「やっと見つけた…」/HQ 及川徹
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※オメガバースもどき。R18ではありません。
オメガバースを基にアレンジした作品です。オメガバース知らなくても読めますし、オメガバースを知っている人はアレを期待しないでください。健全な(?)オメガバースです。
「やっと見つけた…!」
「え?」
私は掴まれた腕を思わず振り払った。
「及川くん…?何?」
「いきなりごめんね。驚かせたよね。あ、俺のこと知ってるの!?」
「及川くんのこと知らない人の方が珍しいと思う」
バレーが強いこともそうだが、そもそも背が高くて目立つ。顔もキラキラしてるし。
だが、彼は私のことを知らないだろう。
だからいきなり腕を掴まれて驚いた。
「ねえ、名前なんていうの?」
「え…」
「怪しいからヤメロ」
岩泉くん(きっとこちらも私は知ってるけど、彼は私のことを知らないだろう)が及川くんの頭を小突いた。
「だって!やっと見つけたんだよ!?」
及川くんは私の両肩に手を置いた。
その顔はキラキラしていて、まるで宝物を見つけたときのようだった。
「運命の人!!」
私は戸惑いを隠せなかった。
「な、に…言ってるの?」
「だって君、オメガでしょ?」
心臓がドキリと音を立てた。
「そんなの、確率的に1/2なんだから…」
そりゃあ、私はどうみてもアルファではないので、ベータかオメガになるけど、当てずっぽうに言ったって当たる可能性は充分ある。
「何言ってるの。ベータの方が総数多いんだから全然1/2じゃないよ。血液型聞くときに、AB型?って聞くことあまりなくない?そもそも数が少ないんだから」
及川くんの言うことは最もだった。
だが、一方で……。
「オメガ詐欺…ですか?」
男女以外の❝第二の性❞といわれている、アルファ、ベータ、オメガ。
人口割合で最も多いのはベータ。彼らは特に何もない。一般的な人達。
そして優秀な遺伝子を宿すアルファは大体何かに秀でている。
及川くんは見た目も良ければバレーもできる。
まさにアルファの典型的な要素を兼ねそろえていた。
そんなアルファは運命の番……つまり自分と最高の相性であるたった一人のオメガを嗅覚で嗅ぎ分けられるらしい。
そういったフェロモンがオメガからは発せられているらしいが、生憎自分では分からない。
アルファ側に気づいてもらう他ないのだが、それを利用して行われる詐欺が「オメガ詐欺」と呼ばれる。
要は「君が僕の運命の人だ」と言って近づいて金品を騙し取ったり。
蓋を開けてみればアルファと名乗っていた人物がベータだったりするらしい。
だから自分がオメガだと分かったとき親からは「騙されちゃだめ!」とコンコンと言い聞かされていた。
「ヒドイ!」
「や、誰だってそう思うだろ。ごめんな、こんな奴で」
「いえ…」
及川くんが私の運命の番だなんて思えない。
だが、一方で思うのだ。
運命の番じゃなければ、及川くんが私に話しかける理由ってなくない…?
ほんの少し、もしかして…と思う気持ちもあった。
この広い国内で運命の番に出会えないまま生涯を終える人の方が多い。
それでもオメガに生まれた以上、期待してしまう気持ちもある。
どこかに存在するたった一人の運命の番に。
オメガバースを基にアレンジした作品です。オメガバース知らなくても読めますし、オメガバースを知っている人はアレを期待しないでください。健全な(?)オメガバースです。
「やっと見つけた…!」
「え?」
私は掴まれた腕を思わず振り払った。
「及川くん…?何?」
「いきなりごめんね。驚かせたよね。あ、俺のこと知ってるの!?」
「及川くんのこと知らない人の方が珍しいと思う」
バレーが強いこともそうだが、そもそも背が高くて目立つ。顔もキラキラしてるし。
だが、彼は私のことを知らないだろう。
だからいきなり腕を掴まれて驚いた。
「ねえ、名前なんていうの?」
「え…」
「怪しいからヤメロ」
岩泉くん(きっとこちらも私は知ってるけど、彼は私のことを知らないだろう)が及川くんの頭を小突いた。
「だって!やっと見つけたんだよ!?」
及川くんは私の両肩に手を置いた。
その顔はキラキラしていて、まるで宝物を見つけたときのようだった。
「運命の人!!」
私は戸惑いを隠せなかった。
「な、に…言ってるの?」
「だって君、オメガでしょ?」
心臓がドキリと音を立てた。
「そんなの、確率的に1/2なんだから…」
そりゃあ、私はどうみてもアルファではないので、ベータかオメガになるけど、当てずっぽうに言ったって当たる可能性は充分ある。
「何言ってるの。ベータの方が総数多いんだから全然1/2じゃないよ。血液型聞くときに、AB型?って聞くことあまりなくない?そもそも数が少ないんだから」
及川くんの言うことは最もだった。
だが、一方で……。
「オメガ詐欺…ですか?」
男女以外の❝第二の性❞といわれている、アルファ、ベータ、オメガ。
人口割合で最も多いのはベータ。彼らは特に何もない。一般的な人達。
そして優秀な遺伝子を宿すアルファは大体何かに秀でている。
及川くんは見た目も良ければバレーもできる。
まさにアルファの典型的な要素を兼ねそろえていた。
そんなアルファは運命の番……つまり自分と最高の相性であるたった一人のオメガを嗅覚で嗅ぎ分けられるらしい。
そういったフェロモンがオメガからは発せられているらしいが、生憎自分では分からない。
アルファ側に気づいてもらう他ないのだが、それを利用して行われる詐欺が「オメガ詐欺」と呼ばれる。
要は「君が僕の運命の人だ」と言って近づいて金品を騙し取ったり。
蓋を開けてみればアルファと名乗っていた人物がベータだったりするらしい。
だから自分がオメガだと分かったとき親からは「騙されちゃだめ!」とコンコンと言い聞かされていた。
「ヒドイ!」
「や、誰だってそう思うだろ。ごめんな、こんな奴で」
「いえ…」
及川くんが私の運命の番だなんて思えない。
だが、一方で思うのだ。
運命の番じゃなければ、及川くんが私に話しかける理由ってなくない…?
ほんの少し、もしかして…と思う気持ちもあった。
この広い国内で運命の番に出会えないまま生涯を終える人の方が多い。
それでもオメガに生まれた以上、期待してしまう気持ちもある。
どこかに存在するたった一人の運命の番に。
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