【3章】助けてヒーロー
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演習、最後の組が始まった。
「よし、頑張ろう」
私は頬を軽く叩いて気合いを入れた。
廃墟ビルを活かして極力敵役の瀬呂くんと爆豪くんに見つからないように進もう。
コソコソ周囲を見渡しながら足元に気を付けて移動する。
Booooom!!
「え、何!?」
爆発音が鳴り響いた。
そしてその音はどんどんこちらへ近づいてくる。
ビルの陰からそっと顔を出して音の要因を確認した。
「え、え、えっ!!」
爆豪くんが物凄いスピードでこちらへ向かってくる。
瀬呂くんもその後ろを駆けている。
「怖い、怖い、怖い!!!」
爆豪くんの顔が!!
怖すぎる!!!
敵役を演じているのだろうか、だとしたら才能がありすぎる。
役というより敵そのものだ。
「どこにいやがる!!!出てこいやァ!」
私は少しでも彼から距離を取ろうと反対側へ足を進めた。
爆豪くんの動向が気になってチラチラ後ろを振り返りながら、爆発音から少しでも遠ざかろうとした。
後ろばかりに気を取られ過ぎた。
ドンと何かにぶつかり後ろへ倒れかけたところを力強く引き寄せられた。
「みーっけ」
瀬呂くんだった。
爆豪くんはわざと爆発音で威嚇し、逆方向に私が進んだところを瀬呂くんに待ちかまえられていたのだ。
「すごい、まんまと引っかかっちゃった」
「手首縛らせてもらいますね。おーい!爆豪!捕まえたぞ」
瀬呂くんの呼びかけで爆豪くんがやってきた。
「向こうに探索能力がある奴はいねぇ。ビルに籠城すんぞ」
「おーけー」
瀬呂くんのテープで私の手首は縛られている。
「うひゃあっ!」
爆豪くんはいきなり私を俵担ぎした。
「声出すんじゃねぇ。居場所バレんだろうが」
「はい・・・」
爆豪くん、私が一応年上だってことわかってるのかな?
それとも敵設定を忠実に守ってる感じ?
私は無言で爆豪くんに担がれて移動した。
「ここでいいんじゃね?」
私は爆豪くんの背中しか見えないので何を言っているのかよく分からない。
足が止まったかと思ったら降ろされた。
「ここにいろ」
「名前さん、すんません」
瀬呂くんは再びテープで私を柱にくくりつけた。
「人質置いていくの?」
「違うビルにいると思わせる。轟はやっかいだが、総合的な機動力はこっちの方が上だからな」
「つーかやっぱ戦いたいし!」
2人は再びビルから出ていった。
出ていってすぐに爆発音が聞こえた。
*********
少し離れたところで戦闘音が聞こえる。
「誰か~!!助けてー!!」
思いっきり声を上げてみる。
ヒーローに届いてたらいいけど、おそらく戦闘で聞こえないだろう。
「うーん・・・抜け出せないかな」
身をよじってみるが駄目だった。
でも私だって諦めないんだから!
先にこの手首のテープをどうにかできないだろうか。
「あ、あれ?」
手首をぐりぐり動かしていたら少し隙間ができた。
「いけるかも!」
私は口を使って噛みちぎってみたり、さらに手首に力を籠めたり試行錯誤を重ねた。
その甲斐あり、手首のテープは解けた。
「やった!」
手首は楽になったが、身体が動かない。
再度身をよじってみるとポケットから何かが落ちた。
「あ!カッター」
そういえば段ボールを開けた時そのままポケットに入れっぱなしにしてしまっていた。
「刺さらなくてよかった・・・」
気を付けようと思ったが、今のこの状況には欲しくてやまないそれ。
自由になった手で拾い上げると、自分を切ってしまわないように注意しながら身体に巻き付いたテープを切った。
「脱出成功!」
すごい、なんか達成感ある!
私は自力で抜け出せたことに感動した。
無個性の私でもできるんだ。
もしかしたらこのまま1人で脱出ゲートくぐれるかもしれない。
「行こう」
私はビルの脱出を試みた。
「え・・・うそ」
爆豪くん達が出ていったときに聞こえた爆発音はこれだったのか。
瓦礫で出入口を塞がれていた。
「うーん・・・戻るしかないか」
私は元いた場所に戻った。
窓から外の状況を伺った。
6階なので眼下がよく見える。
「あ、轟くんと峰田くんだ」
交戦しているが、どちらが有利なのかよく分からない。
私は自分の居場所を彼らに伝えるために戦闘音鳴りやむのを待った。
攻防が交差する中、一瞬の訪れた静寂。
「ヒーロー!!助けてー!!」
私の声は2人に届いた。
轟くんは私の方へ氷を伸ばした。
けれどそれを爆豪くんが破壊する。
・・・峰田くん、若干逃げようとしてない?
タイムリミットまであまり時間がない。
私は自分にできることを考えた。
「・・・あ、いいものついてる」
窓の側面に非常用の足場がついていた。
地上まで一定間隔で伸びている。
少し古びているが使えそうだ。
「よし、行こう」
私は窓枠に足を掛け、ゆっくり手を伸ばして非常用足場へと移動した。
焦ったら落ちてしまう。
運動神経が良くない自覚はあるのでゆっくり行こう。
一段一段降りていく度にミシ、ミシと足場が軋む音が聞こえた。
「あと4階分・・・」
恐怖心にも慣れてきた。
私は次の一歩を踏み出そうとしたが、その瞬間突風が吹いた。
轟くんと爆豪くんの個性がぶつかって生まれたものだった。
「きゃっ」
しまった、と思った時には風に煽られ手を離してしまった。
重力に従い落ちていく身体。
私は無意識に手を伸ばした。
一瞬の出来事だった。
気付いたら私は浮いていて、身体にいつも相澤先生が巻いている捕縛布が巻き付いていた。
「よし、頑張ろう」
私は頬を軽く叩いて気合いを入れた。
廃墟ビルを活かして極力敵役の瀬呂くんと爆豪くんに見つからないように進もう。
コソコソ周囲を見渡しながら足元に気を付けて移動する。
Booooom!!
「え、何!?」
爆発音が鳴り響いた。
そしてその音はどんどんこちらへ近づいてくる。
ビルの陰からそっと顔を出して音の要因を確認した。
「え、え、えっ!!」
爆豪くんが物凄いスピードでこちらへ向かってくる。
瀬呂くんもその後ろを駆けている。
「怖い、怖い、怖い!!!」
爆豪くんの顔が!!
怖すぎる!!!
敵役を演じているのだろうか、だとしたら才能がありすぎる。
役というより敵そのものだ。
「どこにいやがる!!!出てこいやァ!」
私は少しでも彼から距離を取ろうと反対側へ足を進めた。
爆豪くんの動向が気になってチラチラ後ろを振り返りながら、爆発音から少しでも遠ざかろうとした。
後ろばかりに気を取られ過ぎた。
ドンと何かにぶつかり後ろへ倒れかけたところを力強く引き寄せられた。
「みーっけ」
瀬呂くんだった。
爆豪くんはわざと爆発音で威嚇し、逆方向に私が進んだところを瀬呂くんに待ちかまえられていたのだ。
「すごい、まんまと引っかかっちゃった」
「手首縛らせてもらいますね。おーい!爆豪!捕まえたぞ」
瀬呂くんの呼びかけで爆豪くんがやってきた。
「向こうに探索能力がある奴はいねぇ。ビルに籠城すんぞ」
「おーけー」
瀬呂くんのテープで私の手首は縛られている。
「うひゃあっ!」
爆豪くんはいきなり私を俵担ぎした。
「声出すんじゃねぇ。居場所バレんだろうが」
「はい・・・」
爆豪くん、私が一応年上だってことわかってるのかな?
それとも敵設定を忠実に守ってる感じ?
私は無言で爆豪くんに担がれて移動した。
「ここでいいんじゃね?」
私は爆豪くんの背中しか見えないので何を言っているのかよく分からない。
足が止まったかと思ったら降ろされた。
「ここにいろ」
「名前さん、すんません」
瀬呂くんは再びテープで私を柱にくくりつけた。
「人質置いていくの?」
「違うビルにいると思わせる。轟はやっかいだが、総合的な機動力はこっちの方が上だからな」
「つーかやっぱ戦いたいし!」
2人は再びビルから出ていった。
出ていってすぐに爆発音が聞こえた。
*********
少し離れたところで戦闘音が聞こえる。
「誰か~!!助けてー!!」
思いっきり声を上げてみる。
ヒーローに届いてたらいいけど、おそらく戦闘で聞こえないだろう。
「うーん・・・抜け出せないかな」
身をよじってみるが駄目だった。
でも私だって諦めないんだから!
先にこの手首のテープをどうにかできないだろうか。
「あ、あれ?」
手首をぐりぐり動かしていたら少し隙間ができた。
「いけるかも!」
私は口を使って噛みちぎってみたり、さらに手首に力を籠めたり試行錯誤を重ねた。
その甲斐あり、手首のテープは解けた。
「やった!」
手首は楽になったが、身体が動かない。
再度身をよじってみるとポケットから何かが落ちた。
「あ!カッター」
そういえば段ボールを開けた時そのままポケットに入れっぱなしにしてしまっていた。
「刺さらなくてよかった・・・」
気を付けようと思ったが、今のこの状況には欲しくてやまないそれ。
自由になった手で拾い上げると、自分を切ってしまわないように注意しながら身体に巻き付いたテープを切った。
「脱出成功!」
すごい、なんか達成感ある!
私は自力で抜け出せたことに感動した。
無個性の私でもできるんだ。
もしかしたらこのまま1人で脱出ゲートくぐれるかもしれない。
「行こう」
私はビルの脱出を試みた。
「え・・・うそ」
爆豪くん達が出ていったときに聞こえた爆発音はこれだったのか。
瓦礫で出入口を塞がれていた。
「うーん・・・戻るしかないか」
私は元いた場所に戻った。
窓から外の状況を伺った。
6階なので眼下がよく見える。
「あ、轟くんと峰田くんだ」
交戦しているが、どちらが有利なのかよく分からない。
私は自分の居場所を彼らに伝えるために戦闘音鳴りやむのを待った。
攻防が交差する中、一瞬の訪れた静寂。
「ヒーロー!!助けてー!!」
私の声は2人に届いた。
轟くんは私の方へ氷を伸ばした。
けれどそれを爆豪くんが破壊する。
・・・峰田くん、若干逃げようとしてない?
タイムリミットまであまり時間がない。
私は自分にできることを考えた。
「・・・あ、いいものついてる」
窓の側面に非常用の足場がついていた。
地上まで一定間隔で伸びている。
少し古びているが使えそうだ。
「よし、行こう」
私は窓枠に足を掛け、ゆっくり手を伸ばして非常用足場へと移動した。
焦ったら落ちてしまう。
運動神経が良くない自覚はあるのでゆっくり行こう。
一段一段降りていく度にミシ、ミシと足場が軋む音が聞こえた。
「あと4階分・・・」
恐怖心にも慣れてきた。
私は次の一歩を踏み出そうとしたが、その瞬間突風が吹いた。
轟くんと爆豪くんの個性がぶつかって生まれたものだった。
「きゃっ」
しまった、と思った時には風に煽られ手を離してしまった。
重力に従い落ちていく身体。
私は無意識に手を伸ばした。
一瞬の出来事だった。
気付いたら私は浮いていて、身体にいつも相澤先生が巻いている捕縛布が巻き付いていた。
