【3章】フォーリンラブin室町
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家族団欒の中お邪魔させてもらって申し訳ない気持ちはずっとあるが、山田家はとても居心地が良かった。
はじめは人様の家で寝られるかな・・・?と思っていたが道中疲れ切っていた身体は休息を求めていて、泥のように眠った。
そして翌朝、寝坊した。
台所からするいい匂いとトントンとまな板と包丁が接触する音で起きた。
「おかあさん・・・」
「残念ながら私はお母様ではありませんね」
「えっ!?」
利吉さんがクスクスと笑う声で飛び起きた。
「あ・・・ごめんなさい!寝すぎちゃいました」
お願いだから、早く目覚まし時計開発して・・・。
いつ出来上がるの?
こっちの時代の人の体感は本当にすごいと思う。
いまだに全然感覚が掴めない。
はっきりしない頭で起き上がった。
「寝顔、可愛かったですよ」
「やめてくださいっ!」
どうしよう、半目じゃなかったよね!?
私はプイと顔を背けた。
「朝食ができましたよ。食べられますか?」
「行きます!行きます!」
利吉さんが部屋から出て行ったのを確認してすぐに小袖に着替えた。
お手伝いできなかったことを謝り倒したが、利吉ママは「気にしないで。疲れてるのよ」と優しかった。
勝手なイメージで、この時代の人ってそういうのうるさいのかと思ってたけど、利吉ママは優しかった。
「今日は何をしますか?」
利吉さんにこっちに来たらしたいことを考えておくように宿題を出されていた。
「あの・・・私、文字を教えて欲しいです」
ずっと思っていた。
この休みの期間で文字の上達を試みようと。
せめて読めるようになりたい!
「文字・・・ですか?」
「あっ!でも利吉さんお仕事でお疲れだと思うので、ただ縁側でぼーっとするだけでもなんでも!」
「いいですよ。練習しましょう」
利吉さんはにこりと笑うと立ち上がって、戻って来たときには半紙と筆を抱えていた。
「さ、この机でやりましょうか」
私が座った前に半紙と筆、硯を置いてくれた。
「利吉。私達は出かけてくるからね」
「留守を頼んだぞ」
昨日、馴れ初め話を聞く中で、随分夫婦の時間を取れていないとおっしゃっていたので、それはぜひこの休暇中にデートしてきてくれと私が勧めた。
「いってらっしゃい。楽しんできてください」
私が言うと利吉ママは微笑んだ。
二人が出かけて、家の中に私と利吉さんだけになった。
「簡単な基礎からいきましょうか。どこまでわかるんですか?」
「ほんとに、何も・・・。赤子に一から教えるようにお願いします」
赤子は文字書かないんで、幼子に教えるようにしますね、と笑われてしまった。
利吉さんは文字を書く前の硯の使い方から教えてくれた。
「筆の持ち方は・・・」
そっと手を添えて握らせてくれた。
「簡単な文字からいきましょう。書くことで、同時に読む方も覚えられれば・・・」
「よろしくお願いします。利吉先生」
「・・・・・・もう一度言ってもらえますか」
「よろしくお願いします」
「その後」
私はふふっと笑いが漏れた。
「利吉せ・ん・せ」
ふざけて、わざとちょっと上目遣いしてみたら利吉さんが耳元に口を寄せた。
「厳しいのと優しいのどっちがいいですか?」
・・・・・心臓がきゅうっと掴まれてしまった。
はじめは人様の家で寝られるかな・・・?と思っていたが道中疲れ切っていた身体は休息を求めていて、泥のように眠った。
そして翌朝、寝坊した。
台所からするいい匂いとトントンとまな板と包丁が接触する音で起きた。
「おかあさん・・・」
「残念ながら私はお母様ではありませんね」
「えっ!?」
利吉さんがクスクスと笑う声で飛び起きた。
「あ・・・ごめんなさい!寝すぎちゃいました」
お願いだから、早く目覚まし時計開発して・・・。
いつ出来上がるの?
こっちの時代の人の体感は本当にすごいと思う。
いまだに全然感覚が掴めない。
はっきりしない頭で起き上がった。
「寝顔、可愛かったですよ」
「やめてくださいっ!」
どうしよう、半目じゃなかったよね!?
私はプイと顔を背けた。
「朝食ができましたよ。食べられますか?」
「行きます!行きます!」
利吉さんが部屋から出て行ったのを確認してすぐに小袖に着替えた。
お手伝いできなかったことを謝り倒したが、利吉ママは「気にしないで。疲れてるのよ」と優しかった。
勝手なイメージで、この時代の人ってそういうのうるさいのかと思ってたけど、利吉ママは優しかった。
「今日は何をしますか?」
利吉さんにこっちに来たらしたいことを考えておくように宿題を出されていた。
「あの・・・私、文字を教えて欲しいです」
ずっと思っていた。
この休みの期間で文字の上達を試みようと。
せめて読めるようになりたい!
「文字・・・ですか?」
「あっ!でも利吉さんお仕事でお疲れだと思うので、ただ縁側でぼーっとするだけでもなんでも!」
「いいですよ。練習しましょう」
利吉さんはにこりと笑うと立ち上がって、戻って来たときには半紙と筆を抱えていた。
「さ、この机でやりましょうか」
私が座った前に半紙と筆、硯を置いてくれた。
「利吉。私達は出かけてくるからね」
「留守を頼んだぞ」
昨日、馴れ初め話を聞く中で、随分夫婦の時間を取れていないとおっしゃっていたので、それはぜひこの休暇中にデートしてきてくれと私が勧めた。
「いってらっしゃい。楽しんできてください」
私が言うと利吉ママは微笑んだ。
二人が出かけて、家の中に私と利吉さんだけになった。
「簡単な基礎からいきましょうか。どこまでわかるんですか?」
「ほんとに、何も・・・。赤子に一から教えるようにお願いします」
赤子は文字書かないんで、幼子に教えるようにしますね、と笑われてしまった。
利吉さんは文字を書く前の硯の使い方から教えてくれた。
「筆の持ち方は・・・」
そっと手を添えて握らせてくれた。
「簡単な文字からいきましょう。書くことで、同時に読む方も覚えられれば・・・」
「よろしくお願いします。利吉先生」
「・・・・・・もう一度言ってもらえますか」
「よろしくお願いします」
「その後」
私はふふっと笑いが漏れた。
「利吉せ・ん・せ」
ふざけて、わざとちょっと上目遣いしてみたら利吉さんが耳元に口を寄せた。
「厳しいのと優しいのどっちがいいですか?」
・・・・・心臓がきゅうっと掴まれてしまった。
