【9章】半歩進む
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朝7時。
スマホのバイブが起床時間を知らせた。
「あ・・・今日から行かなくていいんだった」
私は目覚ましをオフにして目を瞑った。
しかし頭はやはり冴えていて二度寝できそうにない。
相澤先生の計らいで、就職が決まるまでは籍を置いて給料も発生させてくれるらしい。
私は断ったけれど、「こちら側の都合を押し付けているんだ。これぐらいさせてくれ」と言われた。
「また就活か・・・」
私は部屋の隅に追いやった履歴書の束を引っ張り出した。
給料を頂いている以上、就職を早く決めることが私の今の仕事だ。
私はパソコンを立ち上げて求人サイトを開いた。
*********
「「辞めた!?」」
「マイク、ミッドナイトさん、声大きい」
「昨日お見舞い行って何があったんだよ!?why!?」
俺は目の前の書類を淡々と捌いた。
元々1人でやってた仕事だ。
「名字には安全に暮らして欲しいんです」
何やら言いたそうな2人だったが、予鈴が鳴ったことで仕事へと戻っていった。
これでいい。
俺はコーヒーを飲もうと右手を伸ばした。
しかしそこには何もなくて。
「もう、いないんだったな」
目を閉じると瞼の裏に名字の姿が浮かんだのだった。
*********
「ダメだ・・・」
履歴書を書きこうとしているのだが、いかんせん筆が進まない。
特に何をしたというわけでもないのに、時間はあっという間に過ぎていき、19時を指していた。
「夜ご飯食べよう・・・」
奇しくも今日は金曜日。
今までだったら相澤先生とご飯を食べていた日。
でももう一緒に食べる日はやってこない。
私は冷蔵庫を開けて、退院後適当に買った野菜と肉で炒飯を作った。
相澤先生と出会う前はずっと一人で夜ご飯を食べてきた。
出会う前に戻るだけ。
静寂がきっと寂しさを助長させているのだ。
そう思ってテレビをつけた。
しかし、何を見ても面白いと感じない。
私はチャンネルを一周させると溜息を吐いて電源を切った。
「相澤先生・・・」
想い人の名前を口にすると、我慢してきた気持ちが溢れ出てきた。
「相澤せんせぇ・・・」
そこで私は自分の居場所だけでなく、恋していた気持ちも失ったのだと気づいた。
出会う前になんて戻れない。
だってこんなにも私の気持ちは貴方でいっぱいなのだから。
私はテーブルに突っ伏して子供の様に泣いた。
スマホのバイブが起床時間を知らせた。
「あ・・・今日から行かなくていいんだった」
私は目覚ましをオフにして目を瞑った。
しかし頭はやはり冴えていて二度寝できそうにない。
相澤先生の計らいで、就職が決まるまでは籍を置いて給料も発生させてくれるらしい。
私は断ったけれど、「こちら側の都合を押し付けているんだ。これぐらいさせてくれ」と言われた。
「また就活か・・・」
私は部屋の隅に追いやった履歴書の束を引っ張り出した。
給料を頂いている以上、就職を早く決めることが私の今の仕事だ。
私はパソコンを立ち上げて求人サイトを開いた。
*********
「「辞めた!?」」
「マイク、ミッドナイトさん、声大きい」
「昨日お見舞い行って何があったんだよ!?why!?」
俺は目の前の書類を淡々と捌いた。
元々1人でやってた仕事だ。
「名字には安全に暮らして欲しいんです」
何やら言いたそうな2人だったが、予鈴が鳴ったことで仕事へと戻っていった。
これでいい。
俺はコーヒーを飲もうと右手を伸ばした。
しかしそこには何もなくて。
「もう、いないんだったな」
目を閉じると瞼の裏に名字の姿が浮かんだのだった。
*********
「ダメだ・・・」
履歴書を書きこうとしているのだが、いかんせん筆が進まない。
特に何をしたというわけでもないのに、時間はあっという間に過ぎていき、19時を指していた。
「夜ご飯食べよう・・・」
奇しくも今日は金曜日。
今までだったら相澤先生とご飯を食べていた日。
でももう一緒に食べる日はやってこない。
私は冷蔵庫を開けて、退院後適当に買った野菜と肉で炒飯を作った。
相澤先生と出会う前はずっと一人で夜ご飯を食べてきた。
出会う前に戻るだけ。
静寂がきっと寂しさを助長させているのだ。
そう思ってテレビをつけた。
しかし、何を見ても面白いと感じない。
私はチャンネルを一周させると溜息を吐いて電源を切った。
「相澤先生・・・」
想い人の名前を口にすると、我慢してきた気持ちが溢れ出てきた。
「相澤せんせぇ・・・」
そこで私は自分の居場所だけでなく、恋していた気持ちも失ったのだと気づいた。
出会う前になんて戻れない。
だってこんなにも私の気持ちは貴方でいっぱいなのだから。
私はテーブルに突っ伏して子供の様に泣いた。