今も未来も/土井
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ああ、つい名前さんに強くあたってしまった。
せっかく取れた休みを潰され苛立った。
疲れていたのもあるが、何より私だって行きたかったのだ。
名前さんが楽しみにしてくれていたのと同様、私も今日という日を楽しみにしていた。
それを、小松田くんとはいえ、違う男に横取りされて。
「はあ…」
風呂に入り、部屋に戻ってからも溜息が出た。
しかし、私の溜息は山田先生のイビキに掻き消されたのであった。
***********************
どうしよう…。
今日、もう一回謝った方がいいかな…?
翌朝、私は身支度を整えると、そっと障子を開けた。音の数から多分まだ隣には二人とも居る。
どうしようか、とお二人の部屋の前で立ちすくんでいると障子が開いた。
「おお、名前くん。おはよう」
「おはようございます!」
「おはよう」
「お、おはようございます」
二人同時に出てきてしまったため、謝るタイミングを逃してしまった。
土井先生の雰囲気はいつも通りで怒っていなさそうだったけど…。
私も二人が見えなくなった後、少し時間を置いて食堂に向かった。
「あの…土井先生」
朝食を食べ終え、食堂から出た土井先生の後をつけて一人になったタイミングを狙って声をかけた。
「なんだい?」
「昨日は本当にごめんなさい」
「いいんだ、もう。気にしてない」
なんだろう。
こう言われてしまったら、これ以上返す言葉がなかった。
でも、やっぱりいつもの土井先生と違う気がする。
そうだ。
土井先生なら本当に気にしてなかったら「私こそ昨日はすまなかった」って言うと思う。
表面上は大人な対応してくれてるけど…。
きっと内心は違うんだ。
「じゃあ、私は授業の準備にいくね」
「あ、はい。呼び止めてすみませんでした…」
私はは組の教室に向かった土井先生の後ろ姿を、しばらく目で追っていた。
********************
一晩寝たら気分も収まるだろうと思っていた。
身体の疲れはいくらか取れたので、いつも通り接することができる自信があった。
しかし、いざ名前さんを目の前にすると、昨日の感情が蘇ってきて、なるべく自然を装ったが完璧ではなかった。
喉に魚の骨が引っかかっているような、そんな小さな違和感。
次の休みこそ名前さんと一緒に過ごして、恋仲として時間を共有すれば、この引っ掛かりは解消されると思う。
だから、とにかく私が今することは…。
「(仕事を早く終わらせて、時間をつくること…!!)」
次の休みをなるべく早く取るために、仕事をいつもの倍速で行い、今度こそ邪魔が入らぬよう他方へ根回しも忘れないことを決意した。
せっかく取れた休みを潰され苛立った。
疲れていたのもあるが、何より私だって行きたかったのだ。
名前さんが楽しみにしてくれていたのと同様、私も今日という日を楽しみにしていた。
それを、小松田くんとはいえ、違う男に横取りされて。
「はあ…」
風呂に入り、部屋に戻ってからも溜息が出た。
しかし、私の溜息は山田先生のイビキに掻き消されたのであった。
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どうしよう…。
今日、もう一回謝った方がいいかな…?
翌朝、私は身支度を整えると、そっと障子を開けた。音の数から多分まだ隣には二人とも居る。
どうしようか、とお二人の部屋の前で立ちすくんでいると障子が開いた。
「おお、名前くん。おはよう」
「おはようございます!」
「おはよう」
「お、おはようございます」
二人同時に出てきてしまったため、謝るタイミングを逃してしまった。
土井先生の雰囲気はいつも通りで怒っていなさそうだったけど…。
私も二人が見えなくなった後、少し時間を置いて食堂に向かった。
「あの…土井先生」
朝食を食べ終え、食堂から出た土井先生の後をつけて一人になったタイミングを狙って声をかけた。
「なんだい?」
「昨日は本当にごめんなさい」
「いいんだ、もう。気にしてない」
なんだろう。
こう言われてしまったら、これ以上返す言葉がなかった。
でも、やっぱりいつもの土井先生と違う気がする。
そうだ。
土井先生なら本当に気にしてなかったら「私こそ昨日はすまなかった」って言うと思う。
表面上は大人な対応してくれてるけど…。
きっと内心は違うんだ。
「じゃあ、私は授業の準備にいくね」
「あ、はい。呼び止めてすみませんでした…」
私はは組の教室に向かった土井先生の後ろ姿を、しばらく目で追っていた。
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一晩寝たら気分も収まるだろうと思っていた。
身体の疲れはいくらか取れたので、いつも通り接することができる自信があった。
しかし、いざ名前さんを目の前にすると、昨日の感情が蘇ってきて、なるべく自然を装ったが完璧ではなかった。
喉に魚の骨が引っかかっているような、そんな小さな違和感。
次の休みこそ名前さんと一緒に過ごして、恋仲として時間を共有すれば、この引っ掛かりは解消されると思う。
だから、とにかく私が今することは…。
「(仕事を早く終わらせて、時間をつくること…!!)」
次の休みをなるべく早く取るために、仕事をいつもの倍速で行い、今度こそ邪魔が入らぬよう他方へ根回しも忘れないことを決意した。
