【8章】デート
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水族館からの帰り道。
俺は隣で船を漕ぐ名前が起きない様、ゆっくり運転していた。
久しぶりに異性とデートなるものをした。
正直、疲れた。
しかし嫌な疲れではなかった。
早く帰りたいとも思わない。
魚を見るより、キラキラした瞳で子どものようにはしゃぐ名前を見ている時間の方が長かったように思う。
・・・しかしあの時は柄にもなく焦った。
イルカショーを終え、ペンギンが見たいとパンフレット片手に立ち上がった名前の後をついていっていたがいきなり方向転換したため危うく見失いかけた。
鈍くさそうなのに、小さい身体を活かしてスイスイ人混みの合間を縫う彼女に、そんなに機敏に動けたのかと失礼なことを思った。
片や、俺は足元をうろちょろする子どもに当たらないよう気をつけながら進んだため気付けば距離がかなり開いてしまった。
「すみません」
通行人に声を掛けながら少し強引に彼女との距離を詰め、「名前!」と名前を呼べば彼女は立ち止まりくるりと振り返った。
もう見逃すことはないはずなのに、急いた心がそうしたのか、俺は気付けば名前の手を掴んでいた。
・・・いや、あの時俺はきっと呈のいい言い訳を探していたのだろう。
名前に触れるための。
嫌がる素振を見せればすぐに離すつもりだった。
しかし、彼女の表情は少し戸惑っていたものの照れた笑いを返すのみだったので、俺は何事もなかったかのようにそのままその手を離さなかった。
「むにゃ・・・」
車の振動が心地いいのか、始めは少し船を漕ぐ程度だった名前はいつの間にか熟睡していた。
着いたぞ、と肩を叩いて声を掛ければいいだけ。
しかし今日が終わってしまうことが名残惜しく感じた。
俺はマイクみたいに上手く「次」に繋げる自信がない。
今日が終われば「次」はいつやってくるのだろうか。
そう考えたらここで降ろしてしまうのは勿体なく思えた。
俺はゆっくりとエンジンを掛け、車を動かした。
****************
瞼が重い・・・。
今日は楽しかったなぁ。
好きな人と一緒にお出かけできて。
幸せだぁ・・・。
ぼんやりする頭でそんなことを考えていたら、徐々に頭が覚醒してきた。
あれ?
私相澤先生とバイバイしたっけ?
どうやって解散したっけ?
帰りの車に乗ったまでは覚えてるけど・・・。
「はっ!?」
ガバッと勢いよく起き上がると、反動で頭がくらくらした。
「えっ!?ここどこ?」
俺は隣で船を漕ぐ名前が起きない様、ゆっくり運転していた。
久しぶりに異性とデートなるものをした。
正直、疲れた。
しかし嫌な疲れではなかった。
早く帰りたいとも思わない。
魚を見るより、キラキラした瞳で子どものようにはしゃぐ名前を見ている時間の方が長かったように思う。
・・・しかしあの時は柄にもなく焦った。
イルカショーを終え、ペンギンが見たいとパンフレット片手に立ち上がった名前の後をついていっていたがいきなり方向転換したため危うく見失いかけた。
鈍くさそうなのに、小さい身体を活かしてスイスイ人混みの合間を縫う彼女に、そんなに機敏に動けたのかと失礼なことを思った。
片や、俺は足元をうろちょろする子どもに当たらないよう気をつけながら進んだため気付けば距離がかなり開いてしまった。
「すみません」
通行人に声を掛けながら少し強引に彼女との距離を詰め、「名前!」と名前を呼べば彼女は立ち止まりくるりと振り返った。
もう見逃すことはないはずなのに、急いた心がそうしたのか、俺は気付けば名前の手を掴んでいた。
・・・いや、あの時俺はきっと呈のいい言い訳を探していたのだろう。
名前に触れるための。
嫌がる素振を見せればすぐに離すつもりだった。
しかし、彼女の表情は少し戸惑っていたものの照れた笑いを返すのみだったので、俺は何事もなかったかのようにそのままその手を離さなかった。
「むにゃ・・・」
車の振動が心地いいのか、始めは少し船を漕ぐ程度だった名前はいつの間にか熟睡していた。
着いたぞ、と肩を叩いて声を掛ければいいだけ。
しかし今日が終わってしまうことが名残惜しく感じた。
俺はマイクみたいに上手く「次」に繋げる自信がない。
今日が終われば「次」はいつやってくるのだろうか。
そう考えたらここで降ろしてしまうのは勿体なく思えた。
俺はゆっくりとエンジンを掛け、車を動かした。
****************
瞼が重い・・・。
今日は楽しかったなぁ。
好きな人と一緒にお出かけできて。
幸せだぁ・・・。
ぼんやりする頭でそんなことを考えていたら、徐々に頭が覚醒してきた。
あれ?
私相澤先生とバイバイしたっけ?
どうやって解散したっけ?
帰りの車に乗ったまでは覚えてるけど・・・。
「はっ!?」
ガバッと勢いよく起き上がると、反動で頭がくらくらした。
「えっ!?ここどこ?」
