【3章】助けてヒーロー
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※話の都合上、体育祭前ですが相澤先生はもう全回復してます。
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「名字は今から俺が連れて任意の場所に移動する。敵役は俺が戻って来たらまずは名字を見つけるところから始めろ。最悪、見つからないまま名字が1人でゴールすることも考えられるから焦れよ。捕まったところで15分のカウントダウンが始まる。そこからヒーロー役は敵を探せ。こちらも最悪見つからないままタイムアップだ」
相澤先生の説明を生徒達は真剣に聞いている。
みんなヒーロースーツがばっちり決まっていてカッコイイ。
「名字を運んでくる間、各自作戦会議してろ」
どうやって運ぶんだろう?
疑問に思っていた私は急に地面から足が離れた。
「ええーーー!!」
背中とひざ裏に相澤先生の腕が回され、いわゆるお姫様抱っこ状態で私は運ばれた。
「あ、ああああ相澤先生」
お姫様抱っこなんて生まれてこの方されたことない。
今まで彼氏だっていたから純情ぶるつもりはないが、それでも伝わってくる体温に恥ずかしさを感じた。
「暴れるな。落ちるぞ」
「はい・・・」
相澤先生の身体能力どうなってるの?
目まぐるしく動く景色に、自分が今どこにいるのかよく分からなかった。
相澤先生は私の体重なんて意に介していないようで、ストンと身軽に地面へ降り立った。
「極力地形を覚えないようにスタート地点は都度変える。名字は自分の思うように動け」
「分かりました」
私もゆっくり地面に降ろしてもらった。
相澤先生は全く気にしていないようで、よく考えたらヒーローだからこういう行為には慣れっこなんだな。
私だけ動揺してしまって恥ずかしい。
でも今後もこういう事があった時のために痩せよう、と誓った。
そのためにも今日はいっぱいこの演習で動こう!
こうして私の人質役演習は始まった。
*********
「も・・・もうダメかも」
始めこそ息巻いていた私だが、無個性以前に万年帰宅部だった私には久しぶりの運動が想像以上にきつかった。
さっきの回なんて、もう疲れたからゴール目指さずに、途中恐怖で気絶した人質役を装った。
ぴくりとも動かない私を敵とヒーローの間で取り合いになって、相澤先生に「人質の扱いが雑すぎる」と怒られてたな。
一方私は「色んなパターンの人質を演じてくれるのはありがたい」とお褒めの言葉を頂いた。
ただ手を抜いただけなんですけどね。
最後は「爆豪・瀬呂(敵役)」「轟・峰田(ヒーロー役)」だ。
「やっと最後・・・」
ボロボロな私を相澤先生が再び運ぶ。
「しんどいか?」
「想像以上に・・・」
「定期的に名字には演習に参加して貰おうと思っている」
「うっ・・・」
相澤先生は私を廃墟ビルの近くに立った。
お姫様抱っこも回数を重ねると慣れてきた。
降りようとしたが、相澤先生の腕に力が籠って降りられない。
「相澤先生?」
見上げるといつもより至近距離で相澤先生の顔が視界に映る。
「あの事件以降、雄英はセイキュリティをさらに強化している。・・・しかし常に100%安全という保証はどこにもない。良くも悪くもここは目立つからな」
相澤先生が見下ろしたことで視線が絡まる。
真っ黒の瞳には私が反射していた。
「いつだって狙われるのは力を持たない者からだ」
ああ、相澤先生は心配してくれてるんだ。
ここで働くことは安全と同時に危険でもある。
いざとなったら先生方は生徒の安全を優先しなければならない。
私は自分で身を守らないといけないのだ。
前までの私なら「私だっていざとなったら生徒のために!」って言っていたと思う。
でも今の私は違う。
「はい、万一の時は自分の身を守れるように逃げる術を学びます」
*********
おまけ
「あ、ああああ相澤先生」
「(・・・いい匂いがする。って、余計なこと考えるな)暴れるな。落ちるぞ」
「はい・・・」
「(人を運ぶのは慣れてるはずなんだがな・・・)」
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「名字は今から俺が連れて任意の場所に移動する。敵役は俺が戻って来たらまずは名字を見つけるところから始めろ。最悪、見つからないまま名字が1人でゴールすることも考えられるから焦れよ。捕まったところで15分のカウントダウンが始まる。そこからヒーロー役は敵を探せ。こちらも最悪見つからないままタイムアップだ」
相澤先生の説明を生徒達は真剣に聞いている。
みんなヒーロースーツがばっちり決まっていてカッコイイ。
「名字を運んでくる間、各自作戦会議してろ」
どうやって運ぶんだろう?
疑問に思っていた私は急に地面から足が離れた。
「ええーーー!!」
背中とひざ裏に相澤先生の腕が回され、いわゆるお姫様抱っこ状態で私は運ばれた。
「あ、ああああ相澤先生」
お姫様抱っこなんて生まれてこの方されたことない。
今まで彼氏だっていたから純情ぶるつもりはないが、それでも伝わってくる体温に恥ずかしさを感じた。
「暴れるな。落ちるぞ」
「はい・・・」
相澤先生の身体能力どうなってるの?
目まぐるしく動く景色に、自分が今どこにいるのかよく分からなかった。
相澤先生は私の体重なんて意に介していないようで、ストンと身軽に地面へ降り立った。
「極力地形を覚えないようにスタート地点は都度変える。名字は自分の思うように動け」
「分かりました」
私もゆっくり地面に降ろしてもらった。
相澤先生は全く気にしていないようで、よく考えたらヒーローだからこういう行為には慣れっこなんだな。
私だけ動揺してしまって恥ずかしい。
でも今後もこういう事があった時のために痩せよう、と誓った。
そのためにも今日はいっぱいこの演習で動こう!
こうして私の人質役演習は始まった。
*********
「も・・・もうダメかも」
始めこそ息巻いていた私だが、無個性以前に万年帰宅部だった私には久しぶりの運動が想像以上にきつかった。
さっきの回なんて、もう疲れたからゴール目指さずに、途中恐怖で気絶した人質役を装った。
ぴくりとも動かない私を敵とヒーローの間で取り合いになって、相澤先生に「人質の扱いが雑すぎる」と怒られてたな。
一方私は「色んなパターンの人質を演じてくれるのはありがたい」とお褒めの言葉を頂いた。
ただ手を抜いただけなんですけどね。
最後は「爆豪・瀬呂(敵役)」「轟・峰田(ヒーロー役)」だ。
「やっと最後・・・」
ボロボロな私を相澤先生が再び運ぶ。
「しんどいか?」
「想像以上に・・・」
「定期的に名字には演習に参加して貰おうと思っている」
「うっ・・・」
相澤先生は私を廃墟ビルの近くに立った。
お姫様抱っこも回数を重ねると慣れてきた。
降りようとしたが、相澤先生の腕に力が籠って降りられない。
「相澤先生?」
見上げるといつもより至近距離で相澤先生の顔が視界に映る。
「あの事件以降、雄英はセイキュリティをさらに強化している。・・・しかし常に100%安全という保証はどこにもない。良くも悪くもここは目立つからな」
相澤先生が見下ろしたことで視線が絡まる。
真っ黒の瞳には私が反射していた。
「いつだって狙われるのは力を持たない者からだ」
ああ、相澤先生は心配してくれてるんだ。
ここで働くことは安全と同時に危険でもある。
いざとなったら先生方は生徒の安全を優先しなければならない。
私は自分で身を守らないといけないのだ。
前までの私なら「私だっていざとなったら生徒のために!」って言っていたと思う。
でも今の私は違う。
「はい、万一の時は自分の身を守れるように逃げる術を学びます」
*********
おまけ
「あ、ああああ相澤先生」
「(・・・いい匂いがする。って、余計なこと考えるな)暴れるな。落ちるぞ」
「はい・・・」
「(人を運ぶのは慣れてるはずなんだがな・・・)」