クモ男さんと一緒/巻島
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春風が吹き抜ける季節。
風と共に舞うものがもう1つ。
「ぶぇっくし!」
「巻島くん大丈夫?」
私はマスクをして涙目の巻島くんを心配した。
「毎年のことだから大丈夫っショ」
巻島くん以外にもこの季節はマスクをつける人が増える。
その正体は風邪ではなく花粉症だ。
幸いなことに私はまだ花粉症を発症していない。
花粉症の人を見るともの凄く辛そうなので同情してしまう。
風邪の方が休む理由にもなるから案外こっちの方がマシなのではないかとさえ思う。
「花粉症って治せないのかな」
「最近はレーザー治療もあるみたいだけど、そこまでひどくはないっショ」
若干鼻声の巻島くんにとっては恒例行事みたいなものらしく本人より私の方が気にしてしまう。
「私はまだなってないけど、突然来るもんねー」
「ほんとにな。自分だけはならないと思ってた」
自然に囲まれたこの学校は花粉症の人には辛いものがあるだろう。
並木道を抜け、校門をくぐった。
*******
教室に入ると花粉の量は激減するため巻島くんもマスクを外した。
ひどい人はそのままの姿で授業を受けている。
私にはまだ関係がない話なのでいつも通りの調子で黒板の字を追い続けた。
そして授業は滞りなくいつも通りの時間に終わりを告げた。
「今日は部活出るの?」
こんな状態で走れるのだろうか。
「出るっショ」
巻島くんは当たり前のように用意をし始めた。
*******
いつも通り部活が終わり、帰り支度をした。
巻島くんと並んで帰ることにもう慣れたし違和感はない。
むしろ最近は一緒に帰らない時の方が違和感を感じる。
「あれ、マスクはもういいの?」
普通に会話をしていて気づかなかった。
朝通学するときにはしっかりしていたマスクを今はしていない。
「あ。忘れてたっショ」
巻島くんは私の言葉で自分の症状を思い出したらしくくしゃみは出ていなかったが念のためにと鞄を漁った。
「あれ、どこにいった」
鞄に手を突っ込みゴソゴソと手探りで探しているがなかなか見つからない。
「一回止まろうよ」
その場で立ち止まり、彼がマスクを探し出すのを待った。
「あ、あったっショ」
見つけたと同時にビュウっと風が私達の間を駆け抜けた。
「ぶぇっくし!」
その瞬間、巻島くんの鼻腔を花粉が刺激したらしく成大なくしゃみが出た。
「わっ」
私の頬に冷たい滴がかかった。
「わ、悪いっ!!」
巻島くんは青ざめ、慌てて私の頬をタオルで拭った。巻島くんのくしゃみが飛んできたのだ。
「大丈夫だよ」
驚きはしたものの、嫌だとか汚いといった感情は湧かなかった。
「自分が信じられないっショ・・・」
けれど彼自身がひどく気にしており普段から下がちな眉毛とたれ目がますます下がっている。
「全然気にしてないから!」
「ごめん」
「だからもういいって!早く帰ろう」
私は落ち込む巻島くんの背中を押して帰路についた。
*******
俺が名前に自分の唾液をぶっかけるという失態をおかした翌日。
今日は片時もマスクを外すまいと誓った。
「おはよう巻島くん。はい、これ」
名前は自分の席に鞄を掛けると、俺の机に小さいカップを置いた。
「ヨーグルトが花粉症に効くらしいよ」
「わざわざ調べてくれたのか?」
「うん!早く巻島くんに良くなってほしくて」
風邪じゃないのにまるで病人を気遣うかのような彼女の優しさに感動した。
「ありがとう。さっそく食べていいか?」
「うん。ぜひぜひ」
ニコニコしながらヨーグルトを口に運ぶ俺を見守っている。
こんなにもヨーグルトが美味しいと思ったのは初めてだ。
実は毎日朝食で食べているということは絶対に言うまい。
そして後日薬を飲んで症状を抑え、それがヨーグルト効果だと伝えた時やはり想像していた通り彼女の笑顔を見ることができた。
風と共に舞うものがもう1つ。
「ぶぇっくし!」
「巻島くん大丈夫?」
私はマスクをして涙目の巻島くんを心配した。
「毎年のことだから大丈夫っショ」
巻島くん以外にもこの季節はマスクをつける人が増える。
その正体は風邪ではなく花粉症だ。
幸いなことに私はまだ花粉症を発症していない。
花粉症の人を見るともの凄く辛そうなので同情してしまう。
風邪の方が休む理由にもなるから案外こっちの方がマシなのではないかとさえ思う。
「花粉症って治せないのかな」
「最近はレーザー治療もあるみたいだけど、そこまでひどくはないっショ」
若干鼻声の巻島くんにとっては恒例行事みたいなものらしく本人より私の方が気にしてしまう。
「私はまだなってないけど、突然来るもんねー」
「ほんとにな。自分だけはならないと思ってた」
自然に囲まれたこの学校は花粉症の人には辛いものがあるだろう。
並木道を抜け、校門をくぐった。
*******
教室に入ると花粉の量は激減するため巻島くんもマスクを外した。
ひどい人はそのままの姿で授業を受けている。
私にはまだ関係がない話なのでいつも通りの調子で黒板の字を追い続けた。
そして授業は滞りなくいつも通りの時間に終わりを告げた。
「今日は部活出るの?」
こんな状態で走れるのだろうか。
「出るっショ」
巻島くんは当たり前のように用意をし始めた。
*******
いつも通り部活が終わり、帰り支度をした。
巻島くんと並んで帰ることにもう慣れたし違和感はない。
むしろ最近は一緒に帰らない時の方が違和感を感じる。
「あれ、マスクはもういいの?」
普通に会話をしていて気づかなかった。
朝通学するときにはしっかりしていたマスクを今はしていない。
「あ。忘れてたっショ」
巻島くんは私の言葉で自分の症状を思い出したらしくくしゃみは出ていなかったが念のためにと鞄を漁った。
「あれ、どこにいった」
鞄に手を突っ込みゴソゴソと手探りで探しているがなかなか見つからない。
「一回止まろうよ」
その場で立ち止まり、彼がマスクを探し出すのを待った。
「あ、あったっショ」
見つけたと同時にビュウっと風が私達の間を駆け抜けた。
「ぶぇっくし!」
その瞬間、巻島くんの鼻腔を花粉が刺激したらしく成大なくしゃみが出た。
「わっ」
私の頬に冷たい滴がかかった。
「わ、悪いっ!!」
巻島くんは青ざめ、慌てて私の頬をタオルで拭った。巻島くんのくしゃみが飛んできたのだ。
「大丈夫だよ」
驚きはしたものの、嫌だとか汚いといった感情は湧かなかった。
「自分が信じられないっショ・・・」
けれど彼自身がひどく気にしており普段から下がちな眉毛とたれ目がますます下がっている。
「全然気にしてないから!」
「ごめん」
「だからもういいって!早く帰ろう」
私は落ち込む巻島くんの背中を押して帰路についた。
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俺が名前に自分の唾液をぶっかけるという失態をおかした翌日。
今日は片時もマスクを外すまいと誓った。
「おはよう巻島くん。はい、これ」
名前は自分の席に鞄を掛けると、俺の机に小さいカップを置いた。
「ヨーグルトが花粉症に効くらしいよ」
「わざわざ調べてくれたのか?」
「うん!早く巻島くんに良くなってほしくて」
風邪じゃないのにまるで病人を気遣うかのような彼女の優しさに感動した。
「ありがとう。さっそく食べていいか?」
「うん。ぜひぜひ」
ニコニコしながらヨーグルトを口に運ぶ俺を見守っている。
こんなにもヨーグルトが美味しいと思ったのは初めてだ。
実は毎日朝食で食べているということは絶対に言うまい。
そして後日薬を飲んで症状を抑え、それがヨーグルト効果だと伝えた時やはり想像していた通り彼女の笑顔を見ることができた。
