今も未来も/土井
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「晴れた…!!」
土井先生のお休みは突然降って湧いてきた。
「明日、なんとか都合つけられたから」と前夜になって言われた。
この間みたいに随分前に計画を立てて、直前で駄目になると楽しみにしていた分辛くなるからと言われたが、私としてはもうちょっと前もって言ってくれた方が助かる。
色々心と身体の準備あるし…。
でも、いつそうなってもいいようにここ最近はダイエット頑張っていたのだ。
成果があったかどうかは体重計が無いので分からない。
そして、この前流れてしまったデートの日と同じで天気は私達の味方をしてくれた。
「さ、行こうか」
土井先生に手を引かれて、忍術学園の正門から出た。
この間はここでヘムヘムに呼び止められたんだった…。
つい後ろを確認してしまう。
「大丈夫。今回はシナ先生が協力してくれてるから」
「シナ先生が?」
「何かあっても代わりに引き受けてくれるよ」
なんだろ…。
すごく代償が大きそうな気がするけど、土井先生は何と等価交換したのだろうか。
少し虚ろな目をした土井先生だったが、すぐにハッとして私の手を握り直した。
「名前さんは気にしないで」
「気になります」
「ちょっと寝不足になるだけだから」
ああ、見回り当番代わったのかな。
「私も一緒に見回りしましょうか」
私一人だと責務を果たせる自信がないから、代わるとは言えないが。
「土井先生と一緒に学園内を夜のお散歩するのもいいかなぁ…って」
「それは魅力的な提案だね」
じゃあ、今度一緒にお願いしようかなと言われ、私は笑顔で頷いた。
そして、途中からどこに向かっているのか分からないまま歩き続けた。
「しんどくない?」
「はい。でもこっちって町とは違いますよね?」
「うん。目的地の近くにも町はあるんだけどね」
私が知っている町の方向とは違った。
川のせせらぎが耳を撫でて気持ちいい。
土井先生は足を止めた。
「ここだよ」
「ここ…?」
随分山の方に入ったと思う。
人っ子ひとり居ない、自然に恵まれた中に私達は立っていた。
「実はここ、私有地でね」
「え!?」
「以前忍務で知り合った人がいつでも貸してくれるって言っていたから今回お願いしたんだ」
以前忍務で知り合った人…。
多分、土井先生が助けた人なんだろうなぁ。
指差す先には、小屋というには造りがしっかりしている建物が目に入った。
「バンガロー的な感じですね」
「ばんがろー?」
「私の世界ではキャンプする人がああいうバンガローと呼ばれる家屋を使うんです」
「きゃんぷ?」
私が現代人であることをカミングアウトしてから、容赦なく現代用語を使っているので、こうやって頭にハテナを浮かべている土井先生が度々現れるのが面白かった。
だからわざと言っているところもある。
あんなしっかりした建物を貸してもらえる彼の人望の厚さに感嘆していると、土井先生は「お昼にしようか」と私が作ったお弁当を広げた。
土井先生のお休みは突然降って湧いてきた。
「明日、なんとか都合つけられたから」と前夜になって言われた。
この間みたいに随分前に計画を立てて、直前で駄目になると楽しみにしていた分辛くなるからと言われたが、私としてはもうちょっと前もって言ってくれた方が助かる。
色々心と身体の準備あるし…。
でも、いつそうなってもいいようにここ最近はダイエット頑張っていたのだ。
成果があったかどうかは体重計が無いので分からない。
そして、この前流れてしまったデートの日と同じで天気は私達の味方をしてくれた。
「さ、行こうか」
土井先生に手を引かれて、忍術学園の正門から出た。
この間はここでヘムヘムに呼び止められたんだった…。
つい後ろを確認してしまう。
「大丈夫。今回はシナ先生が協力してくれてるから」
「シナ先生が?」
「何かあっても代わりに引き受けてくれるよ」
なんだろ…。
すごく代償が大きそうな気がするけど、土井先生は何と等価交換したのだろうか。
少し虚ろな目をした土井先生だったが、すぐにハッとして私の手を握り直した。
「名前さんは気にしないで」
「気になります」
「ちょっと寝不足になるだけだから」
ああ、見回り当番代わったのかな。
「私も一緒に見回りしましょうか」
私一人だと責務を果たせる自信がないから、代わるとは言えないが。
「土井先生と一緒に学園内を夜のお散歩するのもいいかなぁ…って」
「それは魅力的な提案だね」
じゃあ、今度一緒にお願いしようかなと言われ、私は笑顔で頷いた。
そして、途中からどこに向かっているのか分からないまま歩き続けた。
「しんどくない?」
「はい。でもこっちって町とは違いますよね?」
「うん。目的地の近くにも町はあるんだけどね」
私が知っている町の方向とは違った。
川のせせらぎが耳を撫でて気持ちいい。
土井先生は足を止めた。
「ここだよ」
「ここ…?」
随分山の方に入ったと思う。
人っ子ひとり居ない、自然に恵まれた中に私達は立っていた。
「実はここ、私有地でね」
「え!?」
「以前忍務で知り合った人がいつでも貸してくれるって言っていたから今回お願いしたんだ」
以前忍務で知り合った人…。
多分、土井先生が助けた人なんだろうなぁ。
指差す先には、小屋というには造りがしっかりしている建物が目に入った。
「バンガロー的な感じですね」
「ばんがろー?」
「私の世界ではキャンプする人がああいうバンガローと呼ばれる家屋を使うんです」
「きゃんぷ?」
私が現代人であることをカミングアウトしてから、容赦なく現代用語を使っているので、こうやって頭にハテナを浮かべている土井先生が度々現れるのが面白かった。
だからわざと言っているところもある。
あんなしっかりした建物を貸してもらえる彼の人望の厚さに感嘆していると、土井先生は「お昼にしようか」と私が作ったお弁当を広げた。
