肝を試そう/爆豪VS緑谷
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「ああ・・・やだなぁ」
あっという間に日が暮れてしまった。
肝試しのことを考える度に胃がきゅうっと縮こまる。
「ハッ!情けねぇな」
「勝己くんはいいよね。肝が据わってて・・・」
「昔っからオメーは怖がりだからな」
「だって、怖いものは怖いじゃん」
「さっ!夜の学校にレッツラゴー!!」
三奈ちゃんの掛け声で、全員ゾロゾロと移動した。
せめてもの抵抗で最後尾をゆっくり歩く私。
勝己くんも私の歩幅に合わせて隣を歩いてくれた。
こういうところ優しいんだよね。
「勝己くんとペアだったらいいな・・・」
「・・・!!」
一瞬驚いた顔をする勝己くん。
「・・・デクとじゃないんか」
「だって、勝己くん相手ならB組の人も脅かすの遠慮しそうだし」
目で人を殺せそうな勝己くんなら、本当のお化けが出てきても向こうが逃げていきそうな気がする。
「はい、じゃあくじ引いて~」
回ってきた箱のなからくじを引いた。
「何番?」
「ん」
「あちゃ・・・きっとペアじゃないね」
連番でなければペアになる可能性はない。
勝己くんは私の紙をするりと取り上げた。
「ちょっと待ってろ」
勝己くんがどこかへ行ってしまった。
私は不安に苛まれながら、近くにいたモモちゃん達の輪に混ざった。
****************
みんなくじを引き終え、それぞれペアを探し出した。
「名前」
戻ってきた勝己くんが私に紙を戻した。
「あれ?」
そこに書かれていた数字は先ほどのものではなかった。
「交換してきた」
「えっ!?誰と!?」
ん、と顎で指し示す先には目から血を流す峰田くんの姿が。
その隣には尾白くん。
「俺のペアが峰田でお前が尾白」
なるほど。
峰田くんは勝己くんと組むより尾白くんの方がマシだと判断したのだろう。
だから私と峰田くんの紙を交換したのか。
でも結局女子と組めず、発狂しているわけか。
「ありがとう」
こうして勝己くんとペアを組む事ができた。
B組の準備完了の連絡を受け、A組は1・2番ペアから順番に校内へ入っていく。
「勝己くん、絶対置いていかないでね」
「どうすっかな」
「ええ・・・」
思わず情けない声が漏れた。
「ああ、もう私達の番だ・・・」
前の飯田・緑谷ペアが出発してしまった。
心配そうに振り返る出久くんに、小さく笑みを返した。
真っ暗な廊下は私の恐怖心を煽った。
「はい、じゃあ爆豪・名前ペアいってらっしゃーい」
無常にもその時が来てしまった。
私は震える足に鞭を打ち、歩き出した。
少し前を行く勝己くん。
きっとB組を先に見つけてくれるつもりなんだろう。
でも、置いていかれそうになるのが怖くて、私は勝己くんの服の裾を引っ張った。
「持っててもいい・・・?」
自分でも情けなくなるぐらい弱弱しい声。
「んなとこ持つんじゃねぇよ。伸びるだろうが」
しゅん、として裾から手を離した。
しかし、次の瞬間、私の手に温かい温もりを感じた。
ゴツゴツした骨ばった手は間違いなく彼のもの。
「ほら、行くぞ」
彼の少し高い体温が掌を通して伝わってきた。
それだけでひどく安心感を覚える。
ぐいぐいと引っ張っていく勝己くんは小さい頃から変わらない。
「あれ?そっちじゃないよ」
ルートとは反対側に行こうとする勝己くんに声を掛けた。
「いいんだよ」
「えっ、でも」
どんどんルートから逸れるので私は焦って振り返るが、繋がれた手は戻ることを許さない。
「どこ行くの?」
「フケる」
「ええっ!?」
「何驚いてんだ」
「だって」
「行きたくねぇんだろうが」
「それはそうだけど・・・」
導かれるがままに足を進めると、いつの間にか校舎を抜けて寮に戻ってきた。
「寮・・・」
「入れや」
扉を開けた勝己くんに従い、中に入った。
電気を付けると、いつもなら騒がしい寮のリビングだが今は誰一人いないのでとても静かだ。
「いいのかな・・・?抜けて来ちゃって」
「終わる頃にまた合流すればわかんねぇだろ」
確かにあれだけ人数いたらそうかもしれないけど。
まさか行かないなんていう発想がなかった私は、堂々とやってのける勝己くんが羨ましかった。
「んだよ」
「いつも勝己くんは凄いなぁって思って」
「ハッ!当然だ」
「ありがとう。私のこと考えてくれて」
素直に感謝の意をの述べると視線を外されてしまった。
あ、照れてる。
「お前は俺に守られてりゃいいんだよ」
寮でダラダラした後、適度な頃にゴール地点へ向かい皆の中に混ざり込んだ。
勝己くんが言った通り、誰も私達が抜けたことに気付いていなかった。
あっという間に日が暮れてしまった。
肝試しのことを考える度に胃がきゅうっと縮こまる。
「ハッ!情けねぇな」
「勝己くんはいいよね。肝が据わってて・・・」
「昔っからオメーは怖がりだからな」
「だって、怖いものは怖いじゃん」
「さっ!夜の学校にレッツラゴー!!」
三奈ちゃんの掛け声で、全員ゾロゾロと移動した。
せめてもの抵抗で最後尾をゆっくり歩く私。
勝己くんも私の歩幅に合わせて隣を歩いてくれた。
こういうところ優しいんだよね。
「勝己くんとペアだったらいいな・・・」
「・・・!!」
一瞬驚いた顔をする勝己くん。
「・・・デクとじゃないんか」
「だって、勝己くん相手ならB組の人も脅かすの遠慮しそうだし」
目で人を殺せそうな勝己くんなら、本当のお化けが出てきても向こうが逃げていきそうな気がする。
「はい、じゃあくじ引いて~」
回ってきた箱のなからくじを引いた。
「何番?」
「ん」
「あちゃ・・・きっとペアじゃないね」
連番でなければペアになる可能性はない。
勝己くんは私の紙をするりと取り上げた。
「ちょっと待ってろ」
勝己くんがどこかへ行ってしまった。
私は不安に苛まれながら、近くにいたモモちゃん達の輪に混ざった。
****************
みんなくじを引き終え、それぞれペアを探し出した。
「名前」
戻ってきた勝己くんが私に紙を戻した。
「あれ?」
そこに書かれていた数字は先ほどのものではなかった。
「交換してきた」
「えっ!?誰と!?」
ん、と顎で指し示す先には目から血を流す峰田くんの姿が。
その隣には尾白くん。
「俺のペアが峰田でお前が尾白」
なるほど。
峰田くんは勝己くんと組むより尾白くんの方がマシだと判断したのだろう。
だから私と峰田くんの紙を交換したのか。
でも結局女子と組めず、発狂しているわけか。
「ありがとう」
こうして勝己くんとペアを組む事ができた。
B組の準備完了の連絡を受け、A組は1・2番ペアから順番に校内へ入っていく。
「勝己くん、絶対置いていかないでね」
「どうすっかな」
「ええ・・・」
思わず情けない声が漏れた。
「ああ、もう私達の番だ・・・」
前の飯田・緑谷ペアが出発してしまった。
心配そうに振り返る出久くんに、小さく笑みを返した。
真っ暗な廊下は私の恐怖心を煽った。
「はい、じゃあ爆豪・名前ペアいってらっしゃーい」
無常にもその時が来てしまった。
私は震える足に鞭を打ち、歩き出した。
少し前を行く勝己くん。
きっとB組を先に見つけてくれるつもりなんだろう。
でも、置いていかれそうになるのが怖くて、私は勝己くんの服の裾を引っ張った。
「持っててもいい・・・?」
自分でも情けなくなるぐらい弱弱しい声。
「んなとこ持つんじゃねぇよ。伸びるだろうが」
しゅん、として裾から手を離した。
しかし、次の瞬間、私の手に温かい温もりを感じた。
ゴツゴツした骨ばった手は間違いなく彼のもの。
「ほら、行くぞ」
彼の少し高い体温が掌を通して伝わってきた。
それだけでひどく安心感を覚える。
ぐいぐいと引っ張っていく勝己くんは小さい頃から変わらない。
「あれ?そっちじゃないよ」
ルートとは反対側に行こうとする勝己くんに声を掛けた。
「いいんだよ」
「えっ、でも」
どんどんルートから逸れるので私は焦って振り返るが、繋がれた手は戻ることを許さない。
「どこ行くの?」
「フケる」
「ええっ!?」
「何驚いてんだ」
「だって」
「行きたくねぇんだろうが」
「それはそうだけど・・・」
導かれるがままに足を進めると、いつの間にか校舎を抜けて寮に戻ってきた。
「寮・・・」
「入れや」
扉を開けた勝己くんに従い、中に入った。
電気を付けると、いつもなら騒がしい寮のリビングだが今は誰一人いないのでとても静かだ。
「いいのかな・・・?抜けて来ちゃって」
「終わる頃にまた合流すればわかんねぇだろ」
確かにあれだけ人数いたらそうかもしれないけど。
まさか行かないなんていう発想がなかった私は、堂々とやってのける勝己くんが羨ましかった。
「んだよ」
「いつも勝己くんは凄いなぁって思って」
「ハッ!当然だ」
「ありがとう。私のこと考えてくれて」
素直に感謝の意をの述べると視線を外されてしまった。
あ、照れてる。
「お前は俺に守られてりゃいいんだよ」
寮でダラダラした後、適度な頃にゴール地点へ向かい皆の中に混ざり込んだ。
勝己くんが言った通り、誰も私達が抜けたことに気付いていなかった。