【3章】始まり
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こいつは何を言っているんだ。
俺は目の前で目を輝かせている同僚に呆れていた。
「消太聞いてる!?」
「聞いてる聞いてる」
「名前ちゃん、マジ可愛い!俺のドストライク!」
「お前なぁ・・・」
********
昼休み、名前を食堂に案内した。
いつもなら飲料ゼリーで済ませる食事も、この日はついでに一緒に取った。
職員室から出る際、マイクに捕まり自分も一緒に行くというので三人揃って食堂へ。
様々なメニューにキラキラした瞳で目移りしている名前はまるで子どもだ。
「沢山メニューあって迷っちゃいます!」
「どれで迷ってんの?」
「A定食かからあげ定食、オムライスも捨てがたいなぁ~。うーん・・・」
「じゃあさ、消太がA定食、俺がからあげ定食、名前ちゃんがオムライス注文して分けたらいいじゃん!」
おい、勝手に俺の注文決めんな。
マイクにジト目を向けるが、全く気付いていない。
「いやいや、それは悪いです!好きなもの食べて下さい。また食べる機会ありますし」
両手を胸の前で振る名前。
「後ろ詰まってるから早くしろ」
俺は食券を購入した。
「お、そんなこといいつつちゃっかりA定食買ってんじゃん。じゃあ俺からあげ~」
「ええっ」
急かされた名前はオムライスのボタンを押した。
食券を渡し、商品を受け取ったら空いている席に座った。
「はい、からあげ~」
「いやいや、ほんとにいいですって!」
マイクが遠慮する名前を無視してオムライスが入っている皿にからあげを乗せた。
俺もヒレカツをその横に置いた。
「相澤先生までっ!」
「とっとと食わないと時間なくなるぞ」
「う~・・・。ありがとうございます」
名前はオムライスをスプーンで掬い、俺とマイクの皿に乗せた。
「そんなにいらん」
「ダメですよ。相澤先生普段ちゃんと食べないんですからこんな時ぐらいは・・・」
「・・・・・・それも視えてるのか?」
しまったという表情で口元をおさえている。
「ごめんなさい。習慣を知られてるって気持ち悪いですよね・・・」
「いや・・・」
気持ち悪いとは思わなかった。
ただ、より彼女の予言に真実味が増した。
「俺のことは!?何か分かる?」
「えっと・・・英語の先生でラジオをやってる、っていうのは皆知ってますもんね。うーん・・・」
頭を捻っていたが、急に「あっ!」と閃いたようだ。
「虫が苦手ですよね?」
言い当てられたマイクは肩を落とした。
「それは知られたくなかった・・・」
********
昼休みも終盤に差し掛かり、俺達も食事を終えた。
「そろそろ戻るか」
「あ、私お手洗い行ってから直接職員室に戻ります」
「了解」
名前はトレーを持って返却口に返すとそのまま食堂を出て行った。
俺も席を立とうとしたとき、マイクに腕を掴まれた。
「なんだ」
再び着席すると顔を近づけてきた。
俺は近づいた分、のけぞってマイクから距離を取る。
「名前ちゃん、俺の超好み」
声を潜めて告げてきた内容に俺は眉を顰める。
男子高校生か。
そして冒頭のやり取りである。
「お前、名前のことは信用ならなかったんじゃなかったのか」
俺が校長と相談し、ここに名前を連れて来ることになったと聞いたとき、正気なのかと散々罵倒したことを忘れたのか。
「前言撤回!あんな可愛い子が敵なはずねぇ!」
ほんと、こいつヒーローやってて大丈夫なのかと思った。
確かに俺も名前は敵じゃないと考えているが、可愛いからなんていう理由ではない。
「あんま溺れんなよ」
同僚にした忠告。
これがそのまんまブーメランで返ってくることになろうとは、この時は思わなかった。
ただ、この時名前に夢中になろうとしているマイクにほんの少しだけイラッとしたのは確かだった。
俺は目の前で目を輝かせている同僚に呆れていた。
「消太聞いてる!?」
「聞いてる聞いてる」
「名前ちゃん、マジ可愛い!俺のドストライク!」
「お前なぁ・・・」
********
昼休み、名前を食堂に案内した。
いつもなら飲料ゼリーで済ませる食事も、この日はついでに一緒に取った。
職員室から出る際、マイクに捕まり自分も一緒に行くというので三人揃って食堂へ。
様々なメニューにキラキラした瞳で目移りしている名前はまるで子どもだ。
「沢山メニューあって迷っちゃいます!」
「どれで迷ってんの?」
「A定食かからあげ定食、オムライスも捨てがたいなぁ~。うーん・・・」
「じゃあさ、消太がA定食、俺がからあげ定食、名前ちゃんがオムライス注文して分けたらいいじゃん!」
おい、勝手に俺の注文決めんな。
マイクにジト目を向けるが、全く気付いていない。
「いやいや、それは悪いです!好きなもの食べて下さい。また食べる機会ありますし」
両手を胸の前で振る名前。
「後ろ詰まってるから早くしろ」
俺は食券を購入した。
「お、そんなこといいつつちゃっかりA定食買ってんじゃん。じゃあ俺からあげ~」
「ええっ」
急かされた名前はオムライスのボタンを押した。
食券を渡し、商品を受け取ったら空いている席に座った。
「はい、からあげ~」
「いやいや、ほんとにいいですって!」
マイクが遠慮する名前を無視してオムライスが入っている皿にからあげを乗せた。
俺もヒレカツをその横に置いた。
「相澤先生までっ!」
「とっとと食わないと時間なくなるぞ」
「う~・・・。ありがとうございます」
名前はオムライスをスプーンで掬い、俺とマイクの皿に乗せた。
「そんなにいらん」
「ダメですよ。相澤先生普段ちゃんと食べないんですからこんな時ぐらいは・・・」
「・・・・・・それも視えてるのか?」
しまったという表情で口元をおさえている。
「ごめんなさい。習慣を知られてるって気持ち悪いですよね・・・」
「いや・・・」
気持ち悪いとは思わなかった。
ただ、より彼女の予言に真実味が増した。
「俺のことは!?何か分かる?」
「えっと・・・英語の先生でラジオをやってる、っていうのは皆知ってますもんね。うーん・・・」
頭を捻っていたが、急に「あっ!」と閃いたようだ。
「虫が苦手ですよね?」
言い当てられたマイクは肩を落とした。
「それは知られたくなかった・・・」
********
昼休みも終盤に差し掛かり、俺達も食事を終えた。
「そろそろ戻るか」
「あ、私お手洗い行ってから直接職員室に戻ります」
「了解」
名前はトレーを持って返却口に返すとそのまま食堂を出て行った。
俺も席を立とうとしたとき、マイクに腕を掴まれた。
「なんだ」
再び着席すると顔を近づけてきた。
俺は近づいた分、のけぞってマイクから距離を取る。
「名前ちゃん、俺の超好み」
声を潜めて告げてきた内容に俺は眉を顰める。
男子高校生か。
そして冒頭のやり取りである。
「お前、名前のことは信用ならなかったんじゃなかったのか」
俺が校長と相談し、ここに名前を連れて来ることになったと聞いたとき、正気なのかと散々罵倒したことを忘れたのか。
「前言撤回!あんな可愛い子が敵なはずねぇ!」
ほんと、こいつヒーローやってて大丈夫なのかと思った。
確かに俺も名前は敵じゃないと考えているが、可愛いからなんていう理由ではない。
「あんま溺れんなよ」
同僚にした忠告。
これがそのまんまブーメランで返ってくることになろうとは、この時は思わなかった。
ただ、この時名前に夢中になろうとしているマイクにほんの少しだけイラッとしたのは確かだった。
