【2章】ようこそ、煙ファミリーへ
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「やっぱデケェな…」
「ですね…」
私のワンピースは白から赤になってしまったらしく、藤田さんが洗ってくれてるとのこと。
その間、能井さんの服をお借りすることになったのだが、サイズが合わなさすぎる。
特に下が。
上はまあいいとして、下はどうやってもストンと落ちてしまう。
「手で持ってなんとかします」
「あいつの借りるか」
そして着替えながら聞いたところ、ここは煙ファミリーの屋敷で、夕食は私の分も用意してくれるらしい。
「すみません、私の分まで…」
「普段は揃って食うことねぇけど、今日は特別だからな」
「特別…」
何かお祝い事でもあるのだろうか。
「お、いたいた」
どこに向かっているのかわからなかった。
ただ能井さんが歩いていく方向についていっていた。
すると少し先に藤田さんと心さんと・・・もう一人、誰か立っているのが見えた。
「恵比寿 、ちょっと服を貸してくれ」
「ナンデー」
「名前にオレのはでかすぎた」
「ダレ?」
骸骨のマスクを被った細身の彼女は、私に目線をやった。(マスク被ってるからよく分からないけど多分)
「名前です。よろしくお願いします」
とりあえず挨拶をしてみたが、無言で目の前に立たれて怖い・・・。
「早くしろ。飯抜きにすんぞ」
「イーヤーダー!!!」
文句を言いながらも貸してくれるようで、部屋に取りに行ってくれた。
「さっきは悪かったな」
気づけば心さんが隣に立っていて、先ほどの件を謝罪してくれた。
「い、いえ・・・」
「本当ですよー!何かあってもオレが居るから平気なのに」
「お前もまあまあ大怪我することあるだろ」
「えっ、そうなんですか」
「本拠地に奇襲なんて滅多にねぇけど、絶対ないとは言えないねぇ」
こ、怖い・・・。
ふと視線を感じて見上げると、心さんが私を見下ろしていた。
目が合うと、心なしか彼の目元に赤みが差した。
私もさっきの出来事を思い出してしまい、パッと視線を下に向けた。
「ヨゴスナヨ」
「はい!ありがとうございます」
戻って来た恵比寿さんに服を借りて、空いている部屋で着替えさせてもらった。
「能井さん、この服ありがとうございました」
「サイズいけそうか?」
「恵比寿さん細いからちょっとキツいですけど、でも大丈夫です」
正直、恵比寿さんの服借りるってなったとき、入るか心配だったがなんとか入った。
しかしウエストがまあまあ苦しい。
だが贅沢言える立場ではないので、我慢した。
「やっぱ服は着る人によるんだなぁ~」
藤田さんは私が恵比寿さんの服を見てそう呟いた。
「え?」
私が聞き返すと、藤田さんは両手を身体の前で振った。
「あ、いや・・・!いつも恵比寿が着てる服なのに、名前ちゃんが着たら別の物に見えるっていうか・・・」
恵比寿さんの服は上は黒、下はグレーのスキニーとシンプルで格好いい。
「恵比寿さんみたいにスタイル良かったらもっと格好良く着こなせたんだけど」
雰囲気的にも私が着るとちぐはぐ感すごいだろう。
「いや!なんかさっきの白いワンピースもよかったけど、こっちのも真逆な感じでいい・・・というか」
「ありがとう」
褒めてくれるのは素直に嬉しくて、私の頬は緩んだ。
すると、グイッと上の服を引っ張られた。
「えっ!?」
「ヤッパリイヤダ。ヌゲ」
「えええっ!?」
「おまっ!何するんだ、恵比寿!?」
恵比寿さんは上の裾を持ち上げると、引っぺがそうとしてきた。
「ままま待って、待って」
「ムーーーー」
上がダメなら下からと、ズボンのボタンに手を掛けた恵比寿さんの手を必死に抑えた。
「か、返します。返しますからちょっと待って!!」
「いい加減にしろ」
恵比寿さんの手が私が着ている服から離れた。
心さんが恵比寿さんの首根っこを掴んで高く持ち上げていた。
「どうしたんだよ・・・。めんどくせぇな。あ、藤田の服貸してやれば?オレより合うだろ」
部屋近いし、と能井さんが言った。
「お、俺のですか!?お、男としてのプライドと願望がせめぎ合っている・・・」
心さんは恵比寿さんを片手で持ち上げたまま、呆れたように眉を下げた。
「悪いな。こいつ顔面の皮膚剥がれたり、ゾンビ化したり、色々あってちょっとアレなんだわ」
「ちょっとアレ・・・」
大人しく吊るされているが、骸骨のマスクの下でどんな表情をしているのだろう。
とにかく、私に服を借りられるのが嫌になっちゃったんだよね。
「藤田さん、ごめんなさい。服借りてもいい?」
藤田さんは170センチとちょっとぐらいの大きさで、能井さんの服よりなんとかなるだろう。
「恵比寿さん嫌がってるし・・・。返したいの」
「名前ちゃん・・・」
恵比寿さんは私達のやり取りを無言で眺めていた。
「あ、おいっ!」
反動をつけて心さんの手から脱出した恵比寿さんは私と藤田さんの間を通り抜けて、歩いて行った。
「ハラヘッタ」
先ほどの騒ぎなどなかったように、スタスタと歩いていく彼女の背中に全員呆気に取られた。
「なんだあいつ・・・」
あ、もしかして恵比寿さんって、藤田さんのこと・・・。
他の三人は気づいていないようだから、彼女が抱えているであろう乙女心を心の中にそっと閉まった。
「大丈夫そうなので、行きましょうか」
私は歩き出した彼らの後ろにしっかりとついて歩いた。
「ですね…」
私のワンピースは白から赤になってしまったらしく、藤田さんが洗ってくれてるとのこと。
その間、能井さんの服をお借りすることになったのだが、サイズが合わなさすぎる。
特に下が。
上はまあいいとして、下はどうやってもストンと落ちてしまう。
「手で持ってなんとかします」
「あいつの借りるか」
そして着替えながら聞いたところ、ここは煙ファミリーの屋敷で、夕食は私の分も用意してくれるらしい。
「すみません、私の分まで…」
「普段は揃って食うことねぇけど、今日は特別だからな」
「特別…」
何かお祝い事でもあるのだろうか。
「お、いたいた」
どこに向かっているのかわからなかった。
ただ能井さんが歩いていく方向についていっていた。
すると少し先に藤田さんと心さんと・・・もう一人、誰か立っているのが見えた。
「
「ナンデー」
「名前にオレのはでかすぎた」
「ダレ?」
骸骨のマスクを被った細身の彼女は、私に目線をやった。(マスク被ってるからよく分からないけど多分)
「名前です。よろしくお願いします」
とりあえず挨拶をしてみたが、無言で目の前に立たれて怖い・・・。
「早くしろ。飯抜きにすんぞ」
「イーヤーダー!!!」
文句を言いながらも貸してくれるようで、部屋に取りに行ってくれた。
「さっきは悪かったな」
気づけば心さんが隣に立っていて、先ほどの件を謝罪してくれた。
「い、いえ・・・」
「本当ですよー!何かあってもオレが居るから平気なのに」
「お前もまあまあ大怪我することあるだろ」
「えっ、そうなんですか」
「本拠地に奇襲なんて滅多にねぇけど、絶対ないとは言えないねぇ」
こ、怖い・・・。
ふと視線を感じて見上げると、心さんが私を見下ろしていた。
目が合うと、心なしか彼の目元に赤みが差した。
私もさっきの出来事を思い出してしまい、パッと視線を下に向けた。
「ヨゴスナヨ」
「はい!ありがとうございます」
戻って来た恵比寿さんに服を借りて、空いている部屋で着替えさせてもらった。
「能井さん、この服ありがとうございました」
「サイズいけそうか?」
「恵比寿さん細いからちょっとキツいですけど、でも大丈夫です」
正直、恵比寿さんの服借りるってなったとき、入るか心配だったがなんとか入った。
しかしウエストがまあまあ苦しい。
だが贅沢言える立場ではないので、我慢した。
「やっぱ服は着る人によるんだなぁ~」
藤田さんは私が恵比寿さんの服を見てそう呟いた。
「え?」
私が聞き返すと、藤田さんは両手を身体の前で振った。
「あ、いや・・・!いつも恵比寿が着てる服なのに、名前ちゃんが着たら別の物に見えるっていうか・・・」
恵比寿さんの服は上は黒、下はグレーのスキニーとシンプルで格好いい。
「恵比寿さんみたいにスタイル良かったらもっと格好良く着こなせたんだけど」
雰囲気的にも私が着るとちぐはぐ感すごいだろう。
「いや!なんかさっきの白いワンピースもよかったけど、こっちのも真逆な感じでいい・・・というか」
「ありがとう」
褒めてくれるのは素直に嬉しくて、私の頬は緩んだ。
すると、グイッと上の服を引っ張られた。
「えっ!?」
「ヤッパリイヤダ。ヌゲ」
「えええっ!?」
「おまっ!何するんだ、恵比寿!?」
恵比寿さんは上の裾を持ち上げると、引っぺがそうとしてきた。
「ままま待って、待って」
「ムーーーー」
上がダメなら下からと、ズボンのボタンに手を掛けた恵比寿さんの手を必死に抑えた。
「か、返します。返しますからちょっと待って!!」
「いい加減にしろ」
恵比寿さんの手が私が着ている服から離れた。
心さんが恵比寿さんの首根っこを掴んで高く持ち上げていた。
「どうしたんだよ・・・。めんどくせぇな。あ、藤田の服貸してやれば?オレより合うだろ」
部屋近いし、と能井さんが言った。
「お、俺のですか!?お、男としてのプライドと願望がせめぎ合っている・・・」
心さんは恵比寿さんを片手で持ち上げたまま、呆れたように眉を下げた。
「悪いな。こいつ顔面の皮膚剥がれたり、ゾンビ化したり、色々あってちょっとアレなんだわ」
「ちょっとアレ・・・」
大人しく吊るされているが、骸骨のマスクの下でどんな表情をしているのだろう。
とにかく、私に服を借りられるのが嫌になっちゃったんだよね。
「藤田さん、ごめんなさい。服借りてもいい?」
藤田さんは170センチとちょっとぐらいの大きさで、能井さんの服よりなんとかなるだろう。
「恵比寿さん嫌がってるし・・・。返したいの」
「名前ちゃん・・・」
恵比寿さんは私達のやり取りを無言で眺めていた。
「あ、おいっ!」
反動をつけて心さんの手から脱出した恵比寿さんは私と藤田さんの間を通り抜けて、歩いて行った。
「ハラヘッタ」
先ほどの騒ぎなどなかったように、スタスタと歩いていく彼女の背中に全員呆気に取られた。
「なんだあいつ・・・」
あ、もしかして恵比寿さんって、藤田さんのこと・・・。
他の三人は気づいていないようだから、彼女が抱えているであろう乙女心を心の中にそっと閉まった。
「大丈夫そうなので、行きましょうか」
私は歩き出した彼らの後ろにしっかりとついて歩いた。
