【13章】束の間の休息
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人の服を選ぶことが案外楽しいことに気付いた。
「これなんかどうだ?」
消太さんもただ任せっきりにするのではなく、時々意見を言ってくれた。
「あ、これ洗濯機で洗えないですね」
「そんなものまであるのか」
「手洗いは面倒くさいので、私はいつも洗濯機で回せるやつしか買いません」
「・・・意外だな。名前から面倒くさいなんて単語が出るなんて」
「私も一人暮らしですから!いかに家事を手抜きできるかにかけてます。・・・あ」
「どうした?」
「いえ、今の発言マイナスポイントかなって・・・」
手抜き女って思われたら嫌だな、と自分の発言を後悔した。
消太さんはしゅんと肩を落とす私の頭をポンポンと撫でてくれた。
「時間は有限。手抜きじゃなくて効率化だろ」
「世間はポテトサラダ論争が起こってるらしいですよ」
「なんだそれ」
「惣菜コーナーでポテトサラダを買おうとした主婦に、それぐらい作れって見知らぬ男性がつっかかった事件です」
「なんだそのくだらん事件は」
「意外と作るの大変ですからね、ポテトサラダ」
「需要がなければ供給は生まれないだろ。それだけ皆が面倒くさいって思ってるってことだ」
「・・・なんかポテトサラダの話してたら食べたくなってきました」
「奇遇だな。俺もだ」
この流れだとポテトサラダがあるお店が昼食候補かな?
私達は顔を見合わせて笑った。
********
至極くだらないポテトサラダ論争により、俺達はポテトサラダがメニューにあるレストランで昼ご飯を食べることになった。
「美味しいですね!」
いつも思うが名前は美味しそうにご飯を食べる。
ポテトサラダが手作りか既製品かなんてどうでもいい。
今まで考えたことなどなかったが、職業柄こうやって大切な人と一緒に食事を共にすることができる時間は当たり前ではないのだ。
「・・・消太さん、そんなに見られたら食べにくいです」
「悪い」
「何かついてますか?」
恥ずかしそうに手で口を拭う名前に「何もついてないよ」と返した。
「次はこっちのお店を見ましょう」
腹ごしらえをして、すっかり体力回復した名前は俺の手を引っぱる。
休日なので周囲は親子連れや恋人で賑わっていた。
「次は何を見るんだ?」
「次はですね~・・・」
何かに気付いた名前はぴたりと足を止めた。
「どうした?」
「ここ・・・荼毘と初めて会った場所なんです」
名前は俺の手を引き、メイン通路から横道に逸れた通路へ誘導した。
「あそこで人混みに流されて、こけそうになった私をここへ逃がしてくれて」
名前は複雑そうな表情を浮かべている。
彼女にとってその時の荼毘は間違いなく「恩人」であり「いい人」だったのだろう。
「私、お礼にって飴あげたんです。敵に飴をあげたなんて笑っちゃいますよね」
あの混乱の中でもお礼を忘れないなんて、名前らしいなと思った。
「不思議と今恐怖は感じてないです。私の中で過去の出来事になりつつあるんだと思います」
顔を上げた名前の表情はどこか晴れやかだった。
「消太さんのおかげですね!」
「・・・俺は何もしてないよ」
「消太さんがそう思ってなくても、いいんです。一方通行でお礼言っちゃいますから。ありがとうございます」
やっぱり名前は笑顔が一番似合う。
「これなんかどうだ?」
消太さんもただ任せっきりにするのではなく、時々意見を言ってくれた。
「あ、これ洗濯機で洗えないですね」
「そんなものまであるのか」
「手洗いは面倒くさいので、私はいつも洗濯機で回せるやつしか買いません」
「・・・意外だな。名前から面倒くさいなんて単語が出るなんて」
「私も一人暮らしですから!いかに家事を手抜きできるかにかけてます。・・・あ」
「どうした?」
「いえ、今の発言マイナスポイントかなって・・・」
手抜き女って思われたら嫌だな、と自分の発言を後悔した。
消太さんはしゅんと肩を落とす私の頭をポンポンと撫でてくれた。
「時間は有限。手抜きじゃなくて効率化だろ」
「世間はポテトサラダ論争が起こってるらしいですよ」
「なんだそれ」
「惣菜コーナーでポテトサラダを買おうとした主婦に、それぐらい作れって見知らぬ男性がつっかかった事件です」
「なんだそのくだらん事件は」
「意外と作るの大変ですからね、ポテトサラダ」
「需要がなければ供給は生まれないだろ。それだけ皆が面倒くさいって思ってるってことだ」
「・・・なんかポテトサラダの話してたら食べたくなってきました」
「奇遇だな。俺もだ」
この流れだとポテトサラダがあるお店が昼食候補かな?
私達は顔を見合わせて笑った。
********
至極くだらないポテトサラダ論争により、俺達はポテトサラダがメニューにあるレストランで昼ご飯を食べることになった。
「美味しいですね!」
いつも思うが名前は美味しそうにご飯を食べる。
ポテトサラダが手作りか既製品かなんてどうでもいい。
今まで考えたことなどなかったが、職業柄こうやって大切な人と一緒に食事を共にすることができる時間は当たり前ではないのだ。
「・・・消太さん、そんなに見られたら食べにくいです」
「悪い」
「何かついてますか?」
恥ずかしそうに手で口を拭う名前に「何もついてないよ」と返した。
「次はこっちのお店を見ましょう」
腹ごしらえをして、すっかり体力回復した名前は俺の手を引っぱる。
休日なので周囲は親子連れや恋人で賑わっていた。
「次は何を見るんだ?」
「次はですね~・・・」
何かに気付いた名前はぴたりと足を止めた。
「どうした?」
「ここ・・・荼毘と初めて会った場所なんです」
名前は俺の手を引き、メイン通路から横道に逸れた通路へ誘導した。
「あそこで人混みに流されて、こけそうになった私をここへ逃がしてくれて」
名前は複雑そうな表情を浮かべている。
彼女にとってその時の荼毘は間違いなく「恩人」であり「いい人」だったのだろう。
「私、お礼にって飴あげたんです。敵に飴をあげたなんて笑っちゃいますよね」
あの混乱の中でもお礼を忘れないなんて、名前らしいなと思った。
「不思議と今恐怖は感じてないです。私の中で過去の出来事になりつつあるんだと思います」
顔を上げた名前の表情はどこか晴れやかだった。
「消太さんのおかげですね!」
「・・・俺は何もしてないよ」
「消太さんがそう思ってなくても、いいんです。一方通行でお礼言っちゃいますから。ありがとうございます」
やっぱり名前は笑顔が一番似合う。
