【1章】出会い
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※グロ表現あります。
「ここなの」
「・・・鍵、絶対閉めて。あと、誰か来ても絶対開けちゃ駄目」
「え?」
どうして急にそんなお母さんみたいなことを?
私が不思議に思って首を傾げていると、藤田さんはなんだか泣きそうな顔をしていた。
「この辺、ほんと治安悪いから・・・。心配すぎる・・・」
「な、なるべく早く引っ越すね・・・」
一応今のところ何もないのだが、こんな風に言われては不安になる。
私は言われた通り、すぐに鍵を閉めた。
藤田さんの遠ざかっていく足音が消えると、ホッと息を吐き鞄を下ろした。
「あんなに心配されたら怖くなっちゃう・・・」
ガタリ、と窓から音がして思わずそちらに目を向けた。
「・・・なんだ、風か」
ボロい家なので建付けが悪く、ちょっとした風でも音が立つ。
なんとなく窓に近寄りたくなくて、部屋の中央に腰を下ろした。
藤田さん、いい人だったな。
ちょっと心配性な感じはあったけど、それも彼の優しさだと思うし。
次に会う約束は特にしていないのだが、また会える気がしている。
連絡先も知ってるし。
今度はこちらから連絡してみるのもいいかもしれない。
「でも、まずは働かないと」
とりあえずお礼の連絡だけ入れておこう、と鞄から携帯を取り出したとき、外から銃声が聞こえた。
「え!?」
パンパンッ!と連続で鳴る発砲音に、私は身を固くした。
「ふ、藤田さんっ・・・!」
思わず玄関に駆け寄って靴を履いたが、扉を開けるのを躊躇した。
「(どうしよう・・・。開けない方がいいよね)」
しかし藤田さんの安否が気になる。
私は震える手で藤田さんの番号を探した。
「お願い・・・出て・・・」
プルルル・・・と無機質な呼び出し音が耳に届く。
一秒の呼び出し音が異様に長く感じた。
「あっ!藤田さん!?」
プツッと途切れた呼び出し音、そしてザーッとノイズが入っていることから電話が繋がったことを知らせていた。
「い、今銃声が聞こえて・・・。藤田さん無事ですか?」
『た、助けて!!』
「え!?撃たれたんですか!?」
私は状況把握もできないまま、藤田さんを探すために家を飛び出した。
『心 さんが・・・っ!駄目です、動いちゃ』
家を飛び出して藤田さんが帰ったであろう方向に向かって走ると、電話越しに聞こえる声が、直接耳に届いた。
「いたっ・・・!」
藤田さんの傍に黒いスーツを着た人が倒れている。
「大丈夫ですか!?」
藤田さんは必死に心臓付近を押さえていた。
「血が、止まらなくてっ・・・」
「任せてください」
私は指先から魔法の黒い粉を出した。
みるみる内に出血は止まり、藤田さんは半泣きになりながらホッと息を吐いた。
「藤田ァ・・・。お前っ・・・能井 を待ってりゃよかっただろ」
「でも、いつ戻ってくるかわからないですし」
「せんぱぁーい!!」
「ほらみろ、戻って来たじゃねぇか」
えっと・・・藤田さんはこの人と知り合いなんだよね・・・。
藤田さんと違って心 と呼ばれた男性は非常に大柄で下手したら二メートルありそうだ。
身体の割には顔は少し中性的な顔立ちでギャップがある。
修復したとはいえ、すぐに動ける彼は非常にタフそうだ。
能井 さんのことは少し聞いた。
私の魔法に似ていると藤田さんが言っていたのだ。
「ひいっ・・・」
二人が見る方を振り返ったら、これまた二メートルはありそうな大柄な人がこちらに手を振って歩いてきた。
マスクを被っているので顔は見えないが、そのマスクが怖い。
っていうか魔法、治癒系じゃないの?
どう見てもゴリゴリの武闘派なので脳が混乱した。
「逃げた奴もきっちり始末しましたよ!」
「1人生け捕りにすりゃ十分だ。こいつを連れて帰るぞ」
会話から、ああ…やっぱり煙ファミリーってあくどいこともやってるんだなぁ…なんて思いながらいつこの場を去ろうかそればかりを考えていた。
ん……?こいつって…?
私達の他に誰かいたっけ?
辺りを見回すと、二三歩先から「助けてくれ〜!」と声が聞こえた。
「よし、詰めますか!」
能井さんは黒い袋を開けると、地面に転がってる何かを持ち上げた。
「ひいっ…!!!」
助けてと懇願していたのは、生首だった。
普通に喋ってる…!!!
ぽいっとまるでボールを扱うかのように、能井さんは黒い袋にその人を入れた。
そして地面に屈んで、散らばっている何かを次々に袋に入れていく。
「ああ、アンタありがとな」
心さんは私に向かってお礼を言ってくれた。
「い、いえ…。人として当然のことをしただけで…」
この人達を怒らせてはいけない。
とにかく、私は安全に家まで帰る…。
震える唇を必死に動かして喋った。
「よし!こんなもんかな。終わりましたよ、先輩!」
心さんに向けて能井さんが袋を掲げた。
中から「助けて!殺さないで!」と喚く声と、袋が動いていることから黒い袋なのに中をリアルに想像してしまった。
「おいっ!アンタ…!」
私は精神の限界を迎えて、意識を手放してしまった。
藤田さんとまた会える気はしたけど、こんなに早く、そしてこんな形で会うつもりはなかった…。
「ここなの」
「・・・鍵、絶対閉めて。あと、誰か来ても絶対開けちゃ駄目」
「え?」
どうして急にそんなお母さんみたいなことを?
私が不思議に思って首を傾げていると、藤田さんはなんだか泣きそうな顔をしていた。
「この辺、ほんと治安悪いから・・・。心配すぎる・・・」
「な、なるべく早く引っ越すね・・・」
一応今のところ何もないのだが、こんな風に言われては不安になる。
私は言われた通り、すぐに鍵を閉めた。
藤田さんの遠ざかっていく足音が消えると、ホッと息を吐き鞄を下ろした。
「あんなに心配されたら怖くなっちゃう・・・」
ガタリ、と窓から音がして思わずそちらに目を向けた。
「・・・なんだ、風か」
ボロい家なので建付けが悪く、ちょっとした風でも音が立つ。
なんとなく窓に近寄りたくなくて、部屋の中央に腰を下ろした。
藤田さん、いい人だったな。
ちょっと心配性な感じはあったけど、それも彼の優しさだと思うし。
次に会う約束は特にしていないのだが、また会える気がしている。
連絡先も知ってるし。
今度はこちらから連絡してみるのもいいかもしれない。
「でも、まずは働かないと」
とりあえずお礼の連絡だけ入れておこう、と鞄から携帯を取り出したとき、外から銃声が聞こえた。
「え!?」
パンパンッ!と連続で鳴る発砲音に、私は身を固くした。
「ふ、藤田さんっ・・・!」
思わず玄関に駆け寄って靴を履いたが、扉を開けるのを躊躇した。
「(どうしよう・・・。開けない方がいいよね)」
しかし藤田さんの安否が気になる。
私は震える手で藤田さんの番号を探した。
「お願い・・・出て・・・」
プルルル・・・と無機質な呼び出し音が耳に届く。
一秒の呼び出し音が異様に長く感じた。
「あっ!藤田さん!?」
プツッと途切れた呼び出し音、そしてザーッとノイズが入っていることから電話が繋がったことを知らせていた。
「い、今銃声が聞こえて・・・。藤田さん無事ですか?」
『た、助けて!!』
「え!?撃たれたんですか!?」
私は状況把握もできないまま、藤田さんを探すために家を飛び出した。
『
家を飛び出して藤田さんが帰ったであろう方向に向かって走ると、電話越しに聞こえる声が、直接耳に届いた。
「いたっ・・・!」
藤田さんの傍に黒いスーツを着た人が倒れている。
「大丈夫ですか!?」
藤田さんは必死に心臓付近を押さえていた。
「血が、止まらなくてっ・・・」
「任せてください」
私は指先から魔法の黒い粉を出した。
みるみる内に出血は止まり、藤田さんは半泣きになりながらホッと息を吐いた。
「藤田ァ・・・。お前っ・・・
「でも、いつ戻ってくるかわからないですし」
「せんぱぁーい!!」
「ほらみろ、戻って来たじゃねぇか」
えっと・・・藤田さんはこの人と知り合いなんだよね・・・。
藤田さんと違って
身体の割には顔は少し中性的な顔立ちでギャップがある。
修復したとはいえ、すぐに動ける彼は非常にタフそうだ。
私の魔法に似ていると藤田さんが言っていたのだ。
「ひいっ・・・」
二人が見る方を振り返ったら、これまた二メートルはありそうな大柄な人がこちらに手を振って歩いてきた。
マスクを被っているので顔は見えないが、そのマスクが怖い。
っていうか魔法、治癒系じゃないの?
どう見てもゴリゴリの武闘派なので脳が混乱した。
「逃げた奴もきっちり始末しましたよ!」
「1人生け捕りにすりゃ十分だ。こいつを連れて帰るぞ」
会話から、ああ…やっぱり煙ファミリーってあくどいこともやってるんだなぁ…なんて思いながらいつこの場を去ろうかそればかりを考えていた。
ん……?こいつって…?
私達の他に誰かいたっけ?
辺りを見回すと、二三歩先から「助けてくれ〜!」と声が聞こえた。
「よし、詰めますか!」
能井さんは黒い袋を開けると、地面に転がってる何かを持ち上げた。
「ひいっ…!!!」
助けてと懇願していたのは、生首だった。
普通に喋ってる…!!!
ぽいっとまるでボールを扱うかのように、能井さんは黒い袋にその人を入れた。
そして地面に屈んで、散らばっている何かを次々に袋に入れていく。
「ああ、アンタありがとな」
心さんは私に向かってお礼を言ってくれた。
「い、いえ…。人として当然のことをしただけで…」
この人達を怒らせてはいけない。
とにかく、私は安全に家まで帰る…。
震える唇を必死に動かして喋った。
「よし!こんなもんかな。終わりましたよ、先輩!」
心さんに向けて能井さんが袋を掲げた。
中から「助けて!殺さないで!」と喚く声と、袋が動いていることから黒い袋なのに中をリアルに想像してしまった。
「おいっ!アンタ…!」
私は精神の限界を迎えて、意識を手放してしまった。
藤田さんとまた会える気はしたけど、こんなに早く、そしてこんな形で会うつもりはなかった…。
