのだ。
俯いていた顔を上げると、ずっと見ないように気を付けていた人体模型と目があった。
「もうやだぁ・・・」
電気を付けたいが、肝試しというシチュエーションがそれを許してくれない。
膝を抱えて小さくなった。
ガラッ!!!
「ひいっ!!!」
私が開けたんじゃない。
なのにドアが開いた。
怖くて振り返れない。
私はさらに背中を丸めて小さくなった。
「名前ちゃん?」
投げかけられた声は良く知っている彼のもので、背中にふと手の温もりを感じた。
「出久くん・・・?」
ようやく顔を上げて振り返ると、そばかすがチャームポイントの出久くんが心配そうに私を見下ろしていた。
「大丈夫?」
小さく頷こうとしたが、彼の前で見栄を張る必要はないと思い、首を横に振った。
クスリと笑うと出久くんは、しゃがんで私と目線を合わせた。
「どうしてここに?」
「持ち場、僕の前が名前ちゃんなのに、出てこなかったから心配になって」
「飯田くん怖かった」
「ああ・・・」
「めちゃくちゃ追いかけてた」
「彼はいつも全力だからね」
苦笑いする出久くん。
「僕達のペースで一緒にやろう?」
にこりと笑って出久くんは私の手を取って立ち上がらせてくれた。
「うん!」
残りの時間、私達は一緒にゾンビになってB組を脅かした。
出久くんの手は温かくて、さっきまでの恐怖が嘘のように吹き飛んでいった。
こうして肝試しは勝己くんと出久くんのおかげで、なんやかんやいい思い出ができた。
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