【3章】放っておけない
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煙ファミリーに加入して一週間が経った。
「おい・・・大丈夫か」
「すみません・・・」
心さんにこうやって背中を擦ってもらうのももう慣れた・・・いや、慣れる方向が違う。
ひっくり返りそうなほどの大怪我を見る度に、私はこうやって気分を悪くしていた。
「心さんは・・・大丈夫なんですか」
「ああ。名前のおかげでな」
先ほど、ぱっくり割れていた上腕は綺麗にくっつき、腕を動かして見せてくれた。
「良かった・・・でもちょっと無茶しすぎです」
「そのために名前がいるんだろ」
ほら、これだ・・・。
心さんは私がいるから治してもらえばいいと思っている節がある。
だから平気で無茶をする。
能井さんに治療してもらっていた時からそうだったらしい。
「でもできるだけ怪我しないで欲しいです・・・」
「難しい相談だな」
「もう・・・」
「それに怪我しなきゃ、名前もいつまで経っても慣れないだろ」
「いきなり大仕事すぎます…」
もう手遅れでは?と思う怪我ばかりで血の気が引く。
藤田さんが言っていた通り、能井さんも前線に出るのでよく怪我をする。
私はこのお二人について現場にいき、安全な場所で車中待機、何かあればその場で治療していた。
二人とも強いので、無傷の日も多い。
そんな日はホッとする。
「できれば、擦り傷ぐらいにしてほしいです…」
「そんなの治療する必要ないだろ」
「ダメですよ!放っておいたらバイキン入っちゃったりしますし」
心さんは、恐怖心というものがないのだろうか。
「私は、お二人が心配です。死に急いでるみたいで…。死んでしまったらどうするんですか。さすがに死人は治せないです」
「キクラゲがいる」
「キクラゲ・・・?ってあのキクラゲちゃんですか?」
煙さんが溺愛しているわんちゃんの顔が浮かんだ。
「キクラゲは死人を生き返らせる魔法を使える」
「ええ!?」
あのわんちゃん、そんなすごい子なの!?
死人を生き返らせることができるって・・・。
私の魔法より希少なのではないだろうか。
「まあ、犬だから魔法を使うかどうかはキクラゲの気分次第になるがな」
「そうなんですね・・・。じゃあやっぱり死んじゃだめです」
死んでも生き返れるからいいや、とはならないだろう、普通は。
心さんはもっと生に執着して自分を大事にして欲しい、と思う。
余計なお節介だろうけれど。
「あ、ここにも怪我が…」
私が見つけた手の甲の傷は、心さんからしたら怪我のうちに入らないだろう。
「よし、治った」
傷跡一つない手を見て、満足した私は顔を上げた。すると、こちらを見下ろしていた心さんと目が合った。
「……名前のケムリは不思議だな」
「え?」
「眠くなる」
「え?私のケムリ睡眠作用あるんですか…?」
「かもな」
そんなの初めて聞いた。
???と頭に疑問符を浮かべていると、心さんは車内で目を閉じた。
ちなみに能井さんも疲れているようで、助手席で終始夢の中だ。
「10分経ったら起こしてくれ」
そして、ウトウトし始めた心さんの頭が不安定に揺れているのが気になった私は、そっと自分の肩にもたれさせた。
幹部なのに自分で運転して現場まで行く心さんのために、私運転免許取ろうかなぁ…なんて考えが浮かんだのであった。
「おい・・・大丈夫か」
「すみません・・・」
心さんにこうやって背中を擦ってもらうのももう慣れた・・・いや、慣れる方向が違う。
ひっくり返りそうなほどの大怪我を見る度に、私はこうやって気分を悪くしていた。
「心さんは・・・大丈夫なんですか」
「ああ。名前のおかげでな」
先ほど、ぱっくり割れていた上腕は綺麗にくっつき、腕を動かして見せてくれた。
「良かった・・・でもちょっと無茶しすぎです」
「そのために名前がいるんだろ」
ほら、これだ・・・。
心さんは私がいるから治してもらえばいいと思っている節がある。
だから平気で無茶をする。
能井さんに治療してもらっていた時からそうだったらしい。
「でもできるだけ怪我しないで欲しいです・・・」
「難しい相談だな」
「もう・・・」
「それに怪我しなきゃ、名前もいつまで経っても慣れないだろ」
「いきなり大仕事すぎます…」
もう手遅れでは?と思う怪我ばかりで血の気が引く。
藤田さんが言っていた通り、能井さんも前線に出るのでよく怪我をする。
私はこのお二人について現場にいき、安全な場所で車中待機、何かあればその場で治療していた。
二人とも強いので、無傷の日も多い。
そんな日はホッとする。
「できれば、擦り傷ぐらいにしてほしいです…」
「そんなの治療する必要ないだろ」
「ダメですよ!放っておいたらバイキン入っちゃったりしますし」
心さんは、恐怖心というものがないのだろうか。
「私は、お二人が心配です。死に急いでるみたいで…。死んでしまったらどうするんですか。さすがに死人は治せないです」
「キクラゲがいる」
「キクラゲ・・・?ってあのキクラゲちゃんですか?」
煙さんが溺愛しているわんちゃんの顔が浮かんだ。
「キクラゲは死人を生き返らせる魔法を使える」
「ええ!?」
あのわんちゃん、そんなすごい子なの!?
死人を生き返らせることができるって・・・。
私の魔法より希少なのではないだろうか。
「まあ、犬だから魔法を使うかどうかはキクラゲの気分次第になるがな」
「そうなんですね・・・。じゃあやっぱり死んじゃだめです」
死んでも生き返れるからいいや、とはならないだろう、普通は。
心さんはもっと生に執着して自分を大事にして欲しい、と思う。
余計なお節介だろうけれど。
「あ、ここにも怪我が…」
私が見つけた手の甲の傷は、心さんからしたら怪我のうちに入らないだろう。
「よし、治った」
傷跡一つない手を見て、満足した私は顔を上げた。すると、こちらを見下ろしていた心さんと目が合った。
「……名前のケムリは不思議だな」
「え?」
「眠くなる」
「え?私のケムリ睡眠作用あるんですか…?」
「かもな」
そんなの初めて聞いた。
???と頭に疑問符を浮かべていると、心さんは車内で目を閉じた。
ちなみに能井さんも疲れているようで、助手席で終始夢の中だ。
「10分経ったら起こしてくれ」
そして、ウトウトし始めた心さんの頭が不安定に揺れているのが気になった私は、そっと自分の肩にもたれさせた。
幹部なのに自分で運転して現場まで行く心さんのために、私運転免許取ろうかなぁ…なんて考えが浮かんだのであった。
