「なあ、俺にしとけよ」/SD 水戸洋平
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あーあ。
いつもは面白いぐらい正確に吸い込まれているバスケットボールに気持ちよさを感じていたが、今はその光景が憎らしい。
「三井サン、調子いいっすね」
「まあな」
宮城サンがミッチーの肩を叩いた。
名字さんはそんなミッチーを輝かしい目で見ていた。
身長高くて、スポーツできて、間違いなく女子にモテる要素を集めた彼に彼女が惹かれるのは当たり前だ。
ましてや好意を仄めかしてきた相手に。
ってか❝アリ❞ってなんだよ。
どこから目線だよ。
「洋平?」
「ワリ。今日はもう帰るわ」
虫の居所が悪くて、俺は一人で体育館を後にした。
翌日。
校舎裏でサボっていると、遠くの方からこちらに歩いてくる名字さんが見えた。
「あ、やっぱり水戸くんだ」
「え、名字さんもサボり?そんな悪い子だっけ?」
「ううん。お腹痛くて遅刻したの。今来たばかり」
「大丈夫?」
「うん、薬効いてきたから大丈夫」
名字さんは俺の隣を指差した。
「私も一緒にサボっていい?」
「授業行かなくていいの?」
「あとちょっとだから、休み時間のタイミングで行こうかなって」
「悪い子だね」
「水戸くんに言われたくない」
確かにそうだ、と笑ったら名字さんも笑い返してくれた。
それより煙草臭くないだろうか。
内心焦るがどうしようもないので、気持ちばかり学ランを脱いでその辺に置いた。
「……ミッチーに惚れた?」
「え?」
唐突な俺の質問に、名字さんは目を丸くした。
「昨日…いい感じだったじゃん」
「あれは……社交辞令だったんじゃないかな」
「でも、名字さんの返事次第ではミッチーの彼女になれるかも」
「私は……」
悲しそうに目を伏せた名字さん。
言葉を選んでいるようだったが、その口は閉じてしまった。
「ミッチーってさ……」
「うん?」
「いや……何でもない」
元不良で、バスケ部襲撃したんだぜ。
なんて、相手を貶めるようなことを言いそうになった自分に腹が立った。
………ダセェ。
程なくしてチャイムが鳴り、名字さんは教室へと向かって歩いていった。
*******************
水戸くんは一体何を言おうとしたんだろう。
昨日のやり取りを見られていたのは気まずかったし、何より三井先輩を勧められて悲しかった。
「(私のことなんて眼中にないよね)」
どう考えても水戸くんの好みは私じゃない。
きっと彼が好きなのはクラスの中心的存在で、派手な子だろう。俗な言い方をすれば一軍女子。
「ちょっと!名前!」
休み時間の喧しさに紛れて教室に入ると友達が駆け寄ってきた。
「水戸くんと何話してたの!?」
「え?」
「さっき二人で居るところ見て…」
「うーん…世間話?」
二人に話すような内容は特にない。
三井先輩の話はアレだけど、他も特に実のない話だった。
「あんまり喋らない方がいいと思うけど…」
「どうして?」
「水戸くんって、この間停学になってたでしょ?」
そうだっけ…?
正直、彼と交流をもったのが最近なのでそれ以前のことは知らない。
「あれさ……なんか三井先輩が不良グループ抜ける時に揉めたからだって…」
「水戸くんは三井先輩殴ったって聞いたよ」
「そうなんだ…?っていうか三井先輩も不良だったんだ」
二人は心配の表情を浮かべていた。
きっとその情報を水戸くんと知り合いになる前に聞いていたら私も「怖いね」と同調していただろう。
だが、今聞いてもしっくり来ない。
「でもそれなら水戸くんがバスケ部見学してるのおかしくない?三井先輩との関係も普通だし…」
「確かに」
友達も納得していた。
ただこの噂の出所に疑問が出たことと、水戸くんが停学になった理由がわからないままこの話は終わってしまった。
いつもは面白いぐらい正確に吸い込まれているバスケットボールに気持ちよさを感じていたが、今はその光景が憎らしい。
「三井サン、調子いいっすね」
「まあな」
宮城サンがミッチーの肩を叩いた。
名字さんはそんなミッチーを輝かしい目で見ていた。
身長高くて、スポーツできて、間違いなく女子にモテる要素を集めた彼に彼女が惹かれるのは当たり前だ。
ましてや好意を仄めかしてきた相手に。
ってか❝アリ❞ってなんだよ。
どこから目線だよ。
「洋平?」
「ワリ。今日はもう帰るわ」
虫の居所が悪くて、俺は一人で体育館を後にした。
翌日。
校舎裏でサボっていると、遠くの方からこちらに歩いてくる名字さんが見えた。
「あ、やっぱり水戸くんだ」
「え、名字さんもサボり?そんな悪い子だっけ?」
「ううん。お腹痛くて遅刻したの。今来たばかり」
「大丈夫?」
「うん、薬効いてきたから大丈夫」
名字さんは俺の隣を指差した。
「私も一緒にサボっていい?」
「授業行かなくていいの?」
「あとちょっとだから、休み時間のタイミングで行こうかなって」
「悪い子だね」
「水戸くんに言われたくない」
確かにそうだ、と笑ったら名字さんも笑い返してくれた。
それより煙草臭くないだろうか。
内心焦るがどうしようもないので、気持ちばかり学ランを脱いでその辺に置いた。
「……ミッチーに惚れた?」
「え?」
唐突な俺の質問に、名字さんは目を丸くした。
「昨日…いい感じだったじゃん」
「あれは……社交辞令だったんじゃないかな」
「でも、名字さんの返事次第ではミッチーの彼女になれるかも」
「私は……」
悲しそうに目を伏せた名字さん。
言葉を選んでいるようだったが、その口は閉じてしまった。
「ミッチーってさ……」
「うん?」
「いや……何でもない」
元不良で、バスケ部襲撃したんだぜ。
なんて、相手を貶めるようなことを言いそうになった自分に腹が立った。
………ダセェ。
程なくしてチャイムが鳴り、名字さんは教室へと向かって歩いていった。
*******************
水戸くんは一体何を言おうとしたんだろう。
昨日のやり取りを見られていたのは気まずかったし、何より三井先輩を勧められて悲しかった。
「(私のことなんて眼中にないよね)」
どう考えても水戸くんの好みは私じゃない。
きっと彼が好きなのはクラスの中心的存在で、派手な子だろう。俗な言い方をすれば一軍女子。
「ちょっと!名前!」
休み時間の喧しさに紛れて教室に入ると友達が駆け寄ってきた。
「水戸くんと何話してたの!?」
「え?」
「さっき二人で居るところ見て…」
「うーん…世間話?」
二人に話すような内容は特にない。
三井先輩の話はアレだけど、他も特に実のない話だった。
「あんまり喋らない方がいいと思うけど…」
「どうして?」
「水戸くんって、この間停学になってたでしょ?」
そうだっけ…?
正直、彼と交流をもったのが最近なのでそれ以前のことは知らない。
「あれさ……なんか三井先輩が不良グループ抜ける時に揉めたからだって…」
「水戸くんは三井先輩殴ったって聞いたよ」
「そうなんだ…?っていうか三井先輩も不良だったんだ」
二人は心配の表情を浮かべていた。
きっとその情報を水戸くんと知り合いになる前に聞いていたら私も「怖いね」と同調していただろう。
だが、今聞いてもしっくり来ない。
「でもそれなら水戸くんがバスケ部見学してるのおかしくない?三井先輩との関係も普通だし…」
「確かに」
友達も納得していた。
ただこの噂の出所に疑問が出たことと、水戸くんが停学になった理由がわからないままこの話は終わってしまった。
