「なあ、俺にしとけよ」/SD 水戸洋平
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花道がバスケ部に入らなければ、この出会いはきっとなかっただろう。
それぐらい、俺と名字さんが生きてる世界(と表現するのは大袈裟かもしれない)は違う。
一緒に過ごした時間など極わずかで、飯さえ共にしたことが無いのに、名字さんが隣りに居るだけで気分が落ち着く。
どちらかというと大人しい感じの女子の方が好みなのに、自分の属性のせいか元カノは派手な女子に偏っていた。
だから本来の好みである名字さんに惹かれるのは当然のことのように思えた。
「よう」
「あ、この間はありがとうございました」
目線の先にいた名字さんに近づいたのは元不良のミッチー。
「腕はもう平気か?」
「はい!処置が早かったおかげです」
ああ、あの腕のことか。
二人のやり取りに聞き耳を立てていると、至って普通の会話なのに胸の奥がざわついた。
ミッチーが去って行った後、名字さんの友人二人が囃し立てていた。
「やっぱ、三井先輩も格好良いよね!流川くんの次に!」
「ちょっと…失礼だよ」
こういうところも名字さんのいいところだと思う。友人のミーハー具合に流されない。
ミッチーに聞こえてないかハラハラしているのが見ていて面白かった。
「私は三井先輩推すけどなぁ」
「名前、どう?」
「どうって……先輩の方からお断りでしょ。私じゃ先輩の足元にも近づけないよ」
名字さんは自虐的に肩を竦めてそう言った。
だが、その言葉は俺にとっては嬉しくないもので。
裏を返せばミッチーがアリなら付き合うのか?って話だ。
胸のざわつきはさらに大きなものとなった。
なぜさっき胸がざわついたのか、自分には心当たりがあった。
分かっているからだ。
自分が片手で数える程の接触で名字さんが気になっているように、腕の怪我がきっかけで二人が惹かれ合う可能性が無きにしもあらずだということに。
恋のきっかけなんてその辺至る所に転がっているのだと。
***********************
水戸くんに話しかけたいけど、友人と見に来ているので気軽に話しに行けない。
きっと話しかけに行きたいと言えば友人は快諾してくれるだろうが、その代わり根掘り葉掘り聞かれることは間違いない。
それが本人の耳に入りそうで怖いので言えない。
三井先輩を推されても正直困る。
だが先輩こそ私なんて願い下げだと思うので、本来困る要素もない。
・・・と思っていたのだが。
「俺は名字のことアリだぞ」
くるりと三井先輩が振り返ってそう言った。
ひいっ!聞こえてた。
それよりも・・・。
「ええっ」
呆然としている私の横で友達二人が盛り上がっているので聞き間違いではなかったらしい。
「見るもんに迷ったら俺の3Pでも見とけよ」
「あ、はい・・・」
三井先輩の3Pはいつも見ている。
遠くから放たれるシュートはまるで吸い込まれるようにリングを潜り抜けるのだ。
格好いいと思っている。
だがそれは他のバスケ部員にも同じように感じている。
皆、一生懸命にそれぞれの得意を活かしてスポーツしている姿は格好いい。
もちろん、そんな中基礎から頑張っている桜木くんも。
しかしあんなことを言われてしまったら、恋愛免疫の無い私の目は自然と三井先輩を追ってしまったし、いつもの格好良さに磨きがかかったように、特別なもののように見えたのだ。
それぐらい、俺と名字さんが生きてる世界(と表現するのは大袈裟かもしれない)は違う。
一緒に過ごした時間など極わずかで、飯さえ共にしたことが無いのに、名字さんが隣りに居るだけで気分が落ち着く。
どちらかというと大人しい感じの女子の方が好みなのに、自分の属性のせいか元カノは派手な女子に偏っていた。
だから本来の好みである名字さんに惹かれるのは当然のことのように思えた。
「よう」
「あ、この間はありがとうございました」
目線の先にいた名字さんに近づいたのは元不良のミッチー。
「腕はもう平気か?」
「はい!処置が早かったおかげです」
ああ、あの腕のことか。
二人のやり取りに聞き耳を立てていると、至って普通の会話なのに胸の奥がざわついた。
ミッチーが去って行った後、名字さんの友人二人が囃し立てていた。
「やっぱ、三井先輩も格好良いよね!流川くんの次に!」
「ちょっと…失礼だよ」
こういうところも名字さんのいいところだと思う。友人のミーハー具合に流されない。
ミッチーに聞こえてないかハラハラしているのが見ていて面白かった。
「私は三井先輩推すけどなぁ」
「名前、どう?」
「どうって……先輩の方からお断りでしょ。私じゃ先輩の足元にも近づけないよ」
名字さんは自虐的に肩を竦めてそう言った。
だが、その言葉は俺にとっては嬉しくないもので。
裏を返せばミッチーがアリなら付き合うのか?って話だ。
胸のざわつきはさらに大きなものとなった。
なぜさっき胸がざわついたのか、自分には心当たりがあった。
分かっているからだ。
自分が片手で数える程の接触で名字さんが気になっているように、腕の怪我がきっかけで二人が惹かれ合う可能性が無きにしもあらずだということに。
恋のきっかけなんてその辺至る所に転がっているのだと。
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水戸くんに話しかけたいけど、友人と見に来ているので気軽に話しに行けない。
きっと話しかけに行きたいと言えば友人は快諾してくれるだろうが、その代わり根掘り葉掘り聞かれることは間違いない。
それが本人の耳に入りそうで怖いので言えない。
三井先輩を推されても正直困る。
だが先輩こそ私なんて願い下げだと思うので、本来困る要素もない。
・・・と思っていたのだが。
「俺は名字のことアリだぞ」
くるりと三井先輩が振り返ってそう言った。
ひいっ!聞こえてた。
それよりも・・・。
「ええっ」
呆然としている私の横で友達二人が盛り上がっているので聞き間違いではなかったらしい。
「見るもんに迷ったら俺の3Pでも見とけよ」
「あ、はい・・・」
三井先輩の3Pはいつも見ている。
遠くから放たれるシュートはまるで吸い込まれるようにリングを潜り抜けるのだ。
格好いいと思っている。
だがそれは他のバスケ部員にも同じように感じている。
皆、一生懸命にそれぞれの得意を活かしてスポーツしている姿は格好いい。
もちろん、そんな中基礎から頑張っている桜木くんも。
しかしあんなことを言われてしまったら、恋愛免疫の無い私の目は自然と三井先輩を追ってしまったし、いつもの格好良さに磨きがかかったように、特別なもののように見えたのだ。
