【4章】傷の舐め合い
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ホッとした私の気持ちを返してほしい。
「嬢ちゃん、ちょっとぐらいいけんだろ~」
「名字が飲むところ見てみたい~」
斜め前と左隣の酔っ払いを誰か何とかしてほしい。
1時間前の発言なんて2人共忘れているようで、酔っ払い2人が絡んできた。
「あ~、それ僕が飲みますから!」
さっきから私に渡して来ようとするグラスを真鍋さんが代わりに回収して飲み干してくれる。
しかしまた同じことの繰り返し。
「俺は!嬢ちゃんに!飲んでほしいの。野郎に飲んでもらっても嬉しくも何ともねぇよ」
「はいはい」
同じ空間で働いているからか、真鍋さんは郷田さんの扱いに慣れているようだ。
「ちょっと僕トイレに行ってきます。また同じことされても飲まなくていいんで」
「すみません、本当にありがとうございます」
だいぶ飲んでいたから大丈夫なのだろうか。
真鍋さんは立ち上がる時少しふらついていた。
私のせいで申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
真鍋さんが席を外して5分と経たない内に郷田さんがオレンジ色のグラスを私の前に置いた。
「これならいけんだろ!ファジーネーブル!さっき頼んどいたんだ~」
「おお、さすが郷田さん。女子は大体これ好きだもんな~」
どうしたらいいんだろう・・・。
ミッドナイト先生に頼んで眠らせてもらう?
悩んでミッドナイト先生の姿を確認したら彼女も酔いつぶれている様子だった。
真鍋さんが席を立ったから視界が開けている。
離れたテーブルにいる相澤先生が視界に入った。
相澤先生のテーブルは男性2名、女性2名のテーブルだ。
しっぽりお酒を嗜みながら食事をしている様子で、羨ましかった。
「あ・・・」
相澤先生の隣に座っている女性が笑いながら相澤先生の腕を軽く叩いていた。
なんだか胸がチクリと痛んだ。
いつも相澤先生の隣にいるのは自分だったのに。
そんな独占欲のような気持ちが芽生えたことに驚いて、私は目の前のグラスを取ってグビグビと煽った。
「おお、やればできるじゃねぇか!」
「ん!!」
お茶だと思って飲んだそれは、郷田さんが置いたファジーネーブルだった。
「飲んじゃった・・・」
「はっはっは!酒は旨いだろう!」
私が飲んだことで気を良くしたらしい2人は少し絡みが収まった。
そうこうしている内に真鍋さんが戻ってきた。
「大丈夫ですか?」
「はい、なんとか」
私は乾いた笑いを真鍋さんに向けた。
*********
頭痛い…。
私はトイレでズキズキ痛む頭を押さえた。
ちょっと飲んだだけですぐこれだもんなぁ。
だから嫌だったのだ。
頬を触ると火照っていた。
自分のアルコール分解力のなさに辟易した。
「早く終わらないかなぁ…」
あの2人が酔うまでは楽しかったんだけど。
というよりは、相澤先生の姿を見てから早く終わればいいのにって思っている。
「私ってば嫌な奴…」
少しマシになった気がしてトイレから出たが、戻る気になれない。
あと5分だけ時間を潰せないかと思って周りを見渡すと中庭があった。
店員さんに聞くと出てもいいとのことなので、中庭のベンチに腰かけた。
「ふう…」
夜風が頬の火照りを幾分か冷ましてくれた。
「大丈夫ですか?」
声を掛けられて振り向くと真鍋さんが立っていた。
「ごめんなさい。席空けちゃって」
「いえいえ!顔色悪かったから気になって…」
「お酒飲んだら頭痛くなっちゃうんです」
「飲まされたんですか!?」
「あ、いえ。私が間違えて飲んでしまって。5分で戻るので真鍋さん先戻っててください」
「あの2人、席移動しちゃったんで気にしなくていいですよ」
真鍋さんは私の隣に腰を下ろした。
「真鍋さん、私の代わりにお酒いっぱい飲んでくれてありがとうございます。本当に助かりました」
「いえいえ、これぐらいしか取り柄ないんで」
「真鍋さんって立ち回り上手そうですよね」
「あ~、僕無個性なんでそういうところ頑張らないとなんですよ」
「え!?無個性!?……痛っ」
驚きすぎて大きな声を出してしまった。
反動で頭がズキっと痛んだ。
「だ、大丈夫ですか?」
「すみません、大きな声出して」
「いえ、珍しいですよね。今時」
「実は…私も無個性なんです」
「え、そうなんですか!?」
今度は真鍋さんが大きな声で驚いた。
キーンと響く頭を押さえた。
「ご、ごめんなさい」
「いえいえ」
マイク先生達は職員に無個性は他にいないって言ってたけどいたんだ。
「無個性って苦労しません?」
真鍋さんが苦笑しながら言った。
「ここに来るまでめちゃくちゃしました」
私は笑って答えた。
そこから私達は無個性あるあるで盛り上がった。
「嬢ちゃん、ちょっとぐらいいけんだろ~」
「名字が飲むところ見てみたい~」
斜め前と左隣の酔っ払いを誰か何とかしてほしい。
1時間前の発言なんて2人共忘れているようで、酔っ払い2人が絡んできた。
「あ~、それ僕が飲みますから!」
さっきから私に渡して来ようとするグラスを真鍋さんが代わりに回収して飲み干してくれる。
しかしまた同じことの繰り返し。
「俺は!嬢ちゃんに!飲んでほしいの。野郎に飲んでもらっても嬉しくも何ともねぇよ」
「はいはい」
同じ空間で働いているからか、真鍋さんは郷田さんの扱いに慣れているようだ。
「ちょっと僕トイレに行ってきます。また同じことされても飲まなくていいんで」
「すみません、本当にありがとうございます」
だいぶ飲んでいたから大丈夫なのだろうか。
真鍋さんは立ち上がる時少しふらついていた。
私のせいで申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
真鍋さんが席を外して5分と経たない内に郷田さんがオレンジ色のグラスを私の前に置いた。
「これならいけんだろ!ファジーネーブル!さっき頼んどいたんだ~」
「おお、さすが郷田さん。女子は大体これ好きだもんな~」
どうしたらいいんだろう・・・。
ミッドナイト先生に頼んで眠らせてもらう?
悩んでミッドナイト先生の姿を確認したら彼女も酔いつぶれている様子だった。
真鍋さんが席を立ったから視界が開けている。
離れたテーブルにいる相澤先生が視界に入った。
相澤先生のテーブルは男性2名、女性2名のテーブルだ。
しっぽりお酒を嗜みながら食事をしている様子で、羨ましかった。
「あ・・・」
相澤先生の隣に座っている女性が笑いながら相澤先生の腕を軽く叩いていた。
なんだか胸がチクリと痛んだ。
いつも相澤先生の隣にいるのは自分だったのに。
そんな独占欲のような気持ちが芽生えたことに驚いて、私は目の前のグラスを取ってグビグビと煽った。
「おお、やればできるじゃねぇか!」
「ん!!」
お茶だと思って飲んだそれは、郷田さんが置いたファジーネーブルだった。
「飲んじゃった・・・」
「はっはっは!酒は旨いだろう!」
私が飲んだことで気を良くしたらしい2人は少し絡みが収まった。
そうこうしている内に真鍋さんが戻ってきた。
「大丈夫ですか?」
「はい、なんとか」
私は乾いた笑いを真鍋さんに向けた。
*********
頭痛い…。
私はトイレでズキズキ痛む頭を押さえた。
ちょっと飲んだだけですぐこれだもんなぁ。
だから嫌だったのだ。
頬を触ると火照っていた。
自分のアルコール分解力のなさに辟易した。
「早く終わらないかなぁ…」
あの2人が酔うまでは楽しかったんだけど。
というよりは、相澤先生の姿を見てから早く終わればいいのにって思っている。
「私ってば嫌な奴…」
少しマシになった気がしてトイレから出たが、戻る気になれない。
あと5分だけ時間を潰せないかと思って周りを見渡すと中庭があった。
店員さんに聞くと出てもいいとのことなので、中庭のベンチに腰かけた。
「ふう…」
夜風が頬の火照りを幾分か冷ましてくれた。
「大丈夫ですか?」
声を掛けられて振り向くと真鍋さんが立っていた。
「ごめんなさい。席空けちゃって」
「いえいえ!顔色悪かったから気になって…」
「お酒飲んだら頭痛くなっちゃうんです」
「飲まされたんですか!?」
「あ、いえ。私が間違えて飲んでしまって。5分で戻るので真鍋さん先戻っててください」
「あの2人、席移動しちゃったんで気にしなくていいですよ」
真鍋さんは私の隣に腰を下ろした。
「真鍋さん、私の代わりにお酒いっぱい飲んでくれてありがとうございます。本当に助かりました」
「いえいえ、これぐらいしか取り柄ないんで」
「真鍋さんって立ち回り上手そうですよね」
「あ~、僕無個性なんでそういうところ頑張らないとなんですよ」
「え!?無個性!?……痛っ」
驚きすぎて大きな声を出してしまった。
反動で頭がズキっと痛んだ。
「だ、大丈夫ですか?」
「すみません、大きな声出して」
「いえ、珍しいですよね。今時」
「実は…私も無個性なんです」
「え、そうなんですか!?」
今度は真鍋さんが大きな声で驚いた。
キーンと響く頭を押さえた。
「ご、ごめんなさい」
「いえいえ」
マイク先生達は職員に無個性は他にいないって言ってたけどいたんだ。
「無個性って苦労しません?」
真鍋さんが苦笑しながら言った。
「ここに来るまでめちゃくちゃしました」
私は笑って答えた。
そこから私達は無個性あるあるで盛り上がった。
