【9章】半歩進む
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私の腕を掴んだのは相澤先生だった。
腕を掴まれることが一種のスイッチになってしまっているのかもしれない。
なぜだか、本気であの時は相澤先生の顔が荼毘に見えたのだ。
でも私を包み込んでくれた相澤先生の匂いで意識が戻った。
自然と心が落ち着いた。
相澤先生を自宅へと招いた。
もっと掃除しておけばよかったと後悔する。
お茶を出した。
テーブルを挟んで真正面に座ろうと思ったが、相澤先生が隣をぽんぽんと叩くのでそちらへ腰を下ろした。
「えっと・・・先ほどはすみません。取り乱してしまって・・・」
「話したいことは色々あるが」
相澤先生は頭を下げた。
「まずは謝らせてくれ。すまなかった」
「えっ!?」
私は何を謝られているのか分からず、首を傾げた。
「こちらこそ、すみません。就職まだ決まらなくて・・・」
「そのことなんだが、今日は名字の本心を聞きに来た」
「私の本心・・・?」
相澤先生は頭を上げると私の視線をしっかり捉えた。
私の胸はそれだけで高鳴る。
「病院では俺の考えを名字に押し付けてしまった。あんな風に言われたら名字は了承するしかないって分かってたのにな」
私は首を横に振った。
「相澤先生の考えは正しいです。私は雄英にいちゃいけないと思います」
「今日はそうじゃなくて『居たい』か『居たくない』かを聞きに来た」
どういうこと?
私は安全のために雄英から離れた方がいいのではなかったのだろうか。
相澤先生の瞳からは何か一つの決意のようなものを感じられた。
「俺は名字に雄英に居てほしいと思ってる」
どうなっているのか分からない。
でも・・・。
「名字はどう思ってる?」
そんな風に聞かれたら答えは一つしかない。
「私も居たいです・・・」
一筋の涙が零れた。
「雄英にっ・・・居たいです!」
腕を掴まれることが一種のスイッチになってしまっているのかもしれない。
なぜだか、本気であの時は相澤先生の顔が荼毘に見えたのだ。
でも私を包み込んでくれた相澤先生の匂いで意識が戻った。
自然と心が落ち着いた。
相澤先生を自宅へと招いた。
もっと掃除しておけばよかったと後悔する。
お茶を出した。
テーブルを挟んで真正面に座ろうと思ったが、相澤先生が隣をぽんぽんと叩くのでそちらへ腰を下ろした。
「えっと・・・先ほどはすみません。取り乱してしまって・・・」
「話したいことは色々あるが」
相澤先生は頭を下げた。
「まずは謝らせてくれ。すまなかった」
「えっ!?」
私は何を謝られているのか分からず、首を傾げた。
「こちらこそ、すみません。就職まだ決まらなくて・・・」
「そのことなんだが、今日は名字の本心を聞きに来た」
「私の本心・・・?」
相澤先生は頭を上げると私の視線をしっかり捉えた。
私の胸はそれだけで高鳴る。
「病院では俺の考えを名字に押し付けてしまった。あんな風に言われたら名字は了承するしかないって分かってたのにな」
私は首を横に振った。
「相澤先生の考えは正しいです。私は雄英にいちゃいけないと思います」
「今日はそうじゃなくて『居たい』か『居たくない』かを聞きに来た」
どういうこと?
私は安全のために雄英から離れた方がいいのではなかったのだろうか。
相澤先生の瞳からは何か一つの決意のようなものを感じられた。
「俺は名字に雄英に居てほしいと思ってる」
どうなっているのか分からない。
でも・・・。
「名字はどう思ってる?」
そんな風に聞かれたら答えは一つしかない。
「私も居たいです・・・」
一筋の涙が零れた。
「雄英にっ・・・居たいです!」