【11章】三角関係
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「よし!できた」
「俺らも帰るか」
「そうですね」
片付けを終えた私達は1-Aの寮を出て併設されている教員寮へと戻ることにした。
人間の欲というものは恐ろしい。
あの時は付き合うのは先でも消太さんが私のことを好きでいてくれていると分かっただけで満足だった。
でもやっぱりさっきみたいな甘い雰囲気になると、早く付き合いたいなぁとか思ってしまう。
「ん?どうした」
「あ、いえ」
「言ってみろ」
「んと・・・手、ちょっとだけ繋ぎたいなぁ、なんて」
甘えたい。
でも付き合ってないから言えない。
2つの気持ちがせめぎ合っていたが、消太さんに促されて勇気を出して言ってみた。
消太さんは目を見開いた。
「ご、ごめんなさい!やっぱりいいです!っていうかここ学校ですし、私達付き合ってもないですし!」
言った後に後悔した。
そうだよ、付き合ってもないのに手を繋ぐなんておかしい。
でもそれならさっきキッチンでの出来事は?
羞恥心と混乱で私の頭はぐるぐる回った。
せめてもの救いは今が夜でおそらく赤いであろう顔は見えないだろうということだ。
「なんだ、そんなことか」
消太さんは何食わぬ顔で私の手を絡めとった。
「学校ですよ?」
「もう誰も残ってないよ。人が来たら離せばいい。どうせ暗くてすぐには気付かない」
付き合ってないのに?
再びこの質問をするのは意地悪だから止めておいた。
「・・・付き合ってなくてもこういうワガママは大歓迎だ」
私は繋がれた手に少し力を込めた。
甘えたいです、という意思を伝えたくて。
「それにちゃんとアピールしとかないと、思わぬ横槍に取られる可能性もあるからな」
「そんな物好きそうそういないですよ」
「どうかな」
「消太さんこそモテそう・・・ヒーローだし」
「さっきのセリフ、そっくりそのまま返すよ」
私が力を少し込めた手に消太さんはさらに握り返してくれた。
「少し遠回りしながら帰るか」
私達はそのまま迂回しながらゆっくり寮へと戻った。
********
おまけ
「名前はすぐに余計なことを考えて自分を追いつめるタイプだからな」
「うっ、否定はできません」
「先に言っておくが、無個性であることを気にしたら怒るぞ」
「気になりますよ・・・そりゃ」
「そんなことで真鍋に靡かれたらたまらん」
「どうしてそこで真鍋さんが出てくるんですか」
「あいつ無個性だろ」
「・・・消太さんこそ気にしてます?私と真鍋さんが無個性同士なこと」
「否定はできん」
「ふふっ」
「俺らも帰るか」
「そうですね」
片付けを終えた私達は1-Aの寮を出て併設されている教員寮へと戻ることにした。
人間の欲というものは恐ろしい。
あの時は付き合うのは先でも消太さんが私のことを好きでいてくれていると分かっただけで満足だった。
でもやっぱりさっきみたいな甘い雰囲気になると、早く付き合いたいなぁとか思ってしまう。
「ん?どうした」
「あ、いえ」
「言ってみろ」
「んと・・・手、ちょっとだけ繋ぎたいなぁ、なんて」
甘えたい。
でも付き合ってないから言えない。
2つの気持ちがせめぎ合っていたが、消太さんに促されて勇気を出して言ってみた。
消太さんは目を見開いた。
「ご、ごめんなさい!やっぱりいいです!っていうかここ学校ですし、私達付き合ってもないですし!」
言った後に後悔した。
そうだよ、付き合ってもないのに手を繋ぐなんておかしい。
でもそれならさっきキッチンでの出来事は?
羞恥心と混乱で私の頭はぐるぐる回った。
せめてもの救いは今が夜でおそらく赤いであろう顔は見えないだろうということだ。
「なんだ、そんなことか」
消太さんは何食わぬ顔で私の手を絡めとった。
「学校ですよ?」
「もう誰も残ってないよ。人が来たら離せばいい。どうせ暗くてすぐには気付かない」
付き合ってないのに?
再びこの質問をするのは意地悪だから止めておいた。
「・・・付き合ってなくてもこういうワガママは大歓迎だ」
私は繋がれた手に少し力を込めた。
甘えたいです、という意思を伝えたくて。
「それにちゃんとアピールしとかないと、思わぬ横槍に取られる可能性もあるからな」
「そんな物好きそうそういないですよ」
「どうかな」
「消太さんこそモテそう・・・ヒーローだし」
「さっきのセリフ、そっくりそのまま返すよ」
私が力を少し込めた手に消太さんはさらに握り返してくれた。
「少し遠回りしながら帰るか」
私達はそのまま迂回しながらゆっくり寮へと戻った。
********
おまけ
「名前はすぐに余計なことを考えて自分を追いつめるタイプだからな」
「うっ、否定はできません」
「先に言っておくが、無個性であることを気にしたら怒るぞ」
「気になりますよ・・・そりゃ」
「そんなことで真鍋に靡かれたらたまらん」
「どうしてそこで真鍋さんが出てくるんですか」
「あいつ無個性だろ」
「・・・消太さんこそ気にしてます?私と真鍋さんが無個性同士なこと」
「否定はできん」
「ふふっ」